浜松町駅の近くに讃岐小白稲荷神社という小さな神社がある。
まず目を引くのが一つの神社なのに鳥居が二つ。鳥居が二つあるのは、もともとは讃岐稲荷と小白稲荷という二つの神社を合祀したものだからだという。もともと二つあった神社を合祀するのは珍しくないのかもしれないが、小さな神社なのに鳥居まで別々と言うのは珍しい。
讃岐稲荷というのは高松藩松平家の下屋敷に祀られていたという由来によるのだが、小白稲荷というのはどういう由来なのだろうか。もともとは古川際辺りに御鎮座していたのが、昭和13年の区画整理の際に合祀されたという。コハクと川というと、なんか千と千尋を連想する…。
そしてもう一つ目を引くのは讃岐稲荷の狛犬がライオンになっていることだ。狛犬だけではなく出世お獅子台というのもあって、出世の御利益があるらしい。いまさら…なのでそこはスルー。それにしても、獅子といってもどうみてもライオンで昔の人はライオンなんて知っていたのだろうかと思ったが、どうやらこれは新しいものらしい。このライオンは平成24年に寄進されたもので、ライオンは夫婦仲睦まじく先祖代々からの精神を受け継いで子孫を生成育成することから家庭の安泰と所願成就を願うという意味が込められているという。たしかライオンは一夫多妻で、獲物を捕るのは雌だというので、雄の側からすれば結構なのだろう。でも先祖代々からの精神を受け継いでいるかどうかなんてライオンにきかなければわからない。まあ、こまかいことは考えずに、とにかく家庭円満と諸々の願いをこめてお参りをした。
そこから国道15号に出て、横浜方面に向かって少し歩くと金杉橋に出る。忠臣蔵をはじめ、時代小説にはよく出てくる橋なのだが、今は真上に首都高速が通っており、小説のイメージはもちろんない。ただ川だけは暗渠になっておらずに、今も流れている。古川であるが、かつては金杉川とよばれていた時期もあったらしい。
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