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カテゴリ:観照 & 探訪
「みやこめっせ」と「京都国立近代美術館」の南側を流れる琵琶湖疏水 琵琶湖疏水の両側の木々はほとんど落葉した初冬の景色です。 昨日(12/10)、京都観世会館に出かける序でに、久しぶりに京都市京セラ美術館を訪れました。京都観世会館へは、観能券をいただいたので「杉浦定期能」を拝見するためでした。そこで、少し早めに出かけ、京都市京セラ美術館で開催中の「コレクションルーム冬期」展を鑑賞し、この展覧会場になっている南回廊を併せて眺めてきました。リニューアル後に南回廊1階を訪れるのは初めてでした。 わずかに一木が名残の紅葉を見せてくれています。 仁王門通から眺めた慶流橋。平安神宮に向かう南北の神宮道に架かる橋です。 慶流橋上から、琵琶湖疏水東方向の眺めも、美術館敷地の常緑樹以外は落葉した木々の枝振り、冬枯れの景色が続きます。 京都市美術館がリニューアルされて、京都市京セラ美術館と冠名が付くようになりました。 美術館前面の敷地が掘り下げられ、スロープ状の広場となっています。 美術館へのエントランスはリニューアル後は美術館の正面の地下1階部分となりました。 ファサードのこの地下1階部分の景観は、「ガラス・リボン」と称されています。 エントランスの左(北側)にはミュージアムショップ、右(南側)にはカフェがガラスの向こうに見えます。 美術館本館は、中央ホールと北回廊・南回廊で構成されています。リニューアル後の建物の内部景観は撮影可能な範囲で既にご紹介しています。 今回は、「コレクションルーム」として使用されている南回廊1階で開催中の「コレクションルーム 冬期」展を鑑賞し、併せてこの南回廊を探訪しました。 現在の冬期展は、12月4日(日)~2023年3月5日(日)を会期としています。 「東アジアと近代京都の美術」というテーマでの特集です。セクションとしては、「東アジアと近代京都美術」「磁器の美-白磁を中心に」「冬の景」「戦後関西の前衛ムーヴメント」という構成で展示されています。初めて鑑賞する作品ばかりでした。 南回廊1階の「コレクションルーム」(約1,000㎡)はリニューアル後に新設された空間だそうです。「コレクションから季節に合わせた選りすぐりの作品を展示し、京都画壇の名品などをいつでも鑑賞でき」るようにという意図だとか。京都市民とそれ以外の人々とでは入場料金に差が設けてあります。京都市所蔵品ということで、市民への文化的な還元という趣旨でしょうか。 南回廊の中央部分はホールになっていて、現在は休憩所を兼ねた空間です。 かつては、ここから中庭に入ることは出来なかったのですが、リニューアル後は中庭に入り眺めることができるようになりました。 余談ですが、北回廊は逆に、中央ホールから直接中庭に入ります。そこは「光の広間」と名付けられていて、ガラスの大屋根が新たにかけられ、太陽光が差し込む室内空間に変化しています。こちらの中庭「光の広間」は自由に入れます。 それに対してこの南回廊の中庭は、天空がそのまま見える元々のオープンな空間です。 そこから、「天の中庭」と名付けられたのでしょう。 「収蔵作品の展示スペース、ワークショップなどにも活用します」とのこと。 中庭からの眺め。「天の中庭」に入る入口部分にはガラスの自動扉が設置されています。 この「天の中庭」に展示されている1点のオブジェ作品です。 清水九兵衛(1922~2006)作で「朱態」と名付けられています。 アルミ合金を素材とした作品。 この作品へのアクセスのしかたが、今回の展示品鑑賞の副産物としてわかった次第です。 序でに、清水九兵衛作で、さらに規模の大きなオブジェ作品が「みやこめっせ」の正面、二条通に面して設置されています。こちらはオープンにいつでも鑑賞できます。 作品の前から、この中庭の西方向を眺めた景色 中庭の西端にはこれが設置されています。周囲には何の表示もなかったと思います。 ベンチの機能として置かれているのか、これもまた誰かのオブジェ作品なのか不詳です。 簡易なベンチがいくつか設置されていて、それとの対照がおもしろい。 今は休憩所を兼ねたホールになっている中庭の半円筒形の建物部分は、この美術館の南側面に設けられた門扉(入口)に対応しています。京都市美術館時代にこちらの南門を使って展覧会の鑑賞に入った記憶が私にはありません。 南門側から眺めたエントランス。元々の状態が維持されている感じです。 階段の手前に、受付窓口が設けてあります。ちょっと閉鎖的でクラシックな感じです。 この内側の部屋は、今回、白磁作品の展示に使用されています。 立入禁止ですが、地階への階段が設けてあります。欄には大理石が使われています。 建物内部の各所には、美術館竣工当時からの姿が維持され、一つの風格として息づいているのを感じます。 南回廊を使った「コレクションルーム」での展示を見終えて、中央ホールに戻ります。 久しぶりですので、中央ホールから東広間を通り抜け、 その外側にリニューアル後に新設されたガラス・ウォール越しに日本庭園を眺めました。 これは本館の北東側に建てられた新館「東山キューブ」を撮った景色です。 この新館は現代アートのための展示スペースとして利用されています。 現時点では、「アンディ・ウォーホル・キョウト」展が開催されています。 2023年2月12日までの開催。 東側に新設された出入口から、京都観世会館に行くまでの時間を日本庭園の散策に当てました。 つづく 参照資料 京都市京セラ美術館 ホームページ 補遺 清水九兵衞 :「東京文化財研究所」 清水九兵衛 :ウィキペディア 【京都国立近代美術館】彫刻と陶芸の二つを極めた作家『生誕100年清水九兵衛/六兵衛』展 :「Kyotopi] みやこめっせ ホームページ 京都国立近代美術舘 ホームページ 生誕100年 清水九兵衞/六兵衞 琵琶湖疏水のご紹介 :「京都市上下水道局」 ネットに情報を掲載された皆様に感謝! (情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。 その点、ご寛恕ください。) 探訪&観照 琵琶湖疏水と京都市京セラ美術館 -2 日本庭園と疏水端・大鳥居 へ こちらも御覧いただけるとうれしいです。 観照 京都・岡崎 京都市京セラ美術館外観を巡って 観照 京都市京セラ美術館 館内巡り 観照 京都市京セラ美術館外観と日本庭園 細見 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.12.12 12:21:10
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