コマさんの 気まぐれDIARY

​​Story－60　女帝の一案

​​​とかく子どもの事となると心が燃え滾ってしまうザッキ～先生は
栗ケ丘保育園　最初の見学日に　問題のクラスの担任：末長の子どもたちへの言動が　どうしても納得いかず・・　かつての戦友：信田園長に全てをぶつける事にした。

私の話をおだやかかつ真剣な表情できいて下さった信田先生は
やっぱり・・といった表情であった。
何よりも子供たちの気持ちにたって考えて下さる信田先生のこと
青二才の私が話すまでもなく。。　昨今の末長先生の言動の変化に気づいていて・・それでもどうして良いか？分からないといったお答えだった。

〝彼女なりに一生懸命 子供のためと思ってクラスを引っ張ってきた・・
ただ　信念をもって自分の保育理論こそ正しいとやってきた先生は
ある時期に入ると 他の意見に耳を傾ける事さえ出来なくなってしまうものなのだ”　と。　


そんな事が昼間あって
時計みたら　もう学童の子たちが帰ってくる時間近づいてたので・・
近くでお弁当買って・・学童の部屋で食べてたら。。
海老沢園長がみえたんだわ。

海老沢：『今日はご苦労様でした
　　　　　午前中、栗ケ丘に行ってくださったそうですね？』

椎名：「はい」

海老沢：『それで？椎名先生からみて
　　　　　年長組の、その問題があるって子供たち・・
　　　　　どうお見えになりましたか？』

椎名：「私には特別　悪い子には見えませんでした
　　　　元気で　色んな事に興味をもつ とっても輝いた目をした
　　　　子どもたちに見えました」

海老沢：『そうでしたか・・
　　　　　いや実はですね？信田先生から
　　　　　あなたが末長先生の言動に納得がいかないって
　　　　　お話があったってお聞きして・・
　　　　　もしや末長先生と子どもたちの事で何かありました？』


椎名：「保育園の事何も知らない私が
　　　　こんな事言っていいのか分かりませんが
　　　　あれでは子どもたち　不安になって当然ですよ

　　　　給食時の様子、拝見したのですが・・
　　　　先生はこれから何をするかって事を子どもたちに伝えもせずに
　　　　クラスを出ていかれた。それも
　　　〝私の話が分かる子だけ”　 
　　　　そんな　子供を区別してる言葉を言いながら
　
　　　　とても長年　幼児を預かるお仕事されてる
　　　　ベテランの保育士さんの言動とは私には見えませんでした」


海老沢：『そうですか・・・
　　　　　いや。。末長先生は御立派な先生なので
　　　　　保護者の方からも信頼されてましたし？
　　　　　私も安心してクラスを預けていたんですけどね。。
　　　　　そんな事があったんですか・・・』


私の話を最後まできいた海老沢園長は　
片倉の入れたお茶を一口 口にふくみ
そのあと　こんな提案を投げかけたのだった。


『椎名先生、
　あの子たちの先生になる気はございませんか？』


～つづく～




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