夕刻5時頃に天瀬に到着。
ここは大分県日田市にある農業と温泉による観光地で。
面積:101.83平方キロメートル
人口:6660人(2000年)
昔は天瀬町(あまがせまち)と独立した団体だったけれども
2005年に廃止となり、日田市になったそう。
母の実家から近いのだけれど、私は今回で、まだ二度目。
温泉があり最近では湯布院と共に割と人気があると聞く。
それでも母の実家の辺りも似た様なもので。
旅館の窓から見える、川沿いの温泉街風景も何の違和感もない。
こういった自然に囲まれた風景を見ると
思わず中国の浙江省あたりと比較してしまうけれども、違いはある。
空気が違う。
山並みも、管理がされているのが分かる。
中国では田舎とはいえ
大気汚染があるし、乱開発によって山並みも醜い。
やり方一つで全然違うのに、残念。
叔母夫婦や両親は、着くなり早速「温泉」と。
みんな、温泉好きやな~・・・(--)
「私、外、散歩してくるわ」と言うと
「折角温泉に来たつに風呂入らんやら、あんた変わっちょるね!」
さんざん言われたのだけれど。
「後で入るから」
折角来たんやから、散歩くらいしてもよかろうもん!
旅館の右手に小さな滝がある。
その横に道が上方へ続いていた。
上ってみよう。
ゴーッと水音だけが聞こえる道路を、一人で歩く。
所々に見える民家、敷地内には畑が。
誰もいないな・・・
家にはいるのだろうけど、外には誰一人いない。
晩御飯の仕度でもしているのかな・・・
15分ほど経って
空も橙色から薄紫色に変わってくる。
本当に誰一人、すれ違わない。。
以前、黄山に上った友人の言葉がふっと浮かんだ。
『だ~れもいない山道を一人で歩いててさ~、ここで倒れたら、俺、死ぬな、と思ったよ』
少し空恐ろしさを感じたけれども、何かあれば大声で叫んで
民家に逃げ込もう、と思った。
左手に茅葺屋根の大きな家が見えた。
あ~こんな家があるのね~
写真を撮っていると
「お帰りですか?」
え?
カメラを下ろすと、道の向こうに、80歳くらいのオジイサンがニコニコ。
「・・・ああ、はい^^」
と答えながらも
・・・誰か知り合いと間違えたのかな・・・??
会釈して、そのまま上に上ろうとしたら
「さみぃですね(寒いですね)」
と、また。
「・・・ああ、はい^^・・・そ~ですね~」
オジイサンは、
「夕方になると冷えますけんね~」
と言いながら、そのまま歩いて行った。
・・・こういう土地柄なんやわ・・・
気さくで警戒感のない様子に『何かあったら民家に駆け込もう』と考えた自分が
空回りしている気がした。
5:30になった。
下に下りる事にした。
歩きながら思った。
こういう所で生活するのは、どうなんだろう・・・
空気が美味しくて、のんびりしていて。
ここで一生を終える人もいるだろうな。
・・・幸せなんだろうか・・・
自分なら・・・?
都会育ちだし、きっと、退屈してしまうかもしれない・・・
でも、住んでみないと分からないかな・・・
山を見上げた。
大きな風景と、川の音だけの空間。
多分、長い間、変わっていないだろう。
それに比べると
私の一生は、きっと一瞬。
でも生きているウチはきっと、とても長い気がして
ゆっくり構えたり、かと思うと焦って走り回ったり、
色々やってみたり。
そして
そのウチ疲れて振り返った時
一体、
何を思うんだろうか、と
考えました・・・
一番上の温泉街風景、夜になるとこんな感じ↑でした。
つづく。
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旅館に戻ったら、すぐに「早よ風呂入ってきない、気持ちいいばい(母)」と
言われお風呂に行ってきました。
成分はなんて書いてたかな~・・・
忘れましたが、髪を洗ったら、乾いてもベタついたので
やはり温泉なのね、と。
ニオイはきつくないですが、濃厚なお湯でした。