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カテゴリ:日本諸国漫遊記
食べ物というのは、一番文化の違いが出るものです。いまや、世界中の美味しいものが揃っている、といってもいい東京ですが、各地の生活に根ざした食文化まではわかりません。 たまに大阪に行くと、やはり、さすがに食の街やなあ、と感心することがあります。 まず、喫茶店。しかも、お手頃なモーニングセットなどが充実している。横文字系カフェ全盛の東京では、テーブルまで注文をとりに来てくれるような(しかもお高くない)喫茶店が少なくなりました。 伊丹空港で寄った「英国屋」さん。ベーコン2枚にスクランブルエッグにミニサラダ、トースト1枚ついて680円。しかも、お茶は、ウエッジウッドのワイルドストロベリーでサービスされます!・・・横文字系カフェなら紙コップで、しかもセルフサービスだったり・・ 東京にも進出している「丸福珈琲店」では、角砂糖が2個、添えられてきます。落ち着いた喫茶店文化が健在なのはうれしいことです。
そして、お芝居の幕間にお約束はお弁当。劇場の売店(ちなみに、先日行ってきたのは、上本町YUFURAに開場した新歌舞伎座)で売られている1000円~のお弁当に入っているだし巻き卵。これを食べると、大阪のお弁当やなあと。しっかり塩味が利いて、ごはんのおかずになるだし巻き卵。これが関東だと、お砂糖をたっぷり入れた厚焼き卵になります。 もちろん、関東でも懐石料理クラスになればだし巻き卵が出てきますが、お手頃弁当レベルではまずお目にかからないシロモノ。だいたい、家でおかあさんが作ってくれたのは甘くてちょっと焦げ目がついた厚焼き卵で、だし巻き卵なんて食べたこともなければモチロン作れないのが、関東の庶民。(考察するに、関東は江戸時代にはまだ貧しく、貴重品だったお砂糖を使った卵焼きがごちそうだったのではないかと。) 甘いデザート感覚の厚焼き卵も大好きですが、大阪のだし巻き卵は、しみじみ、おいしいなあ、と感動するのです。 たこ焼きやら串揚げやらのB級グルメばかりが取り上げられる大阪ですが、実は、だし巻き卵こそ、大阪の料理の真骨頂ではないかと。・・・また食べたいよ~。でも自分じゃつくれないし~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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