本格お茶レポート-杉林渓烏龍茶
最近、ブログタイトルに相応しくなく中国茶レポが少ないので(理由は楽天広場の新システムが原因なんですが・・・誤って、ブラウザの戻るボタンを押すと、書いていた記事がパァになるんですよね。。。これで4本ぐらい記事を無駄にしているし)、本格的にレポしてみました。とはいえ、素人なので、間違いは笑って読み流してくださいませ。。。さて今回のお茶は、年末に台湾の新純香で、100g525元(2000円ぐらい)購入してきた杉林渓烏龍茶。これを、鑑定杯を使って、ちょっと本格的に斬ってみましょう。撮影には、今日到着したばかりのレンズを使って、一眼レフデジカメまで登場する豪華企画です(^_^;)#テクノロジーの無駄遣いともいう。<お茶のスペック>もう、今年の春茶が出回り始めた時期ですが、これは昨年(2005年)の冬茶になります。香りは今ひとつですが、味わいは冬茶の方が深いので、個人的には冬茶の方が好きです。杉林渓烏龍茶は、台湾中部の杉林渓地区で採れた高山茶です。今回のお茶の品種は青心烏龍。手摘みで収穫されています。杉林渓烏龍茶といえば、AllAboutの平田さんにも、「美味しくて価格パフォーマンスが良い」と評価されているお茶です。http://allabout.co.jp/gourmet/chinesetea/closeup/CU20050701A/index.htmとはいえ、日本で購入すると、結構なお値段。それなりに良心的なショップでも、100グラムあたり4000円程度が相場のようです。そこまでのコストをかけても、その分、Happyな気持ちにしてくれるのか?というところを見て行きたいと思います。<茶葉比較>今回、比較用に我が家の日常茶となっているダッシュさんの凍頂烏龍茶を出してみました。価格は、国内だと4倍違いますので、あくまで参考用に。しかし、これが結構美味しいので、侮れません。こちらが、杉林渓烏龍茶の茶葉。緑っぽいです。また、1つ1つがやや大ぶりです。続いて、ダッシュさんの凍頂烏龍茶。比較をすると、茶葉がかなり細かいです。焙煎がしっかりしているので、色はやや茶系です。なぜ、小ぶりな茶葉なのか?は抽出後の茶葉を見ると、良く分かります。<茶水比較>鑑定杯を使って、コンテストと同じように5分間抽出しました。#ただし茶葉の量は目分量。その結果の、茶水は以下の通りです。まず、杉林渓烏龍茶。キレイな薄い緑色の茶水です。知らない人が見たら、緑茶かと思うかもしれません。香りについては、爽やかな香りがしますが、強いものではありません。むしろ、口に含んだ時に上品に爽やかに香る感じです。続いて、ダッシュさんの凍頂烏龍茶。凍頂烏龍茶らしい、薄い茶色系の茶水です。焙煎がしっかりされているので、茶水からも華やかな凍頂烏龍茶の香りがします。私の好きな凍頂烏龍茶らしい凍頂烏龍茶の香りです。<味の比較>ダッシュさんの凍頂烏龍茶は、凍頂烏龍茶の王道的な味です。ただ、これだけ抽出しているので、さすがに苦味が出てきてます。杉林渓の方は、爽やかでありながら、端麗な味がします。これだけ、緑色のお茶だと、青っぽさがあるかとも思われますが、全くそれが無いのが素晴らしいところだと思います。また、抽出をこれだけ(5分)しているにもかかわらず、苦味があまり出てきません。質の良い茶葉だと思います。並べて比較してみた。<抽出後の茶葉比較>あまり普通の人は意識して見ないと思いますが、この抽出後の茶葉比較が一番面白かったりします。まず、杉林渓の抽出後の茶葉ですが、驚くほど、手触りが柔らかで、しかもかなり膨張しています。高山茶の場合、霧に包まれるなどして生長が遅く、茶葉の葉脈が毛細血管のように発達する為、このような手触りになるそうです。#詳しくは、台湾茶ドットネットへ。まさに、この茶葉がそれで、さすが高山茶!というところを見せてくれています。一方の、凍頂烏龍茶ですが、手触りはごわごわしていて、茶葉が鋭く切り取られた感じがあります。ここから、機械摘みのお茶であることが分かります。1つ1つの茶葉が小さかったのは、これが要因だったんですね(杉林渓は手摘み)。機械摘みは悪いことばかりではなくて、葉の葉脈が切り取られているので、抽出速度が速いということがあります。日常茶としてはむしろ、この方が良いのかも。<結論-さて、杉林渓烏龍茶は買いか?>ここまで見てきましたが、結論としては、・初めて台湾茶を飲む人には、杉林渓は勿体無いかな? →香りの華やかさ、という点では、際立った特徴がないので、お土産向き(「えっ、こんなに香りがするものなの??」という感動を与えるという用途)ではないです。#余談ですが、お土産に買ってくるなら、四季春とかジャスミン茶の方が喜ばれるんですよ。経験上。・ただ、リラックス気分を味わうには、極めて良いお茶 →とげとげしい、香りの強さが無い上に、味わいがしっかりしているので、香りというよりは、味わいでリラックスができるお茶だと思います。ということで、中国茶をそれなりに飲み進めてきて、香りだけのお茶はそろそろいいかな・・・という向きの方にオススメができるお茶だと思います。このクラスより上となると、阿里山や梨山などになるので、日常的に飲むのがちょっと憚られる価格帯になってしまいますし、凍頂ではちょっと傾向が違いますし、梅山クラスだと、杉林渓ほどの高山茶の雰囲気が感じられなくなるので、少し物足りない感があります。その割には、値段が高かったりするんですよね。そういうふうに考えると、国内で気軽に楽しめる高山茶として、杉林渓烏龍茶をお勧めいたします(^_^)v