カテゴリ:ペット
この事を書くと、各方面にご心痛を広げてしまうというのがわかっていたので、書こうかどうしようか迷っていたのだが、一応書いておこうと思う。
ドミは失明した。 …片眼を緑内障で失って以来、もう片方が悪くならないように、定期的に病院に通っていた。 ついこの間、新しい動物病院で経過観察してもらったばっかりだった。 緑内障の症状が出たら、すぐに病院に連れてきてください。 いつもそう言われていたから、気を付けていた。 「ドミの様子がおかしい。なんだか歩いていていろんな物にぶつかる。」 両親が気づいて、週の半ばで仕事のある父や私が動けないから、母が一人で片道約2時間、往復4時間運転して、ドミをこないだ初めてかかった動物病院に連れて行った。 先生は外来を閉めて(入り口に鍵をかけて)ドミの診察に専念してくれたらしい。 緑内障の症状である痛みはなさそうだった。食欲もあった。 そして一番気を付けてくださいと言われていた充血もあまり目立ってなかった。 それもそのはず、動物病院で診察しても、眼圧は全然上がっていなかった。 そう、今回は緑内障ではなかったのである。 診断は「網膜剥離」。 それもかなり広汎に剥がれているので、視力はほぼ絶望的でしょうとのことであった。 もちろん、人間では網膜剥離で失明は少ない。 レーザー凝固だとか、手術だとかでなんとか視力の回復をはかる。 …絶対安静が守られるならの話だけどね。 もともとドミは、上下運動が好きだった。 椅子に飛び上がり、ソファから飛び降り、短足なので腰を悪くするんじゃないかと気が付いたときはなるべく飛び降りないように抱き上げて降ろしたりしていたんだけど、いつもいつもは難しくて。 それだけが原因かはわからないが、網膜は衝撃で剥離することが多い。 思い当たる節はありまくりだ。 「視力を取り戻すような治療は、犬では難しいです。実質このまま様子を見ることになります。」 …まあそうだろうね…どう考えても難しいだろうし。 「犬は失明しても結構慣れます。急に視力がなくなったから今はぶつかったりしますが、そのうち本当に見えないのかと思うぐらい、普通に動けるようになります。なるべく家具とかの位置を動かさないようにして、慣れるまで気を付けてあげてください。」 というわけで、当分動物病院に通うことになりそうだ。 視力回復のためではなく、その後の緑内障の続発を防ぐためである。 今回、ドミは多少不便そうだが、前回と違って痛みがないし、食欲もある。それだけでも我々に取ってはありがたい。 視力がなくなって数日であちこちにぶつかることも格段に少なくなった。 家の中だけなら、サークルにも勝手に入って(ぶつからないように母が工夫してサークルの入り口に小さいマットを敷いたら、入り口の位置がわかりやすくなったのかほとんどぶつかりもしなくなった)勝手に水も飲めるし、トイレの位置も把握している。 私が帰ってくれば玄関に普通にお出迎えにも来てくれるし、今までの生活範囲エリアを動く分には、確かに日々慣れてきている印象がある。 ただし、ちょっとしたものでも段差が苦手になって、動きはやはり以前よりかなり緩慢になった。 庭に出るのに、階段をそろーっと降りたり上がったりしている。 今日、ちょっと頑張らせていつものお散歩コースを散歩させてみた。 今までもだらだら歩く方だったけど、さらにダラダラ度がひどくなった。でもそれは想定の範囲内。 そんな状態でもイヤだとなるとテコでも動かない。何度か抱えて運ぶ羽目にもなった。 それも今までと同じと言えば同じ。 路肩から側溝に落ちそうになるのが一番危ないかな。 こちらがリードを持って、落ちないようにちゃんと距離を取らせれば大丈夫なんだけど、それでもそっち方向が気になるとなると、危ないといっても、リードを引っ張ってもそっちに歩く頑固さが問題。 何度か落ちない程度に少し斜めの所に足を持っていったりして側溝に落ちる危険を教えてはみたけど、ぜーんぜんわからないらしい。理解力少ないしなあ、元から。 今日、トラブル発生後二回目の受診に母と父が連れて行ってきた。 私が休日出勤で身動き取れなかったもので(先週インフルエンザで死んでたので、たまには働かないと)。 炎症は目薬で治まってきている。眼圧も上がっていない。 当分、かなりの頻度で通うことになりそうだ。 このまま緑内障を発症しないで経過してくれればいいんだけど…。 視力を失ったドミとつきあう覚悟は出来ている。 前回手術の時にも気合いを入れたけど、今回もう一回入れ直してみた。 前回は眼内腫瘍の疑いまであって、最悪命の覚悟もする羽目になったのだ。 まだ眼で良かった。しかも緑内障じゃなくてよかった。命に関わる部分じゃないし、痛みもない。 ドミがまずまず元気でいてくれるなら、贅沢は言わない。 とにかくまずドミが家の中で心地よく暮らせるように、お互いで工夫していくことが次の課題である。 眼が見えなくても、ドミがいてくれるだけでありがたい。これは本音である。 しかし、犬は五感の中での視力のウェイトが少ない方だというのは知ってるけど、ドミは野生が薄いから、あまり聴覚や嗅覚が効くタイプとは思えないんだよね…。 そろそろシニア犬の年齢だし、これからそっち方面が鋭敏になったり出来るのかなあ、ホントに。 「普通の犬ならもうちょっと鋭いんですが…。」って言われない程度に、お互い頑張ろうよね、ドミ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ペット] カテゴリの最新記事
|
|