カテゴリ:薔薇
2005年シャトル打ち上げ時に、このブログに書いたオーバーナイトについてのコピペ再アップです。
スペースシャトル『ディスカバリー』にて、向井千秋さんが、宇宙空間で香りの実験をされる為に、宇宙に旅に出た薔薇『オーバーナイト・センセーション』についてです。 オーバーナイト・センセーションは1998年10月29日ケネディースペースセンターから向井千秋さん達と共に打ち上げられました。 ピンクのミニ薔薇でアメリカ、マサチューセッツ州のノーイースト社が開発した『オーバーナイト・センセーション』です。 香りの成分を無重力状態と地球上とではどのような違いがあるかを探るために実験用材料に選ばれました。 オーバーナイト。この薔薇が宇宙空間で初めて花を咲かせる植物となりました。 このミッションには2度目の飛行となる日本人ミッションスペシャリスト向井千秋さんと77歳にして2度目の宇宙飛行にチャレンジする史上最高齢のジョン・グレン合衆国上院議員が搭乗して話題になりました。 薔薇の花の発達、開花をビデオ撮影する事と、香りのサンプルを採取しました。 香りの採取方法はニューヨークのインターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス社によって開発され、特別仕立てのシリカコーティングされた針を使用して芳香分子を吸着させた。 針は直接バラの花に刺されずに花弁付近に漂う分子の採取をし、吸着された成分は針におよそ2週間そのままで封じ込めることが出来、4日間連続で一日約30~40分間、この香りの実験に費やされました。 最大の関心事は香りの成分にどのような違いがあるかということで、特にアイソマーと呼ばれる分子の構成比率であり、重力がどのような影響をアイソマー構成に及ぼすか、香りを構成するエッセンシャルオイルの分析をします。 地球上での香りと本来花の持つ香りが違うかもしれないし、多分本当に違うと思われます。 この実験を地上で支援したのがIFF社のムーカリー博士でした。 何種類もの花が候補に上ったが最終決定は至極簡単でした。“薔薇のように世界中の人から愛されている花はない”の博士の一言で香りの強いオーバーナイト・センセーションになったのです。 打ち上げ直前までかかって10株が選ばれ、最終的に一株を選ぶのにミッションの最中に開花すること、打ち上げ時にかかる4Gといわれる重力に耐えること等があったが、実際に薔薇の花がそのような環境に置かれたことがないので未知の部分もありました。 “神に祈りが通じたのでしょう”実験中に1輪咲けばよかった花が2輪咲いてくれたのでした。 向井千秋さんが前回のスペースラブの研究成果を買われてこの実験のリーダーとなりました。 薔薇を軌道上に乗せるというアイデアを彼女も非常に喜び“今までコンピューターと科学だけの宇宙空間といった人々の抱くイメージを変えてくれるし、人工的な環境の中だけに薔薇の花を見られるのは最高に幸せです。”とコメントしていました。 香り構成成分のうち3種類の化学物質に、地球上とは大きく異なったアイソマー比率であったとのことで、今後発表される結果に期待が持てるでしょう。 当園では特別に許可を頂き、オーバーナイトの生産をしています。 【Overnight Scentsation】少しスペルがおかしいと思いませんか?これは間違いではなく、意図があっての事です。 本来なら【Scentsation】ではなく、【Sensation】ですよね? どうして【Scentsation】なのかと言うと【Scent】匂いや香りの意味を加える【Scentsation】にする事で、このオーバーナイトの薔薇の香りも楽しんで欲しいとの気持ちを込めて命名されたようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.06.10 13:52:39
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