カテゴリ:ペット
本日、迷いワンコを、職場の関連施設に連れて行った。
今後は当分、そこで面倒を見てもらうことになる。 …自分がちょっとは感傷的になるかと思ったけど、思ったほどではなかった。 まあね、明々後日にはそこの施設にまた顔を出す予定になってるし。 ちょこまか顔を見られる事はわかっているので、そう感傷的にはならないか。 本日は、警察署に行って来た。 遺失物拾得届を出すためである。 迷いワンコは、法律的には遺失物である。 従って遺失物拾得届を出していないと、何年たっても飼い主が名乗り出たら、その人に返さなくてはならない。 遺失物を黙って養っていることは、ネコババに他ならないからである。 そうならないためには、警察署にきちんと遺失物拾得届を出して置かなくてはならない。 これを出して居さえいれば、少なくともこの届けを出して6ヶ月過ぎれば元の飼い主の所有権がなくなることになる。 …そのはずなんだけど…。 本日、市の警察署に行ってみたら、遺失物の係りは会計課となっていた。 早速矢印に従って会計課に行ってみる。 持参した物は、私が作った「迷い犬預かってます!」チラシ(必要な情報は過不足無く書かれていると自分では思っている物)と、ワンコが我々に保護されたときに付けていた首輪、それだけである。 受付の若いにーちゃん(たぶん、その会計課に居たメンバーの中で一番若い。)に、かくかくしかじか事情を話したところ、 「とりあえず、犬を連れてきてください。」 「…連れてくるのが大変なんで、こうやってチラシを持ってきたんですけど。」 「こちらで預かりますので、犬を連れてきてください。」 「…こちらで6ヶ月間、本当に責任持って預かってくれるんですか?」 「いえ、14日経った段階で、県の所有物になるか、保健所に連れて行きます。」 「…台風からこっち、我々が面倒を見てきたんです。飼い主が現れなかったら我々が飼う覚悟も出来てるんですけど、それはダメだとおっしゃるんですか?それに一度近くの派出所には連れて行って見てもらってるんですけど。」 「…少々お待ちください。」 …私の言葉に自信をなくしたにーちゃんは、早速すぐそばにいる上司にお伺いを立てに行った。 …わかるよ。一番若手だし、上から言われたマニュアル通りにしか対応出来ないんだよね。 わからないときは上司に聞けと、初めからそう言われて居るんだよね。 …でもね、それでも出来る人はそれなりに頭を使った対応をするものなんだよ。 今のままの窓口対応じゃ、おたく将来暗いよ。たぶん。 …とは間違っても口には出さず、上司の対応をじっと待つ。 案の定上司がやってきて言うには、 「今、そちらで面倒を見てくださって居るんですね。」 「はい、そうです。台風の時に泥だらけで逃げてきて、放っておけなかったものですから。」 「今後も面倒をみてくださって、飼い主が現れないときは飼ってくださるおつもりですか?」 「数日間面倒を見てきて情も移ってますし、そうするつもりです。でも、6ヵ月経たないと所有権が移らないんですよね?」(この辺の知識はネットで仕入れた) 「本来の取得物の場合、14日間の公示期間があります。それで見つからなかった場合、普通の物品なら6ヶ月間こちらで預かるんですけど、犬や猫の場合それだとどうしても費用がかかりすぎるので、14日間の公示期間を過ぎたら、県の所有物になるか、保健所に引き渡されます。県の所有物になった場合、欲しい人に買い取ってもらう形になります。」 …取得物って、拾った人の物になるのかと思ってたけど、彼らははっきり「県の所有物」と言った。 あ、つまり保管期間の6ヶ月間も養っておけないから、県の所有物になったという事にして欲しい人(大概は保護した人になるんだろうな)に売却するのね。そんな人がいなければ保健所送りと…。 …普通の遺失物は6ヶ月間過ぎたら拾得者の物になるのかな?まさかこの規定って県の条例レベル? 法律に詳しくないからよくわかんないや。 と、いうわけで。 わかりにくい情報をあえてわかりやすく書くと、 1.遺失物拾得届を出したら、14日間の公示期間に入り、その間飼い主が現れたら速やかに返還する必要がある。ただしその場合、飼育していた際の経費は請求できる。 2.本来はその後6ヶ月間が遺失物の保管期間であるが、犬猫の場合は6ヶ月間保管するのが経費の問題もあって難しいため、そのまま保健所行きになるか、欲しい人に売却と言う形を取ってその人に後の飼育をお願いする。 3.売却したお金を犬猫の代わりに警察署で預かり、万が一保管期間の6ヶ月で飼い主が現れた場合、そのお金を犬猫の代わりに飼い主に渡す。 4.売却代金はいくらでもいいが(本当にこういった)、通常500円としている。 …へぇ。 合理的なような、形式的なような…。 どこの警察署でも同じ対応じゃないのかな? とにかく、その説明を理解して、ついでにその公告期間の14日間、こちらで預かることが出来るのかどうかに関しては「遺失物を責任持って預かってます」書類に書き込めばOKとのこと。 というわけで、若いにーちゃんが書類を準備するのを待つ。 …待つ。 …待つ…って、長いな。 ここで待っててくださいねというソファから丸見えだったのだが、にーちゃんはチラシ情報を元にして遺失物拾得届を一生懸命しこしこ書き、その後パソコンと向かい合ってあっちこっちのファイルを開きまくりながら、書類を探している。 …見つからないねえ…大変だねえ…そのテンプレートも違うんだねえ…って犬猫ってそんなにめったに持ち込まれないの? 施設で飼うことになるかもしれないから、法律的なことだけはちゃんとしておこうと思ってたんだけど。 ようやく見つかった書類をプリントアウトして、私が書き込んで、手続き終了。 拾得してちゃんと7日以内に届けたんだけど、何も言わなかったなあー警察。 そしてその状況を踏まえて、ワンコの今後を次のように決定する。 ・公告期間の14日間は、くだんの施設で預かってもらって飼育する。施設としてもいいお試し期間になると思われる。 ・もちろんその期間内に飼い主が見つかれば、速やかに飼い主に返す。(これは施設に対してもちゃんと言ってある。)その際かかった費用は出してもらう。 ・14日間を過ぎて、晴れて我々のワンコとなったら、そのまま施設で飼い続けるか、もし無理そうなら里親をちゃんと捜す。 実は2人ほど、このワンコの里親探すなら是非もらいたいというスタッフがすでにいるんだよねー。 性格がとってもいいワンコで、この数日間で職場でも人気者になっていたから、行き先は心配してなかったけど、ホントに助けて良かったと思う。 いずれにしたって14日間したら、ワンコの落ち着き先が最終的に決定するだろう。 そんなわけで本日終業後、施設にワンコを連れて行った。 施設では、がっちりしたサークルを用意して待っていてくれた。 やる気満々だな、君たち。 何せハイパーで身体能力が高く、脱走歴(今回ね)があるので、逃げないようにだけはくれぐれも気を付けてねと念を押す。 一応預かり期間だからね。脱走されると責任問題だし。 その辺も踏まえて、昼間はワンコが大好きな外に出して、夜寝かせるときと悪天候の時は施設内で過ごせるように工夫するとのこと。 何せ、「お散歩なら任せてください!」という、犬飼育の知識はないけど体力とエネルギーは余っている若手スタッフと、「犬?ビーグルも含めて数匹以上養った経験がありますがなにか?」という農家兼業のベテランスタッフも数人いて、この人たちが噛み合えば我が家にいたときよりよほど行き届いた世話をしてもらうことが出来るだろう。 「洗うのは1ヶ月に1回ぐらいで良いですよね。シャンプーも必要ですね。」「14日間の公告期間が終わったら、早速獣医さんに連れて行って、狂犬病の予防注射とフィラリア検査をしてもらわないといけませんね。」ってさくさくお互い会話が出来るし。 このあたりの田舎じゃ、狩猟犬としてビーグルを飼っている家も多く、思ったよりみんなビーグルの飼育経験があるのでびっくり。そうなのかー、知らなかったー。 十分ワンコが落ち着ける場所を作ってもらったことを確認して、私は帰途についた。 最後の数日間はある程度お互い慣れて無茶はしなくなっていたので、家に帰ってもワンコの形跡が残りまくりということもなかったが、かじられたトイレのドアの木枠と、玄関の下駄箱は…まあ偽善かもしれないけど「いいことをした」という気分を味わえた思い出として諦めようっと。 さ、明日からは普通の生活に戻そう。ジムもさぼりまくりだなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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