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2007/02/17
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>つづき

■野宿さえできない社会はウルトラ管理社会

野宿に否定的な考えを持つのは行政だけではない。実は支援団体と呼ばれる中にも、野宿そのものに否定的な考えを持つ人も多い。確かに、野宿がすばらしい、野宿以外の生活はしたくないという野宿生活者は少数だ。しかし、野宿生活者を支援して、野宿生活者をゼロにするのが、私たちの目標という団体まである。しかし、そんなに野宿というのは悲劇なのか。どうにかして脱却しなければならないものか。野宿することが問題なのではなく、野宿を脱却したいと思った時に、それに対応する施策が貧弱だということなのではないか。

野宿生活者と直接触れ合ったことのある人なら誰もが持つ実感だろう、野宿の仲間の生き生きとした生活は。野宿というのは最後の居場所でもある。確かに野宿は暖かく何かをしてくれるわけではない。だが、野宿という選択肢があるから、DVの被害者が野宿に逃げてくることができる。居場所のない家出青年が野宿で気分転換をするということもある。

野宿さえできない社会はウルトラ管理社会だといえる。そういう意味では、管理社会に空いた風穴であり、希望でもある。

公園などからの排除があると、よく言われることがある。なぜ野宿生活者はシェルターに入らないのかと。傍目にはシェルターに入れば、屋根もあるし、風呂にも入れる。拒否する理由が見当たらないように見える。しかし、都市雑業などでアルミ缶を集めて来て良いという施設はない。シェルターは多くの場合が食事がつかないか、一食のみということになっているので、仕事がなければ飯も食えず、地域との接点も失ってしまう。なので、今よりも生活が困るので、シェルターには入れないという。

自立支援を語るのは結構だが、人間を相手にする施策を考えるならば、今よりもマシと思える施策を提示しなければ、何の意味もない。野宿よりもマシと思えないような施策というのは、よほどひどいというしかない。野宿生活者は高齢者も多い、健康問題などから何らかの対応が必要になることは考えられる。野宿生活者から丁寧な聞き取りを行い、今後の生活の展望が持てるような施策を提示をすべきである。それができるまでは、ポジティブに生きるために野宿を選ぶ仲間が存在するのは当然のことである。

■安心して野宿のできる社会の先に希望をみたい

前述したが、野宿とは管理社会に空いた風穴であり、希望である。
安心して野宿できる社会とは、最低限の条件として襲撃がない社会だと思う。襲撃を行っているのは中高生が多い。襲撃がない社会というのは、これからを担う子ども達が、人を襲うほどのストレスを溜めなくても良い社会、そこまで追いつめられない社会だろう。だから、安心して野宿のできる社会は、子どもに優しい、子どもが笑顔でいられる社会でもあると思う。

野宿生活者のコミュニティなどの支えあいをみるときに、どのような状況でも生きていく人間の力強さを感じることができる。このことを通して、息苦しい人達が、窒息しそうな管理社会を見直して、しんどいけれども、どうにか生きていく。どういうことを考えていく第一歩になる気がする。

子どもや野宿生活者が笑顔でいられる安心して野宿できる社会の先に希望をみたいと思う。

                   高沢幸男(寿支援交流会) 






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最終更新日  2007/02/17 04:39:04 PM
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