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遊心六中記

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2024.05.13
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カテゴリ:観照 & 探訪
 
                     
 
        
奈良国立博物館の西新館1階に下り、休憩エリアのベンチで少し休憩した後、南側のテラスに出て、庭の景色を眺めました。今回は庭園に入ることはできませんでした。
木々の緑に溢れる庭と茶室「八窓庵」の入母屋造り萱葺屋根の外観を池越しに眺めるだけに留まりました。

この後、地下回廊を進んで、なら仏像館に向かいます。
「空海」展の入場券に、なら仏像館の入館券が付いていますので、ルーティンの鑑賞ルートです。

今回も、館内の展示品の一部は撮影OKとなっていました。
ということで、撮影可能の展示品について、鑑賞記録の覚書を兼ねて、ご紹介します。
画像に付記したものは、展示品に付された案内説明からの転記あるいは要約内容です。
拝見順路に沿って、列挙していきます。☆は奈良国立博物館蔵を意味します。

 侍者坐像 ☆
塑造 彩色 奈良時代 和銅4年(711)
男子供養者の小像法隆寺五重塔内には、塔本四面具と呼ばれる塑像群が安置されています。その塑像群を構成する一軀(以降、軀には躯の漢字を代用します)です。

  ☆
十一面観音菩薩立像 重文 木造 漆箔 平安時代(11世紀)
新薬師寺伝来品。木の板で造り、彩色された板光背が付いています。
板光背は南都の平安仏には多く見られるそうです。
 
「目を伏せた優しい表情、なで肩で華奢な体型、浅く穏やかな彫りの衣文などに、平安後期の彫刻の典型的な特徴が認められる」とのこと。

  ☆
観音菩薩立像 木造 彩色 平安時代(10世紀)
京都府亀岡市の大宮神社に伝わった平安仏の一躯。一木造で内刳なし。
 
 
「官能的な表情は平安時代初期の密教彫刻の系譜を引く。細身の体躯や整理された衣文に次代へと繋がる要素が見て取れる」

 ☆
       
如意輪観音菩薩坐像 木造 素地・截金 鎌倉時代(建治元年/1275年)
もと大阪・四天王寺内の蓮華蔵院の本尊。
「装飾的な髪型や着衣の表現に、中国・宋代美術の影響がうかがえる」

  ☆
誕生釈迦仏立像 銅造 飛鳥時代(7世紀)
胴長、短足、裾広がりの短い裙(クン)というアンバランスさ、明るい表情。
ユーモラスな小像。
「朝鮮半島の三国時代・新羅彫刻の流れを汲むか」

 ☆
方形阿弥陀三尊塼仏(センブツ)  土製 中国・唐(7世紀)   
阿弥陀如来像の左右に脇侍立像を配した三尊像。
唐の貞観元年(627)銘を持つ同型品が知られているそうで、同時期に位置づけられるとか。
「日本で七世紀後半に流行した三尊形式の塼仏の系譜を考える上で重要」

 ☆
小型独尊塼仏 土製 飛鳥時代(7世紀) 三重県夏見廃寺出土
名張川を見下ろす丘陵地の古代寺院金堂周辺から大小様々な塼仏が大量に出土。
化仏形の如来像を表した小型品。「小さな空間の荘厳のために、貼り並べて用いたと推測される」

           ☆
  
如来立像  銅造 鍍金 朝鮮半島 統一新羅(8世紀)
「卵形で張りのある頭部、切れ長の目と小さい口の面貌をもつ。腹と太ももに円弧を反復する簡略で力強い衣文表現、台座の反花(カエリバナ)の先を反転させる表現は、8世紀の統一新羅様式の特徴である」

 ☆
如来坐像 銅造 鍍金 中国・五胡十六国(4~5世紀)
中国で造立された初期の金堂仏。
「西域を経て伝えられたガンダーラの仏像様式を源流としつつも、左右対称の衣文構成や、拱手するような印相など、中国の神仙の姿を思わせるような趣がある」

   ☆
力士像 重文 脱活乾漆造 彩色 奈良時代または中国・唐(8世紀)
漆に混ぜ物をした木屎(コクゾ)で形造られていて、細部は銅線を心に使っているそうです。
 
               
「姿勢や顔つきはどこかユーモラスであるが、手足の筋肉の描写は的確で、装身具・台座の表現にも造形力の高さが見られる」

 
 
               
       
中央のホールでは、何と言ってもこの金剛力士像。やはり迫力がすごい!
奈良吉野町に位置する金峯山寺仁王門の金剛力士像(重文)が特別公開中
仁王門の修理完了(令和10年度予定)までの期間です。遮るものなく間近で見られるのが魅力。(資料1)
撮影OKもうれしい。毎回撮っています。 

 ☆
         
如来三尊像 重文 石造 中国・唐 長安3~4年(703~704)
陝西省西安市宝慶寺伝来の石仏群のひとつ。  
「中尊の肩幅が広く胸を張った腰の細い体型や、脇侍の三屈法(トリバンガ)の姿勢は、インド風を消化した初唐期の様式を示すものである」

 
           ☆ 
         
吉祥天椅像 木造 彩色・截金 鎌倉時代(14世紀)
左手に宝珠を載せ須弥座に腰掛けた豊麗な貴婦人の姿で表現されています。
五穀豊穣など、一切の福徳を司る女神。古代インドのラクシュミーが起源だそうです。
ラクシュミーはヒンドゥー教の神で、富と幸運、美の女神。ビシュヌ神の妻だそうです。(資料2)

展示室を順路表示に従って見て回った後、氷室神社前の通りを西に向かいます。

つづく


参照資料
1. ​名品展 特別公開 金峯山寺仁王門 金剛力士立像​ :「奈良国立博物館」
2. ​ラクシュミー​ :「コトバンク」

補遺
茶室 八窓庵​  :「奈良国立博物館」
なら仏像館​   :「奈良国立博物館」
美と豊かさの女神ラクシュミー​ :「yoggy magazine]

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Last updated  2024.05.17 12:17:24
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