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カテゴリ:ナイフとカメラ
削りはじめから、芯の先まで3センチ以上・・・ なぜかというと、鉛筆を寝せて使う時にちゃんと芯の側面が紙面に当たる用にするためです。 そんな特殊な鉛筆削りがあるはずもなく、とうぜん刃物を使っての削りになります。 まぁ、普通でしたらカッターで十分、もしくはアウトドア用のナイフでもネ。 しかーし削り心地をこだわると和式刃物になるのです。 それも片刃の切り出し刀!! この切り出しは、熊本の川尻町というところであつらえたものです。 川尻町は鍛冶屋の町として有名で、薄物(包丁など)は川尻、厚物(鉈や猪包丁)は人吉といわれた職人の町です。 田渕義雄氏著 「日本各地で探し出した野遊び道具」やビーパルにも紹介された 林昭三さんもこの町で槌を振っていらっしゃいます。 ・・・・が、あえてこの切り出しは若手の職人さんに打ってもらいました。 いろんなわがままを聞いてもらえるからね!!! まずバルサ材で原型を作り、それを元に火作りしてもらいます。 で、それを持ち帰り自分の手で確かめながら鑢でゴリゴリ・・・・・その後に焼き入れ。 また、持ち帰って耐水ペーパーでスリスリ・・・・ 刃付けをした後に常温パーカー液で酸化皮膜を作りさび止め、 あとは、刃物用油(僕の街で作ってる椿油)を塗って完成。 全長は18cm程度、刃渡りは3cmほどと小さ目の切り出しです。 全体的に角がない様に仕上げて手が痛くならないようにしています。 鋼材は、地金に極軟鋼(純鉄に近い柔らかい鉄)、鋼には日立金属の白紙1号を使ってもらい、刃持ちよりも研ぎ易さ優先! あんまり刃が硬くて刃持ちが良すぎると研ぐ楽しみがなくなる上に、 研ぐのも大変になるのであえて青紙やスーパー青紙は使いませんでした。 切れ味が鈍ったらチョチョイと研いで使えるようにしたつもり。 砥石は中研ぎはセラミックの1000番、仕上げは天然の巣板。 この相性がいいみたいだよ。 切れ味は、西洋のナイフがザリザリ、もしくはガリガリとしたら、ヌメッ、ヌルヌルって感じかな。 決して強い刃物ではないけど、切れ味、感触には恍惚となります(俺って変態か?) 洋式の削りだし式ナイフもいいけれど、どうしても和式鍛造刃物に惹かれる僕なのでした。 日本各地で探し出した野遊び道具 和式ナイフの世界 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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