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January 19, 2011
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テーマ:お勧めの本(7221)
カテゴリ:カテゴリ未分類
この人はどういう文章を書く作家なんだろう…?

西村賢太氏の芥川賞受賞会見をみて、

関心をもった私は、

早速、読んでみましたノート


二度はゆけぬ町の地図は、

2007年に角川書店から出された中篇小説。

「実際にあったことしか書けない」との会見の言葉どおり、

主人公・北町貫多=西村賢太と思われ…

彼の17~18歳の頃が書かれた私小説です。


文章は読みやすく、スピード感あって

おもしろくて一気読みしてしまいました星


現在43歳の西村氏ですが、

彼の生い立ちをみると、

一般的な17歳とはまったく違います。


1章目「貧るの沼」ひんるの文字が出ない!)に書かれているこれまで…。

小5で父親がハレンチ極まりない刑事事件で捕まり、

それを機に、ほぼ一家離散。

彼は中学を出たあと、

定職も就かず(就けず…)、アナーキーな日々。


中卒、17歳(つまり未成年)の就職(バイト、日雇いなど)が

いかに大変か。

年齢不問とあっても、それは上限のことで、

18歳未満の雇用はほとんどの職場が嫌う。


やっと酒屋に雇われて、

彼女らしき存在もできたが・・・


2章「春は青いバスに乗って」の、

青いバスは、警察の護送車の色でありました。

傷害事件を起こしても、

警察官を殴ってはいけませんダッシュ

「ただの暴行と、暴行プラス公務執行妨害じゃ、

 万引きと殺人くらいの差がでるからな」


続いての章では、

老家主からの厳しい家賃の催促など・・・。


それらあまたの大人たちと向き合って、

やり取りする貫多のセリフは

17~18歳とは思えないほど長けているというか。


重く暗い柵(しがらみ)を抱えた青春…


文章は読みやすいけれど、

西村氏には言葉のこだわりがあるようで、

独特の単語が随所に登場すます。

結句、潰送、はな 奢汰(しゃた) 費消 


浮世とは、他人の耐え難きものを耐えての、

果てなき行路のことであったか、と
(本文より)


次は、以前芥川賞候補になった、

『どうで死ぬ身の一踊り』も読んでみたい。

(この作家の作品は題名もいいね)









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Last updated  January 19, 2011 01:28:58 PM
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キラキラ星@ Re:★『微笑む人』貫井徳郎/著(03/14) ノンフィクション専門で読んでます。が、この中途…
カツラ―@ Re[1]:★「恋するカツラ」小林信也/著(02/28) 追記 S社に20年以上世話になり大変良…
カツラ―@ Re:★「恋するカツラ」小林信也/著(02/28) 小林氏賞賛の声に不快感を覚えます。 数…
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