029536 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

teArs shIne and drOp

teArs shIne and drOp

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

armadillon

armadillon

Category

Recent Posts

Comments

 さち@ 観てみたい はじめまして、さちといいます キモノ…
 armadilloon@ Re[1]:コメントヽ(*´∇`)ノ(11/01) 亀太郎さん わはは。。。コメントありが…
 亀太郎@ Re:コメントヽ(*´∇`)ノ (笑) 冷蔵庫の中が恥ずかしいんか(^O^) …
 armadillon@ Re[1]:あのひとからの電話(10/31) 亀太郎さん >全然、意味なし(笑) >元…
 亀太郎@ Re:あのひとからの電話 全然、意味なし(笑) 元気出していこうぜ…
 armadillon@ Re[1]:5・7・5★字余り(50)(10/12) 川風そよこさん >ほんとにそうっすよ、…
 armadillon@ Re[1]:5・7・5★字余り(49)(10/11) 川風そよこさん >わかります…短詩の意味…
 armadillon@ Re[1]:5・7・5★字余り(48)(10/11) 川風そよこさん >ほんとにもう、うた、…
 armadillon@ Re[1]:5・7・5★字余り(51)(10/12) 川風そよこさん >いいですねぇ、読んで…
 armadillon@ Re[1]:5・7・5★字余り(25)(08/22) 川風そよこさん >幸せは 遠くにはある…

Calendar

Freepage List

Favorite Blog

ペンタブログ(気が… penta1141さん
夢中になってみたり… manekineko552004さん
armadillo lives wit… armadilloonさん

Headline News

2006.09.05
XML
カテゴリ:夢物語


わたしは、小さな家にいた。



借家で、築何十年だろう。

玄関は引き戸で、入ったところに小さな土間があり、たたきをあがると4畳半の和室。

正面に、一間半もの押入れがある。


玄関から見て左手に、続き間で6畳の和室がある。

和室の左手奥は、カーテンのかかった掃きだし窓だ。


台所やお手洗いは、2間続きの四畳半の奥にあるのだと思われた。


小さな家、たぶん大きな家をいくつかにわけて借家にしている、長屋のようだと見えた。

小さいわりに、しっかり作られた部分もあるからだ。



情景を、リアルにはっきりと、覚えている。不思議な夢だ。


わたしは、四畳半の玄関の近くの、出窓になっている腰高窓にもたれかけて、小さな女の子と会話していた。女の子は8~9歳くらい。つややかな薄い髪を丸いオカッパ頭にしている。
どこにでもいるような子ども。


女の子の弟が、足元に丸くなって、ミニカーか何かで遊んでいる。

もう少し小さくて、5~6歳くらいだ。


6畳の部屋と4畳半の部屋にまたがって、こたつがおいてあり、

モサモサした30代の男たちが囲み、マージャンをしていた。


部屋はタバコの煙でかすんでいた。


オトコタチの和やかではあるが大きな声が、小さな家に響いて、柱や窓に共鳴する。
お酒もはいっているんだろう。


女の子は、わたしのスカートをつかみ、なにやら話をしている。

自分の話を聞いてもらえれば安心するのだということを、わたしは知っているので、

内容よりも、テキトウに【聞く】ことに意識を向ける。

女の子が満足そうなので、わたしも満足している。


ふと、出窓の向こうが薄暗くなっていることに気がつく。

みんな晩御飯はどうするんだろう。こどもたちは。


【今日は、お正月だっていうのに】

と、思い至って、この家の荒廃ぶりに気がつく。


父親は、正月だからと【タクシー運転手仲間(そういうことらしい)】と、マージャン。

こどもたちは、正月らしいことが何一つ味わうことができていない。


【わたしが踏み入っていいのはどこまでなのか】
【結婚しているわけでもないのに(付き合っているヒトらしい)】


もう、こんな時間だ。


こどもたちもだが、おとなたちも不憫だった。

お正月の晩に、何を食べようと考えているのだろう。


この時間から…わたしに、お正月らしい何かを用意することもできない。


【カレーを食べよっか】

と、わたしは小さく、女の子に声をかけた。

きょとんとしている。

自分が【食べたい】と、何かを欲するコトバをだしたことがない様子だ。


父親であるオトコに、声をかける。少し大きな声で。

【カレーを食べよっか】

わたしも、おどおどしている。

この家で、わたしが、何かをしようと提案していいのだろうか。


気を取り直して、もう一度声をかける。

【みんなで食べられるし、美味しいし、ね。子どもたちも好きだし。】


そう言うと、
オトコは、トモダチにどうするか声をかけだした。


案の定、みな、とくに食事のあてがあるわけじゃないみたいだ。


女の子が喜ぶと思っていたが、案外静かだ。

どうしたのか、と様子をチラッとうかがった。

固く、うつむいている。目はうつろだ。


オトコが【あぁ、この間、ウサギが死んだから】と向こうの部屋から言った。


【うさぎ?】わたしは、【玄関の土間と床下で、女の子がウサギを飼っていたことを思い出した。】


【死んじゃったの。。。】そう声をかけると、女の子は跳ねたように勢いよく押入れに向かって駆けてゆき、固い、B5サイズの茶封筒を持ってきた。

茶封筒の折りたたんだ口を開くと、自分の手のひらに、中身をさらさらと出した。

灰色の小石のようだった。

【ウサギ、死んだの】まだ、ショックが強い、固い声だった。

灰色の小石は、ウサギの骨だった。


うさぎの死のショックで、
【肉を食べることが、できなくなっているのだろうか。】
【料理はどうしたらいいのだろう】


女の子を慰めるより先に、そんなことが思い浮かんだ。

もとより、慰めると言っても、どうやっていいのかわからない。


オトコのトモダチが、大きく咳払いをした。

わたしは、まだ、動けないままだった。




Blogオーケーならclick!
にほんブログ村 ブログブログへ

写真オーケーならclick!
にほんブログ村 写真ブログへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.09.06 03:46:26
コメント(1) | コメントを書く
[夢物語] カテゴリの最新記事
  •  

    2006.09.04




© Rakuten Group, Inc.