カテゴリ:心の中
朝、道の途中で子犬に出会った。
種類はなんだったろう、覚えていないけれど雑種じゃない犬だった。 体は小さく、見るからに生まれて間もなくという感じだった。 なぜこんなところに?と私が自転車を停めてみていると、私に近寄ってきた。 知らない人間も、自転車も恐がらないのを見てやっぱり生まれたばかりなんだなと確信した。 手を差し出そうか迷ったが、私は結局その犬を放って行ってしまった。 車の通りの多いところだっただけに心配だったが、どうすることもできないと思ったから。 ちょっと前に書いた気もするけど、以前も道端で犬に会った。 その時の犬は子犬なんかじゃなく、もう年寄りくらいの中型犬。 白かったはずの毛がところどころ黒くなっていて、今日見た子犬と同じように道路をふらついていた。 私はどうにか助けようと思って、自転車を降り、後ろから犬を胴を掴んで歩道の内側へ誘導しようとした。 けれど人間に怯えていて逃げてしまうし、それなのに車道からどうしても離れようとしないし、成す術がなかった。 前回書いた虫のこともそうだけれど、人間にはある程度運命を決める力があると思う。 それも自分じゃなく、他者の運命。 決めると言うより、支配できる。 私は以前、死にそうだった虫を逃がして生かすこともできたし、放っておけば殺せた。 犬だって虫と多少違えど、限りなく命を左右することが私にはできた。 そんな能力や可能性が自分にあることが、人間がみな持っていることが、少しだけ恐いと、責任があると感じる。 人間はやはり動物を越える上等生物だと認めざるを得ないのかもしれない。 他の生物を下等とあしらえてしまうのかもしれない。 名誉か不名誉か、そんなのが決められないものに上等という言葉をあてるのはどうかとも思うが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年06月26日 00時21分18秒
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