あの夏
ガブリエル バンサン
『セレスティーヌ』が命のはじまりを描いているとしたら、
この本は命のおわりを描いている。
ある夏の日
二人にとって大切な人を亡くしてしまったというお話。
Jamie NakamuraによるPixabayからの画像
死というものを理解するのは大人でも難しい。
この本を読んでぼんやり思ったことがある。
皆が笑顔でいる「思い出のワンシーン」を
一つ一つ確認していくことが死と向き合うために
必要な作業なのかもしれない。
旅立つ人から残される人への心遣い。
みんなの記憶に残ってほしいのは「悲しい」という気持ちではなく、きっと「楽しい」という感情だろう。
「あの夏」はみんなにある。
楽しい「あの夏」とともに生きていこう。