【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

2003年11月28日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
27日発売の野村旗守編『社会党に騙された!』(宝島社刊)に、「社会党と部落解放同盟──暴力と利権のパートナー」を寄稿しています。

タイトル通り、社会党と解放同盟との関係をいくつかの象徴的なエピソードで跡付けたもの。とくに、1974年に兵庫県で起きた八鹿高校事件で果たした社会党の責任について言及しています。解放同盟員らの集団リンチによって56人の同校教員が重軽傷を負うという日本教育史上空前絶後の暴力事件だったのですが、このとき社会党がとった態度は、じつに許しがたいものでした。

同党は事件の2週間後、国会議員28人で構成する調査団を派遣して現地調査(関係者からの聞き取りなど)を行なっているのですが、いわれるような暴力の事実は確認できなかった、同校の混乱の原因は解放同盟の意見にしたがわなかった教員側に責任があると断定したのです。

そして、〈「赤旗」の「暴力キャンペーン」は若干のトラブルを意図的かつ悪質に誇大化し、解放同盟を「暴力集団」として印象づけるための計画的な謀略である〉というのが社会党国会議員調査団の下した結論でした。(あれ、当時も今もまったく同じような言い訳がされているんですね)

八鹿高校事件以前にも、解放同盟による暴力事件はたびたび起こされていましたが、社会党の国会議員が現地調査まで行なって、解放同盟の暴力を容認、隠蔽し、逆に暴力を批判する人びとを「差別者」扱いすることを宣言してしまった事実は、その後、致命的な影響を及ぼしたのではないかと考えます。

今回の執筆にあたって、当時の資料をひも解いてみて、新たな感動を覚えたことがありました。事件直後に八鹿高校では、生徒総会が開かれているんですね。高校生たちは総会で、解放同盟の暴力を明確に批判し、かれらの学校教育介入と暴力を先導した校長、教頭、町教委、町役場、警察の責任も追及する決議をあげているのです。

そして、こうも言っているのです。「事件の背景には部落差別に対する激しい怒りがあるが、心身の傷害を付帯することは法治国家において、いかなる理由、目的があろうとも断じて許されない。それゆえに、真の解放運動には11月22日の事件の暴力はマイナスである」

社会党の国会議員をはじめ、マスコミ、周囲の多くの大人たちが解放同盟を恐れ沈黙を続ける中、高校生がこれだけのことを口にしているのです。この生徒総会決議のことは、事情をよく知る人たちにとっては有名なことなのでしょうが、わたしは読んでいて涙が出てきました。

そういえば、わたしの大学時代、事件当時八鹿高校生だったという先輩が2人もいましたが(かれらはだいぶ留年していたんです)、こんな勇気を持つ人たちだとはぜんぜん思いませんでした。世の中にはずいぶんぐうたらしている人がいるものだなあと、新入生だったわたしに思わせてくれる人たちでした。Oさん、Uさん、今ごろどうしているだろうなあ。

来年、事件発生からもう30年になるんですね。


マリード[同和行政オブザーバー]
寺園敦史
terazonoat@yahoo.co.jp
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/8499/





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年11月28日 17時14分53秒


PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ソングライン1492

ソングライン1492

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

© Rakuten Group, Inc.