表紙の汚れた帳面に記された約束の場所「ナンテの木の下で」

赤い鳥に載せられた全ての作品が優れているとは言えません。
鈴木三重吉の編集のしかたに問題がなかったとも言えないと思います。
三重吉の手による加筆や訂正が批判されていることも事実です。

しかしながら
赤い鳥が文学史に残した業績はまた別のところにあると思います。
評価を受けて当然の業績であったと思います。

意味があるとも思えませんが赤い鳥の総目次が手元にあります。
創刊号の目次をコピーします。


大正七年七月号　創刊号　第一巻第一号　

お馬の飾（表紙）・・・・・・・・・・清水良雄
おふね（口絵）・・・・・・・・・・・清水良雄
りすりす小栗鼠（童謡）・・・・・・・北原白秋
二人の兄弟（童話）・・・・・・・・・島崎藤村
蜘蛛の糸（同）・・・・・・・・・・芥川龍之介
大いたち（同）・・・・・・・・・・鈴木三重吉
あの葉は（童謡）・・・・・・・・・・・泉鏡花
手づま使（童話）・・・・・・・・・・徳田秋声
わるい狐（同）・・・・・・・・・・小島政二郎
島の櫛（推奨童謡）・・・・・・・・河上ぬひ子
かたぎの実（同）・・・・・・・・・・槇田浜吉
ぶくぶく長々火の目小僧（童話）・・鈴木三重吉
おせっかい（推奨童話）・・・・・・・・山崎寛
看板の字（児童短歌）
小さな兵隊さん（推奨童話）・・・・・伊東伸子
日本人と西洋人と黒ん坊（童話）・・丹野てい子
雉子ぐるま（童謡）・・・・・・・・・北原白秋
俵の蜜柑（童話）・・・・・・・・・・小山内薫
ねむの木（各地童謡）・・・・・・・北原白秋選
天使（童話）・・・・・・・・・・・・小宮豊隆
ぽっぽのお手帳（同）・・・・・・・鈴木三重吉
小猫（入選綴方）・・・・・・・・鈴木三重吉選
さし絵・飾り絵・・・・・・・・・・・清水良雄


＊すごいメンバーすごい内容だと思います。