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以前都内某所で私とアラビア語をいっしょに勉強されていた方が、今は中東に駐在され、中東各国を忙しく跳び回っておられたのですが、今般一時帰国で日本に戻られており、いろいろ面白いお話が聞けました。
「米国のリーマンショックに端を発した世界同時不況で、現在ドバイの建設工事の多くがストップしてしまった。ドバイで大きな案件を抱えていた多くの欧米企業は急遽、次に石油と豊富な天然ガスで潤って、まだ建設ブームが続いているカタールに目を向け始めた。そのため、とばっちりを受けたのがカタールの工事を受注していた日本企業である。」 つまり、「日本企業はドバイの影に隠れて、比較的堅調にカタールの工事を受注していたのですが、今までドバイ中心だった欧米企業が一斉にカタールの案件に応札を始めたため、競争が厳しくなり、価格重視政策のカタールでは、品質重視の日本勢は劣勢気味で、かなりのプロジェクトで苦戦をしいられている。」ということらしいです。 一時は世界中の建設クレーンの何分の1かはドバイにあると言われていましたがさすがにドバイも、世界最高を目指すドバイタワーも建設ストップ中です。 アラブ首長国連邦は石油埋蔵量が世界7位と結構豊富なのですが、ほとんどがアブダビにあり、ドバイ自身は少なく、そのため経済特区を設け海外の投資を呼び込み、中東の金融センターとしての地位を固めようとしていた矢先にサブプライムローンの影響を受けてしまったということです。 一方、カタールはドバイのような派手な投資をしていないので、まだまだ余地があるというわけです。 中東というところは金融センターの国の浮き沈みが激しい地域で、ドバイの前はバーレンが中心になっていた時期があり、各国の中東支配人はバーレンに本部を置いて、中東を跳び回っていました。更にその前はレバノンでしたが内戦のため、一斉に欧米日企業は引き上げてしまった経緯があります。 まだドバイは大丈夫そうですが、そろそろ次の中東の金融センター候補がでてくるのでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.05.16 21:11:31
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