ベースアンサンブル『弦311』と、バール・フィリップス来日情報!
10月には、ベースアンサンブル『弦311』』の公演が3回あります。そのうち最後の公演は、コントラバス界の大巨匠バール・フィリップスさんとの共演です。今回の日本ツアーは同じコントラバス奏者で弦311のリーダーでもある齋藤徹さんが企画したものです。徹さんのサイト http://travessiart.com/ でも詳しくツアーの内容が書かれています。齋藤徹さんとは2004年から札幌で行っていた『漢達の低弦』に、井野信義さんとゲストで来ていただいた時から共演させていただいている。お二人には4年間連続で北海道に来ていただき最後の年には、札幌・旭川・帯広・釧路とコントラバス10台とピアノ石田幹雄によるツアーをした。この旅は今も記憶にしっかりと残っている。コントラバスの可能性と音楽的視野を格段に広げた4年間だった。それ以来、DUOでの北海道ツアーやコントラバストリオ・ヒツジと箏アンサンブル螺鈿隊と田中泯さんのダンスとの高円寺・座での公演、パールアレキサンダーとのトリオ『BASSICARY SPEAKING』等を経て、現在のベースアンサンブル『弦311』へと至っている。このアンサンブルの名前は昨年のDVD撮影の後に決まったものだ。東日本大震災が2011年3月11日に起きて、多くの方が地震や津波でお亡くなりなったり怪我をしたり、普通の生活を続けることが難しい状況になってしまった。絶対に安全とされていた福島第一原発では事故が起こり、メルトダウンし放射能は東日本一体に広がってしまった。その不安と恐怖の中、パールはアメリカに一時帰国したものの、「自分は日本に住むのだ」と、4月末の本番寸前に日本に帰ってきた。どんな危険がこれから有るのかも分からない異国の地に一人戻ってくるのはとても勇気がいることだと思う。彼女の思い、みんなの思いが生み出したアンサンブルは、この苦境を乗り越える大きな力になったと思っている。この時に撮影したDVDが『TETSU SAITOH/STRINGS and The MOON』としてイスラエルのKadima Collectiveから発売されている。(http://plaza.rakuten.co.jp/anabiosisofjazz/diary/201208060000/)まだ、見ていない方は是非とも手にとって見て欲しいと願っています。このサイトからも購入できます。10月の公演は、バールフィリップスさんとの共演に向けて、新たな一歩を踏み出すものだと思う。自分の知らない自分に出会える瞬間。奏者も聴衆である皆さんも大きな体験ができることと思っています。現在77歳のバール・フィリップスさんは、もっとも有名なベース・インプロヴァイザー。世界ではじめてコントラバスのソロアルバムをリリースされた人でもある。(共演者が来なかったという逸話があり!?)共演者を挙げていくと、JAZZ、 FREE IMPROVISATIONの歴史を見るようです。Eric Dolphy,Leonard Bernstein,George Russell Sextet,Jimmy Giuffre,Attila Zoller,Bob James,John Coltrane,Archie Shepp,Peter Nero,Lee Konitz,Marion Brown,Chris McGregor,John Surman,Daevid Allen,Mal Waldron,Philly Joe Jones,Rolf & Joachim Kühn,Michel Portal,David Holland,Colette Magny,Charlie Mariano,Peter Kowald,Hervé Bourde,Alfred Harth,Joëlle Léandre,Derek Bailey,Barry Guy,Keiji Haino,Hans Burgener,Motoharu Yoshizawa,Joe&Mat Maneri,Tetsu Saitoh…。もう日本に来ることは、これが最後になるかもしれません。この貴重な時間を一緒に音を出して過ごせることは、とても光栄で嬉しく思います。どうか!少し遠い場所ですが、聴きに来てもらえると幸いです。全公演スケジュール載せておきます。東京以外でも、京都・神戸・名古屋とまわるそうです。俺は東京公演は行けるものは全て行こうと思っています。そのためにスケジュールを空けておいたのですから。一音一音を感じたいです。BARRE PHILLIPS TRACES IN JAPAN 2012バール・フィリップス 来日公演 全スケジュールhttp://travessiart.com/barre-phillips-traces-in-japan-2012/4865/Bass Emseble 弦311" 齋藤徹・田辺和弘・田嶋真佐雄・瀬尾高志・パール・アレキサンダー10月1日(月)エアジン[横浜・馬車道](横浜市中区住吉町5-60) http://yokohama-airegin.com/ 予約・お問い合わせ:045-641-9191 start19:30 ¥2500+D U23¥1500+D/高¥1000/中以下無料10月9日(火)アケタの店[西荻窪](東京都杉並区西荻北 3-21-13 吉野ビルB101) http://www.aketa.org/ 予約・お問い合わせ 平日 10:00am~6:00pm 03-3396-1158 アケタ西荻分室 毎夜 7:00pm~11:00pm 03-3395-9507 アケタの店 start19:30 \250050年以上世界の音楽界に多大な貢献をしてきたコントラバス奏者バール・フィリップス(77歳)とベースアンサンブル『弦311』との共演!『Barre Phillips Traces in Japan Oct.2012』 バール・フィリップス 3DAYS in EGG FARM 2012 10月27(土)バールフィリップスwith Bass Emsemble弦311 場所:SPACE WHO http://hall-eggfarm.com/index.html/ 埼玉県深谷市櫛挽140-1 ホール・エッグファーム open16:00 start16:30料金:ライブ&1ドリンク4,000円(当日券 4,500円)終演後食事タイムライブ&1ドリンク+1ディッシュ5,500円(当日券 6,000円)*送迎有(要予約)JR高崎線 下り (湘南新宿ライン特別快速 高崎行き)特別快速(小田原発)横浜13:49・・渋谷14:14・・新宿14:19・・池袋14:25・・赤羽14:34・・大宮14:48・・熊谷15:18・・深谷着15:33※通し券 3DAYS 10,000円(ライブチケットのみ 1ディッシュ各日+1500円) 2DAYS 7,000円総合問い合わせ:Travessia (http://travessiart.com) travessia1027@gmail.comフライヤーデザイン:大橋祐介協力:EU-JAPANフェスト日本委員会、鶴屋弓弦堂、玉木康晃、玉木千裕、長野由利子 Barre Phillips (バール・フィリップス)1934年カリフォルニア生まれ。ニューヨークに進出、当時隆盛していたフリージャズ演奏を続ける。60年代後半よりヨーロッパでの活動が増え(ジャン・ジュネとのコラボレーションもある。)自らの音楽的指向と一致することから、1970年代よりフランス南東部プジョー・ビルに住む。1000年前のSainte Philomene教会を発見、修復、管理し居住する。絵はがきやバッジも発行され、現在も観光客が訪れる。その功績からフランス国籍取得を薦められるが、アメリカ国籍のまま。The Trio、ECMレーベル最初期からのアーティストとしてヨーロッパのフリー・インプロヴィゼーションシーンでの中心的活躍を続けている。ダンスとのコラボレーション、数多くのワークショップ、ロバート・クレイマー(映像作家)との数多くの共作があり、ISB(国際コントラバス協会)の議長に選出され、クラシック、ジャズなどのジャンルを超え世界のコントラバス界での尊敬を集めている。あふれるような人間的な魅力から彼の周りには自然に多くの人々が集まり、その人々同士の出会い・繋がりがどんどんと広がっていく。芸術的な成果だけでなくあらゆる方面で豊かな人間関係を築いていることは特筆すべきことだろう。日本へは、演奏ばかりでなく、山形ドキュメンタリー映画祭への招待、阪神・淡路大震災チャリティなどで何回も来日をしている。齋藤徹とは初来日の時から共演を重ね、世界各国でのコントラバス祭でも協力、お互いの楽器(gand & bernardel)を交換、日本・ヨーロッパでのデュオ、グループツアーなど、誕生日が同じ(10月27日)なこともあり友情が続いている。阪神・淡路大震災の時はアクト神戸という運動のヨーロッパでの中心メンバーとしてチャリティコンサート、日仏アーティストの交流などに尽力したことも忘れてはならない。