2960448 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【亞】の玉手箱2

【亞】の玉手箱2

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

【亞】2

【亞】2

Freepage List

★☆★一般の方も参加可能な易経講演


復刻版・手にとるようにわかる面白い易経


人間万事塞翁が馬~尺蠖の屈するは


凶となった状況を転じるには?


ツキに頼らないこと~易経が教えるツキとは


手にとるようにわかる面白い易経1-6


易経の基礎知識7-9


時の変遷過程の原則11-


時流に乗るな! 時流を追いかけるな


佐久間象山に非業の最期を告げた卦


苦しみのただ中にある方へ捧げます


占い師の役目~君子は占わず


究極の困難に遭遇したら? 一休禅師の遺言


食は命なり~水野南北~江戸中期の観相大家


断食は道楽!40回目(2010年)のお盆断食


断食レポート~33回目(2003年)と38回目(2008年)


断食の効果~34回目(2004年)の1週間断食レポート


断食の注意事項~リバウンドの防ぎ方


初めての断食は1970年


51回目(2021年)の一週間断食~半世紀を超えた(笑)


すまし汁の作り方~画像UP!~『すまし汁断食』(西式甲田式療法)のやり方


断食直後の写真~50代・60代・70代


【亞】の詐欺写真いろいろ


中国 “世界遺産・黄山~杭州~上海”の旅


ことば


「単細胞的思考」上野 霄里


平野遼の珠玉の逸品~水彩『歩く人』


出会った美女や才能に溢れる魅力的な女性


山之内重美ー歌手 女優 ロシア演劇研究家


小林五月~日本最高のシューマン奏者


著書・CD・オーディオブック関連


『リーダーの易経』PHPなど


易経一日一言


『リーダーの易経』角川SSC新書2014年


致知主催の易経講座がCDで発売!


特集「古典力入門」安岡定子氏と対談P18『致知』2018年12月号


サン・ジョルディの日~日本導入顛末記


天才的詐欺師!?!~サンジョルディ顛末記


サン・ジョルディ 日本の25周年


サン・ジョルディ 日本の30周年


昔、我が家に仙人がいた~少女時代の思い出


仙人がケネディ暗殺予言2~仙人シリーズ


1.姿を消す術~少女時代の思い出「仙人」


2.私も体験!姿を消す術~昔我が家に仙人


3.父も成功!姿を消す術~昔我が家に仙人


4.仙人「無銭飲食の術」~昔我が家に仙人


5.仙人にも怖いものが~昔我が家に仙人


6.仙人再会と死~昔我が家に仙人がいた


亡くなった父のこと~キノコ雲をみた


メモ、切り抜き


三脈の法 ~生命の危機 解除法~


じたばたしないこと~超訳・易経~角川SSC


兆し~潜象は現象に前駆する~楢崎皐月


閉塞を打ち破る力は必ず社会の下層から


人の厚み


積極的に陰の力を用いよう


いつ進む、いつ止まるの見極め方


土壌づくりの時代


時の流れに従って生きる


限りなく広大な可能性


時流を追いかけるな


中するとは手を入れること、解決策


人を見る目


戦わずして勝つ~孫子も学んだ易経


惜福の工夫と玄米食


トップセールスマンは陰の力を発揮する


剣道師範の見事な陰の力


直観は超能力にあらず


機を観る力~見えないものを観る


積善の家には必ず余慶あり


器量と度量


諦観のすすめ


自然農法の2人~奇跡のリンゴの原点~~自然の力にまかせる


天災と人災の違い~无妄の災い


自然農法以外に病気治療法まで?~无妄の病


无妄の人~山岡鉄舟がサンプル(番外編)


ベストセラーとロングセラー商品の比較考


陰陽は変幻自在~内面の葛藤が成長させる


易経をよむことと易占いとの違い


前兆、予兆、前触れは、シグナル


具体的に活用できる易経


時の変化の道理


陰を生み出す~陰を生じさせる


易経は矛盾の書~君子占わず


時中は問題の解決策


土砂降りの雨の日は傘


あなたは何によって覚えられたいか


易経を読むコツ~リーダーの易経~角川SSC


龍の話を読むコツ


マネジメント能力を養う


潜龍の志は春の兆し


一生ものの型を築く


わからないままに受け止める


「学問」の出典~自分に問いかけながら学ぶ


大人に学び、基本の型を身に付ける


君子とは何か、小人とは何か


ドラッカーのいう真摯さとは何か


最初の話は壊れることが必然


ゆらぎ~不安定の安定~観る目


腹八分目よりも腹六分目に~中する


諫めてくれる人はいるか


部下は観ている


利と義は対立しない


正しい経営とは何か~「事業」の出典


亢龍の時は必ずくる


陰を生じさせる恩返しを


天命の終わりを楽しむ


なぜ龍は雲とともにいなければならないか


テスト


シャンプーに始まりシャンプーに終わる見龍時代


易経 陽の巻~こどもと読む東洋哲学


新版『超訳 易経 陽〜乾為天』(『リーダーの易経』増補改訂版)


Free Space

設定されていません。

Calendar

2016.11.11
XML

NHK文化センター名古屋教室「易経」講座
10月から「沢天夬」を読み始め、3回目の9日で読み終えました。
この沢天夬の時がそのまま起こったような史実が、劇的な変貌を遂
げた明治維新前の幕末期である。また佐久間象山が殺される前に立
筮し自らの非業の最期を告げた卦としても有名です。

☆受講生の皆さまへ、
 詳細な実録の現代訳は以下です。


【佐久間象山に非業の最期を告げた卦~幕末維新の人物】

 

佐久間象山が殺される前に自分で立筮して得た卦、「澤天夬」上爻。

本文

卦辞:「夬は、王庭に揚(あ)ぐ。孚(まこと)ありて号(さけ)び、あやうきことあり。」

上爻の爻辞:「号(さけ)ぶことなかれ。ついに凶あり。」

 

澤天夬~「夬(かい)」は「決する」、「切り開くこと」。決断の「決」も。

堤が決壊するという場合も、この「決」。

何かというと、スパッと決める。思い切ってバシッと決める。

それによって、余分なものを除き去るというのが「夬」のもともとの意味。

 

澤天夬は、陽気が壮んになってきている。

仮に陰を小人、陽を君子とみると、君子が伸びてきた。

本には、悪人を退治するとか、小人が亡ぼされるとか、

悪事が露見して周囲から切って捨てられるとか、酷いことが書かれている。

組織としてみたら、小人が一番上の位にいるように見える。

 

小人と君子に限らず、時の勢いというものがあって

君子であってもその時の勢いに勝てずに、滅ぼされる場合もある。

 

佐久間象山は小人どころか傑出した人物だが、澤天夬を得た。

澤天夬の上爻が、必ずしも小人とは限らない。


   ☆   ★   ☆


以下、佐久間象山の門人であった

北澤正誠・外務省書記官が、高島嘉右衛門に語った話。

 

佐久間象山先生は早くから洋学を教え、その傍ら、易学を門弟たちに説いていた。

私も、門下の一人だったので、しばしば先生の講説を聞けた。

あるとき、長州藩の吉田松陰氏が密かに洋行を図り、外国船での密出国を企てた。

先生はその志を大いに褒め称え、国を憂う悲憤慷慨の詩を作って送った。

 

松陰の企てが発覚するに及び、佐久間象山先生もまた

幕府の嫌疑を受け、江戸に幽閉させられ、後に本藩、信州松代に遷された。

時勢の変遷により

遂に先生の先見力・達識が大きく世に認められ、先生の難も自ずから解けた。

 

このとき長州侯が、佐久間象山先生の偉人であることを聞きつけ

木戸孝允氏を仲介して招聘しようとした。

象山先生は固く辞退して応じなかった。

 

また、薩州侯も先生の名高きを聞き、

西郷隆盛氏を仲介して招聘を図ったが

象山先生はまたもや固辞して応じなかった。

 

元治元年三月、一橋公(徳川慶喜)が使いを遣し、先生を召された。

佐久間象山先生は初めて応じた。

 

【弟子に勧められ立筮「澤天夬」を得る】

 

私(語り手の北澤正誠氏)は、これを聞いて先生にお会いして言った。

北澤:「先生が一橋公の命を奉じ上京される由。

   先生は常に易をたしなみ、事あるに臨み必ず筮を執られますが、

今回はどのような卦でしたか」

 

先生曰く:

「易は事物の決断に迷う時に用いるものだ。

今や諸外国がわが国に迫り国は艱難の時。

士たる者、吉凶を問うべき所ではない。占筮は不要である。」

 

私(語り手の北澤正誠実氏)曰く:

「確かにそのとおりです。しかし、物事は決め付けてはならないと言います。

 今回のことは大事の場合です。

易にぜひ、問いかけてください」

 

とうとう象山先生が筮を立て、得た卦は「沢天夬」の上爻でした。

 

卦辞:

「夬は、王庭に揚(あ)ぐ。孚(まこと)ありて号(さけ)び、あやうきことあり。」

 

上爻の爻辞:

「号(さけ)ぶことなかれ。ついに凶あり。」

 

象山先生曰く:

「夬の卦は凶だ。しかし、既に約束をした。今は内外多難の国事に挺身すべきだ。

 慎重さを心するよりほかはない」

 

そう言って直ちに出立の準備を整えた。

馬の用意だけが間に合わなかったところへ、たまたま、木曽の馬商人が訪れた。

先生は素晴らしい駿馬を見つけ、喜んで高額な値を払い、手に入れた。

【佐久間象山、駿馬を得る】

 

手に入れた馬は、佐久間象山の意にかなった素晴らしい駿馬だった。

馬の名前は“都路(みやこじ)”

都へ上る門出として、先生が自らつけた名前である。

 

先生は愛馬“都路”に跨り、美濃大垣に到着。

良友の戸田藩老である小原仁兵衛氏の邸に立ち寄った。

小原仁兵衛氏が先生の上京を祝い、世事の話になり、談論風発、すこぶる親密であった。

小原氏が先生に問う:

「先生は今、状況の途中ですが、今回の易は何の卦でしたか?」

先生曰く:「沢天夬の上爻です」

 

それを聞いた小原氏は、天を見上げ嘆息し、胸中を察する所があるがごとく

再び大きいため息をつき黙した。

 

【佐久間象山、愛馬の名を“王庭”と改める】

 

翌朝、佐久間象山先生は、小原仁兵衛氏に別れを告げ京都へ。

都では、公家や貴族の皆々が、

先生の名を聞くと直ちに賓客として礼を尽くして厚くもてなした。

 

ある日、中川ノ宮が先生を召した。

先生は中川ノ宮に、欧州の形勢や文武の整備を語っているうちに

騎兵についての事に話が及んだ。

 

酒席、まさにたけなわとなり、先生は西洋馬具が軽便なことを

中川ノ宮に知って欲しくなり、愛馬“都路”を庭前に牽かせた。

 

その庭前にて、象山先生が自ら、西洋式の馬術を見事に演じた。

中川ノ宮は大いに喜び賞賛して、さらに親しく酒盃を賜った。

 

象山先生は感激して曰く:

「私は卑賤より出でし者。殿下の寵遇をかたじけなく思います。

 この喜び、人生の栄誉として、これに変わるものがありましょうか。

 今、貴庭において馬術を演じ、鑑賞をしていただきました。

 記念として愛馬の名“都路”を改め、“王庭”と名づけます」

 

※愛馬の名前に注目!!

 

【佐久間象山、愛馬“王庭”の馬上にて斃(たお)る】

 

厚く幾度もお礼をのべながら、象山先生は中川ノ宮邸を辞した。

名が改まったばかりの愛馬“王庭”に跨り、帰途についた。

 

三条木屋町筋に至ったその時、突然、待ち伏せしていた尊攘派浪士達が現れ

象山先生を取り囲み、襲った。


1864.7.11

佐久間象山先生、馬上にて斃る。

享年54歳。

 

私(語り手の北澤正誠・外務省書記官)は藩邸にいて、その訃報を聞いた。

後、佐久間家は断絶。

 

「沢天夬」卦辞:

夬は、王庭に揚(あ)ぐ。孚(まこと)ありて号(さけ)び、あやうきことあり。」

 

                      終わり

 

   ☆   ★   ☆

 

佐久間 象山(さくま しょうざん)

〔文化8228(1811.3.22)-元治元年711(1864.8.12)








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.11.11 01:58:07
[手にとるようにわかる面白い易経] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.