テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:ロサンゼルスライフ
「差別されたことがない」@あるおばちゃんとの会話
そう私が言ったら、 「あんた、鈍感なのよ。」 と言われたことがある。10年前くらいの話だ。 だって、ホントに感じたことがなかったんだもん。 「スーパーのレジとか、明らかに態度が違うことが あるわよ。日本人だと見ると、挨拶もしなかったり」 そのおばちゃんは、私より20年前くらいに渡米した人で まだ黒人に対する差別がひどい頃も経験してるので、そう いう嫌なことをアジア人として一杯通ってきたと言ってた。 その私が、 「これって、ある種の人種差別?」 と初めて感じたのは、何と日系社会の中でであった。 んでもって、今もちょっとその最中で、腐ってたら、 「ちゃぶ台、ひっくり返しちゃいなよ!」 とのたまわったお姉さんがいた。 「ちゃぶ台持って歩いてさ、切れたら、 『ざけんな~!』とか何とか言ってちゃぶ台をひっくり 返すの。有名になれるよー!」 ・・・有名になりたくないって、そんなことで(汗) ちなみに、そのちゃぶ台は、ひっくり返しても起こしたら 元に返るようになるような細工付きにした方がいい、との アドバイス!・・・しないって! もう、着ぐるみなんか作ってると、こういうおバカなこと を大の大人のくせに考えるようになってしまう。 よい子の皆さんはマネしてはいけません。 このちゃぶ台ひっくり返し!のアイデアをくれたのは、パラ ダイス山元氏を拉致した時に、 「この人にロスで会いたい」 とリクエストされた一人で、会ってみたら、実は知り合いだ ったという あの方! いや、この人のおかげで、私のロサンゼルス精神生活は大分 楽になりました。 人間、こんなに生きてきていいんだ! と悟らせていただきました。m(__)m 同時に認識したのは、 「あー、私は何て今まで我慢して生きてきたんだろう!」 (ウソつけ!) こっからマジメな話。 一般的には、あまり日本の人達には認識されていないけど、 日本人と日系人の間には、意外な溝がある。 何かの形で関わらないと、この溝の深さどころか、その存在すら わからないかも知れない。 私の場合、日系4世であるダンナの亡き母、私の姑だった人が、 とってもステキな人であったので、 「日系人っていいなあ。日本人とアメリカ人のいいとこを持って て、付き合いやすいなあ。」 という経験が一番先にあった。 だから、多少へこむ経験をしても、 「すべての日系人がそういうわけじゃない。」 というところに戻れるんだけど、そういう良い経験を持ってない 日本人の中には、日系社会を毛嫌いする人達もいる。 こっちの日系社会って、現代日本ではもう存在しないような古い 考えの人とか、妙に日本人ぽく建前と本音を使い分ける人達がい たりする。 そんでもって、何となく、日本からの日本人に対して敵意を持って るのを隠しながら、意地悪する人達とか。 そういう話をいくつも聞きながら、日系社会に関わり続けるのは、 やっぱり自分の家族がそうだからだというのもあるし、まあ、普段 は、道楽の延長のような仕事ばかりしている私が、唯一辛い思いを しながら勉強させてもらってる場所だからかもしれない。 なーんちゃって、そんな謙虚なこと、言ってても、ホント、時々、 ちゃぶ台ひっくり返したくなるんですけどね 逆に、うちのダンナみたいに、日本に行って、嫌な経験をしてい る日系人もかなりいる。 聞くと、「え?そんなこと?」と思うこともあるんだけど、本人 にしてみると、すごく傷つくらしい。 例えば、日本人の顔をしているので、日本語を話すことをフツウ に期待される。 「あら?日本語話せないの?」 と、ちょっと嫌な感じで言われたり、英語を話していると、 「君のような顔をして英語話すとキザに見えるよ」 何て言われたり。 うちのKIKIも、日本語は話せないので、そういう経験はすでに しているが、それで日本人が嫌いになったりはしないのは、私が一 世(FROM JAPAN)であるせいもある。 日系人と日本人。 家族が日系人の私にとっては、死ぬまでの課題だなあ。 ちゃぶ台、ひっくり返すのは、家の中だけにしておこう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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