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2010.01.10
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カテゴリ:一応正当日記風

けさ窓を開けたら目の前に宵越しの月が薄くかかっていた。

底が薄桃色に染まり始めた薄青の空に薄い白い三日月。

いいものを見て得した気分。

そして昼間は窓に寄って日向ぼっこしつつ、静かな中で本を読む。幸せ。

周りが静かで嬉しいなと思ってるあたりが、
正月気分が抜けたしるし。

つまり、さすがにもう前の工場は始まり、なんとなく日中うるさい(冬でお互い閉め切っているから、
さほどの騒音には感じないのだが)。
休日になると平日の喧騒に気づくという、ああ通常生活戻ってきたなと。

そして今日はのどかな連休。野球場からバットの音はするが(学生も帰ってきたのだ)、まあこれはいい。

そうやってぼうっとしてたら、「ぴんぽんぱんぽん~」というお知らせベルが響いて、
「xx市役所防災課よりお知らせです」というアナウンスが聞こえてきた。
「こちらは、xx市xx警察です。行方不明者、発見のお知らせです」

昨日午前8時xx分ごろから行方不明になっていたxx市xxのxxさん80歳が、発見されました。
ご協力ありがとうございました、と。

この手の「行方不明」お知らせが、年末あたりからいきなり増えてきたのである。
確か始めのうちは「行方不明」という表現は使われていなかった。「姿が見当たりません」だか「探しています」だか、ちょっと曖昧な言い方だった。
はっきり「行方不明」と言い出したのは年明けくらいかもしれない。

ここの近郊の市に住む知人から、「老人がいなくなった知らせ」がやたらあるという話を去年夏に聞き、
うちのほうではそういうのはないなあ、と思った記憶がある。
過疎地域みたいでしょう、とその人は言っていたが、むしろその辺りは
裕福な御隠居が引っ越しそうな
いいとこだから、やはり出歩くご老人も多く、出歩きすぎるご老人の率も多いのだろうと思った。

、そういう訳でもなかったらしい。単にそちらのほうが役所の動きが進んでいたのだ。そして波及効果が現れて… この辺でも誰かがまず役所に助けを求めたのだな。

そして年末、「xx市xxのxxさん、83歳が、今日xx時ごろから姿が見えなくなっています」というアナウンスを聞いて、「え、こういうことができるのか」と光明を見たおうちがあったのではないか。
じゃあうちも次は通報しよう」と。そしてうちもうちもと手が挙がり、頻繁に「行方不明老人」の通報をこちらも聞くことになったというわけだ。

実際、最初に聞いたときはなにごとかと思ったのである。
「xx警察からお知らせです」とか言われたら、一瞬驚くよね。

でもこういう時代になったんだなあ。
昔、いやちょっと前でも、こういうのは「家庭の恥」的捉え方をしたように思う。
うちのおじいちゃんがふらふら出てって帰ってこないなんて、とても人さまには言えないでしょ、と。

でもこれはいいことだろうなあ。というより、もうこうしないとやっていけないのだろうか。
オープンにしてしまうほうが絶対家の人の重荷は減るだろうし。

それでもやっぱり、ご本人にとっては嫌なのものだろうか。これも個人差ありそうだ。
いっそ完全にぼけちゃってたら、本人も家族も、そういう点では気持ち的に楽かも。

姉に言わせれば「ボケるが勝ち」。

でも人間が絶対勝てないものがある。

それは何だと思いますか、と
去年暮れにトウドウ先生が訊ねられた。

―それは、時間です。

私たちは生まれる時も死ぬときも自分たちでは決められないし、
時間が過ぎていくのを止めることはできない。
世界のヤザワが"時間よとまれ"と歌っても、止まんないものは止まんないのです。

時間が過ぎれば、年もとる。老いることを止めるのも不可能である。

ところで、私はこのとき、ほぼ正しく答えたのである。おー。凄いだろー。

ところが、あとで気がついた。
D師のお話のとき、
「人がコントロールできないのは生まれる時と死ぬ時だ」という言葉を聞いていたのである。
それがどこかに残っていたに違いない。

ここで二重に悟った。

自分で考えたつもりでも、実は教えられたことだったりするのである。

どちらにしても、人間なんてちっぽけなもんである、と。

のどかな休日の悟りでありました。

***追記。 書いてから思ったのだが、なぜ「市役所防災課」で「市警察」のお知らせなんだろう。
たしかに両方とも言っていた気がするのだが、これも記憶違いだろうか。

次の行方不明老人が出たらちゃんと聞いておこう…


 

 

 

 

 






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Last updated  2010.01.10 15:26:04
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