夜中に目が覚めて結局録画してあった１日の試合を頭から見直してみた。

インチェのピッチングだが、札幌の試合の映像は目にしていないのだが、オープン戦のときに較べると腕の振りがスムースになってて、しかもフォームが滑らかになっていた。それでもまだまだあのフォームではランナーが出たときはかなり走られそうだが。しかし、毎回のようにランナーを出しながら８回を零封したのだから見事である。満塁など向こうの得点機のピンチを何度も切り抜けられたのは奇跡に近い。ホークスサイドからすればなんか騙されたような感じがしたに違いない。

解説の浜名千広が言っていたが、このあとに小山のような「正統派」を出してこられてむしろホークスはしめたと思ったのではないだろうか。

斎藤和巳の投球は見事だったと思う。三回まではパーフェクトだったのもうなずけた。このピッチャーに苦手意識を持たせるのは容易ではない。そういう意味で、塁に出た鉄平が大きなリードで何度も牽制球を投げさせたりの努力は見えた。これが後半の一点につながったといっても過言ではないと思う。
結果、鉄平はインターフェア（守備妨害）でアウトになったが、このあいだの試合で沖原が打球に当ったのと同じで、一見凡ミスに見えるがある種のチームプレーである。非難すべきではない。

むしろ気になったのは７回の好機に吉岡、山崎武司と策も無く連続三振に討ち取られたことで、これは後味が悪かった。特に山崎はここのところずっと当っていない。当っていないどころかチームバッティングにもなっていない。（この人にそんなもの求める方が間違っているといわれそうだが・・・）もし打撃陣で勝ちをもぎ取るのを優先するのであれば思い切って外したほうがいいのではないか。使いつづける意味があるとすれば、この打順の経験値を上げて完成度を高めることなのだろうが。

総じて、あまりいい負け方とはいえないが、そんなに悪い負け方とも思わない。ファンの立場からすれば、掴みかけた勝利がこぼれていったような脱力感に見舞われる展開だったが、相手はエースが出たのに同等の試合をして負けたのである。川崎が欠場中とはいえ、もうホークス相手に去年のような一方的な対戦成績にはならないことは確信した。