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カテゴリ:映画
スラムドッグミリオネア
インド的でない映画です。 勧善懲悪ものではなく、また場面の途中で出演者が突然踊り出すということもありません。 インドのムンバイのスラム出身の兄弟サリームとジャマールと一人の女の子ラティカの3人の物語です。 青年ジャマールがひょんなことからインド版ミリオネアのテレビ番組の回答者として出演します。 ところが彼は難問をどんどん回答して行き、ついにあと1問正解したら、最高額の2千万ルピーを獲得するところまできます。 スラム出身者がこんな難問に答えられるはずはないと考えた司会者は1日目の番組が終わった彼を警察に通報します。警察は彼が何か不正をしているはずだと拷問にかけてその理由を問いただします。 そして、なぜ彼がクイズミリオネアの難問に回答できたのかを語り始めるのですが、余りにも凄まじいスラム生活からの3人の半生、それが回答だったのです。 幼いときに宗教紛争に巻き込まれて母親を亡くした二人の兄弟と女の子は怪しげな男に口巧みに連れて行かれる。そこはスラムの子供たちを傷つけて乞食に仕立て上げるという乞食斡旋業者だった。三人は危うく逃げ出すも、女の子は残されてしまった。弟ジャマールはその後女の子を捜し回るが、彼女はいつも、もう少しのところでヤクザ仲間に捕まってしまう。そして3人は分かれ離れになり、兄はヤクザの手下に、ジャマールは電話オペレーターの助手、即ちティーボーイ(お茶くみ)にそして彼女はヤクザの情婦となった。 結局ジャマールは不正はしていないということで釈放され、ミリオネアの最終問題に挑戦することになる。そして2千万ルピーを賭けた最終問題は意外な問題だった。ジャマールは残された手段、テレホンラインを使ってその回答を得ようとする。その電話番号は彼が唯一知っている兄サリームの番号だった。なぜ彼は兄に電話を掛けたのか? 電話は鳴り続けるがなかなか出ない、そして....。 このスラム出身者の余りにも悲惨な生活がこれでもかこれでもかと出てきます。もちろんジャマールとラティカとの恋も。でもこの兄弟とラティカの運命が全てこのクイズミリオネアにかかっています。 最初にこの映画はインド的でないと言いましたが、実は最後の場面だけは極めてインド的になっていました。 クイズミリオネアを通し、インドのスラムに住む人間の生活を克明に記し、アカデミー賞8部門も取った素晴らしい映画です。大資本が撮った映画ではないため、これだけ素晴らしい映画なのに大手のシネコンでは上映していません。大阪では梅田ガーデンシネマが2スクリーンをフルに使って上映していました。 18:20開演の回を観ましたが7割ぐらいの入りでした。でもカップルがこの後、食事に行くにはちょっと気分が悪くなる画面が多々ありますので、気を付ける必要があります。 --------------------------------------------------------------------------- アラビア書道に関するご質問:日本アラビア書道協会 事務局 〒244-0003横浜市戸塚区戸塚町4105-1-506 FAX:045-900-1012 e-mail: jaca@alqalam.jp HP: http://alqalam.jp Any questions for Arabic Calligraphy: Japan Arabic Calligraphy Association (JACA) 4105-1-506 Totsuka-cho Totsuka-ku Yokohama 244-0003 --------------------------------------------------------------------------- この映画を見たとき、2006年にインドに行き、ムンバイにあった洗濯場と呼ばれるところを橋から見た時のことを思い出しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.04.19 13:44:48
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