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カテゴリ: Marginalia
2020年7月10日歌人岡井隆氏死去。
中井英夫は「黒衣の短歌史」の "夏のために" という章で 1970年刊行の『岡井隆歌集』を 「これは彼が自分のために生きながら建てた墓」と評した。 それから50年後、現実に歌人は真夏の死を迎えた。 ★ 歌といふ傘をかかげてはなやかにいまわたりゆく橋のかずかず ★ いくたびか死後の世界を直(ぢ)かに見る真水を詰めし魔法瓶あはれ ★ あたらしき禁忌の生(あ)るる気配していろとりどりの遠き雨傘 ( 岡井隆 禁忌と好色 ) 橋を渡り切ったところに命の切岸があるような気がしてならない。 などというのは まったく個人の主観と妄念による解釈、いや思い込みを記しただけのこと。 歌人の命日は何と名付けられるのだろう。 鵞卵忌 朝狩忌 天河忌 .......ああ、イメージが湧かない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.07.11 23:45:12
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