カテゴリ:社会人野球
7月26日に行われた都市対抗決勝は、トヨタ自動車(豊田市)が日立製作所(日立市)に4-0で勝利して都市対抗の初優勝を決めました。 試合はトヨタのエース・佐竹功年(土庄高ー早稲田大)の好投でトヨタが終始押し気味に進めると、スコア3-0で迎えた7回裏、待望のダメ押し点が生まれます。 それはトヨタの攻撃、一死二塁の場面でした。ここで代打・坂田篤彦(尽誠学園高ー駒澤大)が打席に立ちます。そしてカウント1ボールからの2球目、インコースにスルスル~と入った球を迷わずにバットを振りぬくと、打球はレフト線へ飛ぶ二塁打に。二塁走者が悠々と生還し、この坂田の一打が貴重な追加点となって、トヨタに初優勝を手繰り寄せました。 二塁塁上でガッツポーズする坂田、冷静さを装うもののこぼれる笑みを隠し切れないといった表情です(写真)。ベンチのチームメイトたちからも盛大な拍手喝さいを浴びました。現在33歳、すでにベテランの域に達しているものの、彼のチーム内の立ち位置は不安定なものでした。トヨタに入社した頃はベストナインに選ばれるなど派手な活躍を見せましたが、昨年の都市対抗ではベンチから外れる屈辱も味わいました。 だから、今年こそは! と期するものも大きかったと思います。そこで坂田が心がけたのはチームのムードメーカーに徹することでした。試合中に声を出して後輩を勇気づける。そして試合前は円陣の中心に立って声を出すなど、まるで若手選手がやることをこのベテランが率先して行い、晴れて今年はベンチ入りを果たすことができました。ベテランともなれば馬鹿馬鹿しくてやらないことを、坂田はそこに逃げ込むことなく、真正面から向き合ったのですね。尽誠学園、駒澤大時代はれっきとしたスタープレーヤーでしたが、そのプライドを捨てた心意気が生んだダメ押し打だったのかも。野球の神様が打たせてくれた一打だったのでしょう、きっと(^^♪ <坂田の尽誠学園高時代> 1年生夏からチームの中軸を打ち、平成11年夏、13年春、そして13年夏の計3度、甲子園に出場しました。2年生秋からは主将となり明治神宮大会で準優勝も経験。一学年上には現・ヤクルトの田中浩康がいました。 <坂田の駒澤大時代> 同級生には現・阪神の新井良太がいました。3学年上には現・広島の梵英心、そして2学年下には現・中日の大島洋平がいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.04 09:02:01
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