アラビア書道とその周辺

午前中時間があったため、ミニ京都観光をします。

珍しく好天のいかにも春らしい天気だったので四条河原町から三条に向かって歩いてみます。知恩院前付近に有名な帆布カバンの一澤帆布と一澤信三郎帆布の店がほぼ並んであります。以前は道路をはさんで向かい合っていたのがいつのまにか三軒ほど隣に一澤信三郎帆布の方の店が近寄ってきた感じです。この一澤帆布と一澤信三郎帆布は元々1905年に創立した古い帆布製カバンの会社ですが、2001年に先代の会長が亡くなった時に、内容の異なる遺言状が二通出てきたことから長男と四男との間で裁判沙汰になり、それが元で会社が二つに分かれ、まだ係争中ということです。

一澤帆布と名乗る方が四男が継いだ方で元の店で営業しています。無地の帆布製品ばかりで、どちらかというとオーソドックスなものがほとんどです。小物類は結構多かったようば気がします。一方、一澤信三郎帆布は長男が元の職人を引き連れて出て行って作った会社ですが、普通の帆布の他に鞄という文字をデザインしたものなど、かなりカラフルな感じのものも作っています。どちらの店のカバンも作りも価格もほぼ同じなので、観光客は、なぜ同じような名前で同じような製品を売っている店が並んであるのかということを不思議に思いながら、二件とも回って好きな方で買っているようです。平日でも結構客が来ています。一澤信三郎帆布の方はカタログ注文が可能です。

兄弟の骨肉の争いを絵に描いたような両店ですが、早く仲直りして協力して新しい展開を考えれば、今以上に繁盛すると思うのですが、そんな気配は毛頭なく、ますますややこしくなりつつあるようです。

今回は、毛筆の筆を収納する帆布製の筆巻が7,000円ぐらいでひっそりと売られており、アラビア書道用の竹筆に使えないかと一寸検討しましたが、少しゴツい感じがしたので、今回は見送りました。

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