最近の世の中の変転は激しい。様々な施設の予約などもネットを通じてQRコードを認証するような形式が多くなっており、そのため、そうした操作に慣れていない高齢者がしめだされているという面があるのではないのだろうか。よくいろいろなところで若者が多いとか高齢者をみかけなくなったとかいうことを聞くが、原因はコロナ不安よりもそちらではないのだろうか。予約だけではなく、最近では店の注文などもタッチパネル式が多くなっている。そんな方式で注文するファーストフード店では、怒って機会を叩いていた老人がいたというがありそうな話である。
かくいう私も紙の券がないと安心できないし、詐欺サイトではないとわかっていても、パソコン上でクレジットカードの番号を打ち込むのは気持ち悪い。それにしても、スマホにしても、パソコンにしても詐欺メールの多いこと多いこと。よくこれだけの手口を考え付くと感心する。最近では、ある宅配業者の名を使ったメールで、お届け物があるが住所が違っているので届けられない、このままでは荷物が渋滞して困っているという趣旨のものが毎日何通も届く。しつこく何回もメールをすれば、そのうち誘導するサイトにアクセスすると思うのだろうか。固定電話の詐欺については、さかんに啓発が行われているが、ネットを使った詐欺についても注意喚起の公報が必要なのではないのだろうか。考えてみれば、こんな効率のよい詐欺はない。電話は電話代がかかるし、郵便は郵便代がかかる。ところがメールは何通だそうが経済的負担はない。下手な鉄砲も数うちゃ当たるで、沢山のメールを送れば、たまに騙される人がいる。それで十分に元は取れる。オレオレ詐欺のように、出し子や受け子がいるわけではなく、ネット上で金が動くので逮捕のリスクは少なそうだし、実際にこうした詐欺犯が逮捕されたという話もあまりきかない。おそらく警察に届けない被害というのもかなりあるだろう。
たしかにパソコンやスマホによって昔では考えられないくらい便利な世の中になった。けれども、同時に詐欺などがこんなに身近になる時代になるなんてことも想像もしなかった。