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カテゴリ:探訪
旧安祥寺川に架かる新八幡田橋から現渋谷街道(府道116号)を西に進むと、道路の南側には、京阪バス「中道町」のバス停があり、北側には「元慶寺」の表門に通じる道の角に設置された寺号表示塔が見えます。花山法皇にちなむ西国三十三所番外札所のお寺です。(資料1) 元慶寺の探訪記は以前にご紹介しています。 この元慶寺に向かう北への道に対して、十数mでしょうか東にずれてT字路(渋谷川田道)となっていて、南方向への「川田道」があります。川田道を南進すると「花山稲荷神社」に至ります。 道沿いの両側で、合わせて地蔵堂が3ヶ所目にとまります。 なぜか渋谷街道沿いには複数のお地蔵さまを安置するお堂が多い。 そして、道路の北側に阿弥陀寺が見えてきます。阿弥陀寺は北花山交差点の北東角にあります。 阿弥陀寺の西側が南北の大石道に面し、表門は渋谷街道に面して南面しています。 交差点の北西角に交番があります。 交差点を横断し、ゆるやかな坂道を西に上って行きます。 「水路記念碑」です。(資料1) 道沿いに曲折する坂道を上って行きます。この辺り、五条バイパスからの下りの一方通行になっています。けっこう車が下ってきます。 さらに道沿いに上ると、五条バイパス(国道1号)の傍に出ます。結構な高台になります。 歩道からの眺め。上ってきた坂道と東に広がる山科盆地の景色です。 今では、山科盆地は全体的に住宅街化しているのがよくわかります。 五条バイパスの反対側は上花山の山の斜面です。 バイパス沿いの歩道を進みます。 「東山方面歩行者 ⇒」の標識が正面に見え、右方向に反時計回りに進んで行くことになります。 再びバイパス傍の歩道に戻り、トンネルが正面に見えます。 二つの東山トンネルの中間に「東山隧道」と刻された碑が設置されています。 五条側から山科に向かうトンネルの出口傍に、 もう一つの歩行者用道標が設置されていて、進路を示しています。 北西方向にアスファルト舗装された坂道がのびています。 花山トンネルが見え始める左方向への曲がり角の手前に、お地蔵さまが祀ってあります。 回り込むと、赤レンガ壁面の歩行者用トンネルが正面に見えます。 トンネル入口の上部に「花山洞」と刻された石額が嵌め込まれています。「花山トンネル」です。かつてはこの辺りから上って峠路・渋谷越えをしたということでしょう。 渋谷は「しるたに」とも言われ、「滑谷・瀋谷・汁谷」とも記されたとか。「しるたに」はぬかるみを「しるい」ということから転訛したのではとも言われています。江戸時代後期の歌人熊谷直好が次の歌を詠んでいるそうです。 晴れやらぬ雲の雫(しづく)やかかるらんここの細みちしるたにの谷 また、渋谷の古名は「苦集滅路(くずめじ)」とも称され、久久目路とも記されたそうです。(資料2) 入口を少し入った所で トンネルの中間手前で 出口に近くなって 東山区今熊野側から眺めた花山トンネル こちら側のトンネル出口の上部には「方軌通門」と刻された石額が嵌め込まれています。 その意味は、五条側からの探訪記でご紹介しています。 この景色で、山科に抜ける東山トンネルのすぐ北側に花山トンネルが並んでいることがおわかりいただけるでしょう。 トンネルを通り抜けて、今熊野地区に入り西に進みます。 右側が清閑寺の麓で、正面の道路は右方向が「東山ドライブウエイ」です。 左側の歩道沿いに西に向かいます。 右端に御陵のある方向を示す道標が立ち、 北方向に上るかなり勾配の急な石段道が見えます。六条天皇陵、清閑寺に行く道です。 横目に見つつ通りすぎ、西に進みます。 五条バイパスの傍を進むと、バイパスを横切る地下道があります。 地下道を通り抜け、渋谷街道側に出ます。振り返って地下道を眺めた景色 渋谷街道を少し進みます。 この先で、現在の渋谷通(渋谷街道)と旧渋谷通に分岐します。 次回は、旧渋谷通を歩くところから始めます。 つづく 参照資料 1) やましなを歩く花山周辺 :「山科区」 2) 『昭和京都名所圖會 洛東-上』 竹村俊則著 駸々堂 p138 補遺 元慶寺 :「京都観光Navi」 五条バイパス :ウィキペディア ネットに情報を掲載された皆様に感謝! (情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。 その点、ご寛恕ください。) 探訪 京都・洛東 山科から渋谷越で京に -1 山科・旧東海道・五条別れ・厨子奥の道 へ 探訪 京都・洛東 山科から渋谷越で京に -3 旧渋谷通(法華寺・山王神社ほか)と寄り道(浄妙院)へ 探訪 京都・洛東 山科から渋谷越で京に -4 渋谷通(三嶋神社ほか)から本町通(浄雲寺)に こちらもご覧いただけるとうれしいです。 探訪 京都 東山・山科 渋谷街道を歩く -1 五条大橋東詰から清閑寺傍まで へ 3回のシリーズでご紹介しています。 探訪 京都市山科区 大石道を歩く -1 日ノ岡を起点に阿弥陀寺へ 9回のシリーズでご紹介しています。No.2で元慶寺をご紹介。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.10.17 21:34:24
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