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駆け出し記者の一期一会

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2008年05月07日
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あっという間にGWが終わってしまった。
最近は、連休と言ってもサッカー少年達はそれぞれの試合や練習で忙しく、
親はそれを応援しに行くか、勝手に自分だけで出かけることになる。
その外出先が今回は3日連続でフォルジュネすなわちラ・フォル・ジュルネ(LFJ)
という過ごし方と相成った。

一日だけ全員揃ったので、家族で都心へ繰り出した。
たまたま5月5日「子どもの日」スペシャル~なんて歳じゃないけどね、もはや。
部活がオフで、たまには家でのんびりしていたかったに違いない息子たちに、
「東京国際フォーラムに行くぞー」と号令をかけ、
「えーー、それオレたちもどうしても行かなきゃいけないの?」
と、気乗りのしない様子に、
「何を言うとる! サッカーばっかりしてないで、たまには文化に触れるのじゃ」
と説くと、スポーツファンと音楽ファンを兼ねる夫も賛成。
さらに私は、「昨日、わざわざチケット買ってきたんだからね」と有無を言わせない。

さて、今年はフォルジュ三昧と思ったが、5月1日の前夜祭は小学校の雑用のためパス、
初日2日は、一日中仕事でダメ、3日は息子のサッカーの試合観戦でパス、
結局初めて行ってみたのは4日になってからだった。

いや~昨年100万人を記録したというイベントをナメてはいけなかった。
5月2日から6日まで5日間、朝から晩まで一日中、国際フォーラムの全部のホールを使って、
400ものコンサートをやっているので、お客さんも分散されます。
小さいホールで行われるリサイタルはほぼ完売ですが、ホールAやホールCなど
大きな会場なら「当日でも大丈夫です」と国際フォーラムの広報氏は言っていたが、
それは甘かった。
4日にふらりと行ってみたら、予定一覧表には見渡す限り完売の×マークが入っている。
4日当日は夜の8時頃から始まる分しか席はない。

そこで、その時点で手に入るチケットをとにかく押さえなくては、と
5日の夕方のコンサートを5人分。6日は2公演を1人分。計1万2千円弱。
確かにこの枚数からすると安い。

どうにかチケットを買って気を取り直し、あたりの様子を見て帰ることにした。
チケットを持っていると、無料で楽しめるプログラムがいろいろ用意されているのだが、
なにしろ混んでいる。ステージになかなか近寄れない。人の声が騒々しい。
もちろん、ロビーや外の広場なのだから当然なのだが、
これは、クラシック音楽を聴くという環境ではない。
無料で上映している映画も早くから来て並ばなければ入れないようだった。

この日の収穫は、広場で行われていた無料の野外コンサート。
フランスのベテランピアニスト、アンヌ・ケフェレック女史がキオスクの小ステージに登場した。
黒のパンツで颯爽と現れた粋なマダムは、レザーのジャケットをさっと脱ぐと、
水色のセーターにグレーのストールというなさりげないいでたち。
「コンニチワ。シューベルトは生きている間は、成功することなく恵まれませんでしたが、
こんなに大勢の人たちに聴いてもらえて喜んでいると思います。小さいお子さんたちも来てくれてうれしいです。私にも二人の息子がいてもう大人になってしまいましたが、やはり、小さい頃、音楽を聴くのが好きでした」
と挨拶してから、「樂興の時」や「アンプロンプチュ」などをサラサラ~っとなんとも軽やかに弾いてくれたのだった。予想外望外のグッドタイミングだった。
「こんな素敵なマダムも男の子を育てたお母さんなのか~」という思いと、あまりにも懐かしい曲のメロディに、ちょっとウルっときてしまった。

で、翌5日は家族と、最終日の6日は一人で、それなりにLFJを体験したわけだが、
良かった点、イマイチだった点など、いろいろと感想や波及効果がある。

○ とにもかくにも、息子達という馬を(音楽の)水辺に連れて行くことはできた。
  しかも、一人1,500円という美術館並の手頃な料金で。

× しかし、馬に無理やり水を飲ませることはできない。
  彼らは演奏が始まってすぐ寝始め、最後までほとんど熟睡していた。あーあ。

○ やっぱりシューベルトの交響曲「グレイト」はいい曲だ♪という点で夫と意見が一致し、
  早速CDを買ってきた。
  ギュンター・ヴァント指揮ベルリン・フィルの歴史に残る素晴らしい名演!
  申し訳ないが、フォルジュネで聴いた演奏よりずっと上である。
  これが当分毎日我が家を流れると、さすがの息子たちにも少しは刷り込まれるであろう。

× 国際フォーラムのホールAはクラシックのコンサートには大きすぎる。
  たとえ前のほうの席にいても、音が遠くへ広がって行ってしまったのではなかろうか。 
  我々のような2階の後ろのほうの席では、舞台は遥か彼方の谷底のようで、
  音も演奏者も遠くて寂しかった。

○ しかし、5,000人の観客で埋まった満席のホールは、それはそれで圧巻である。
  通常のクラシックのコンサートでは考えられないことだ。
  なぜ、こんなに多くの人が集まるのか? このイベントの吸引力の不思議を感じる。
  帰りにめいめい熱心に書き込んでいるアンケートを読ませてもらいたいもんだと思った。

× 6日のコンサートの隣の席は、3歳の女の子だった。
  開演前、ひっきりなしに飛び跳ね、首を振り回し、「ママー」と声を出す。
  「あちゃー、この席ハズレだわ。。」とげっそりするが、曲が始まる直前に
  彼女は席に丸くなって寝静まってしまった。ホッ。
  「眠る」という形で人に迷惑をかけまいとする(?)健気な童女であった。
  しかし、こういう小さい子どもまで、コンサートに連れて来てよい、としている
  このイベントのコンセプトも考えものだ。やっぱり普通はNGでしょ。
  せいぜい外の無料コンサートまでにしてもらいたい。

○ ミッシェル・コルボ指揮のモーツァルトのレクイエムはよかったが、
  ここでもホールが大きすぎると感じた。
  ヨーロッパの教会で聴いたらどんなに素晴らしい演奏だったろう。。

× これだけ大勢の人がいるのだから仕方がないけれど、係員の怒号の誘導に辟易した。
  「ただいま満席のため通行止めとしております!」「立ち止まらないでください!」
  「奥の非常階段もご利用ください」・・・隅田川の花火大会に二度と行くまいと思った時
   に似た興ざめの交通整理。何しに来たんだっけ?と思ってしまう。

結論:普段から少々の人ごみをものともせず、シティライフをエンジョイできる人には、
   「クラシック音楽」という趣向で目先を変えて盛り上がる良いイベントになるだろう。
   子連れOKもファミリーにとっては良いかもしれない。
   しかし、行列や混雑が苦手なタイプの人は、どうせクラシックを聴きに行くのなら、
   わざわざこんな大規模なものに巻き込まれなくても、自分で好きなコンサートを選んで
   静かにじっくり聴くほうが満足度は高い。

フォルジュネのアーティスティック・ディレクターであるルネ・マルタン氏が言うところの
「クラシック音楽の真の民主化」ってなんだろう?と考えてしまう。
それともこれは、当初のフォルジュネの想定を超えたTOKYOならではの現象かも知れない。





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最終更新日  2008年05月08日 12時06分18秒


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