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Anti-Christianのバイブル研究

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Aug 6, 2013
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はてさて、と。ブログへの移転も何とか終わりましたが、字数制限や表現制限のおかげで、最初の寄稿はやはりmixiからになりそうです…w

バックナンバーのような活用法になるとは思いますけれども、良ければブログの方もご笑読頂けると幸いです。
そちらのURLも載せておきますね。

http://plaza.rakuten.co.jp/atheistsho/

さて、今回は「ゴミの中から拾った財宝」という題でお届けします。
それではどうぞ。



いろんな所で賛否両論あるモノの一つに、十一献金(tithe)が挙げられる。
この十一献金というのが主流になっているのはアメリカを主体としているペンテゴステが一番だが、他の宗派でも結構見受けられる。もっとも、プロテスタントであっても欧州ではほぼ見かけられない制度である。

クリスチャンは基本的には他の教派を「異端」と罵るのが大好きであるが、面白い事にこの「十一献金」制度だけは、その異端視される教派のモノを採択したがっているor採択しているという点に尽きる。
例えばエホバの証人。彼らが命をかけて旧約の律法を遵守しようとする姿は時に大いなる批判を呼ぶし、無論「異端」と罵られてたりもする。しかし、他の律法は兎も角、十一献金だけは右に倣えで採択している一部プロテスタントの卑怯極まりない欺瞞には反吐が出る思いである。

今までも少し述べて来たが、旧約の律法と言うモノは現代においてはゴミ同様の代物である。しかし、そのゴミの山を漁って回る不届き者が存在する。
ゴミの中で何か「再活用」出来そうなモノは無いかと探しまわる牧師が居り、そのゴミを宝物だと錯覚し後生大事に拾い集める狂信者がいる。
努力は報われるのであろう。牧師達はゴミの中からついに宝物を発見するに至る。それが「十一献金」である。

今回はパートを分けて書いてみようと思う。


1.バイブルの中での十一献金

十一献金の起源はそもそも何か、と言えばアブラハムがメルギセデクに分け与えた十分の一を起源として挙げられると思う。しかし、アブラハムの「十一献金」は昨今の牧師が言うようにYHWHに捧げたモノでは無く(十一献金を神のモノ扱い)、メルギセデクに与えている。
ここで、本格的に十一献金についての箇所を見てみよう。十一献金について、旧約は二通りの異なる見解を示している。


三年目ごとに、その年の収穫物の十分の一を取り分け、町の中に蓄えておき、あなたのうちに嗣業の割り当てのないレビ人や、町の中にいる寄留者、孤児、寡婦がそれを食べて満ち足りることができるようにしなさい。そうすれば、あなたの行うすべての手の業について、あなたの神、主はあなたを祝福するであろう。(申命記14:28~29)

また他の箇所も見てみよう。

そして祭壇に進み出て、それらの物をアロンの子孫である祭司たちに差し出し、穀物、ぶどう酒、オリーブ油、ざくろ、いちじくおよび他の果物の十分の一を、エルサレムで仕えているレビの子孫たちに与えた。別の十分の一を六年分金に換えて取って置き、毎年エルサレムに行って使うのであった。また三年ごとにはその金を孤児、寡婦、およびイスラエルの仲間に加わった改宗者たちに持って行って与え、モーセの律法が定めている規定に従って、共に食事をした。それはまた、祖父ハナニエルの母デボラが命じた掟でもあった。というのは、父が死に、わたしは孤児となっていたからである。(トビト記1:7~8)

トビト記は肝心のプロテスタントが一切バイブルとして認めてはいないが、カトリックや正教会では認めているので敢えて載せる事にした。
さて、これらの箇所を見ると、十一献金は3年に一度の制度であり、それらはレビの子孫だけではなく孤児や寡婦などの社会的弱者にも分け与えるように示している。

その一方で、民数記では十一献金はレビ人のみに与えられる特権として出て来る。

主はアロンに言われた。「あなたはイスラエルの人々の土地のうちに嗣業の土地を持ってはならない。彼らの間にあなたの割り当てはない。わたしが、イスラエルの人々の中であなたの受けるべき割り当てであり、嗣業である。見よ、わたしは、イスラエルでささげられるすべての十分の一をレビの子らの嗣業として与える。これは、彼らが臨在の幕屋の作業をする報酬である。従って、イスラエルの人々はもはや臨在の幕屋に近づいてはならない。罪を犯して死を招くことのないためである。レビ人のみが臨在の幕屋の作業をし、その罪責を負わねばならない。これは、代々にわたって守るべき不変の定めである。彼らは、イスラエルの人々の間では嗣業の土地を持ってはならない。わたしは、イスラエルの人々が主にささげる献納物の十分の一をレビ人に彼らの嗣業として与えるからである。それゆえ、わたしは彼らに、イスラエルの人々の間では嗣業の土地を持ってはならない、と言ったのである。」(民数記18:20~24)

申命記では十一献金は貧困に喘ぐ社会的弱者への一種の救済措置のように描かれているが、民数記では一種の税金的要素を孕む「報酬」として規定されている。
税金的要素と言ったのには訳がある。当時のイスラエル共同体の社会運営上、祭司やレビ人は現代で言う行政事務、教育、司法、裁判、医療までをも担当する「国家公務員」的な仕事を遂行していた。そして宗教的な祭事なども担当していた。政教一致時代であった事を鑑みると、当時のイスラエル共同体では十一献金は「税金」の性質を強く帯びていたと言える。

”聖書は無謬であるので十一献金は守らねばならない”等と嘯く牧師が稀にいるが、その御大層なバイブルには上記(申命記)に記された通り「3年に一度」となっている。民数記ではそもそも税金扱いである。
にもかかわらず、1年365日全ての収入の十分の一を強要するのは、金に目が眩んだ牧師の戯言としか言いようが無かろう。



2.イスラエル共同体以外での十一献金の歴史

その後の十一献金はキリスト教の栄えた西欧で流行った献金であるが、6世紀以降は少しずつ教会がこれを主導もしくは強要する動きが出て来るようになった。8世紀のカロリング王朝のピピンとカール大帝はもはやこれを義務と制定するに至る訳である。特に10世紀に大流行した私有教会制を利用した世俗領主達は領民からの十一献金を税金的に扱い、それを私有するに至る。

教会は1078年のラテラン公会議や1179年のグレゴリウスの教会制度改革を通じて、これら領主に流れる「旨み」を奪還しようとしたが失敗に終わり、それらのほとんどは相変わらず領主の懐に入って行った。対策としては、せいぜい小教区の司祭がその生活維持や教会の維持の名目で、穀物・ワイン・家畜・飼料(ここまで大十一献金)・亜麻・家禽・野菜(ここまで小十一献金)・開墾地(新十一献金)を付与し、領主に求めるに過ぎなかった。
それすらろくな収入にはならなかった。フランスを例にとると、実際は1/14や1/15でしか無く、領主が誤魔化していた部分が多いと言える。それらですらアンシャン・レジームの末期では民衆の不平や非難の対象になり、1789~90年のフランス革命の折に廃止の憂き目に遭っている。イギリスでは1688年に、ドイツでは1807年に十一献金は廃止されている。

バイブルでの十一献金は税金の性質を帯びており、中世ヨーロッパでも十一献金は領主への税金という指向性が強かった。そして、それらは廃止された。
そのように歴史の彼方に消えて行った十一献金を、アメリカの清教徒達が復活させてしまって今日に至る。ご存じの通り、アメリカを建国したのは迫害を逃れて新天地を探し求めた清教徒達であり、今は数は非常に減ったモノの、ちょっと前まででもアメリカは原理主義的クリスチャンの天国であった。WW2やそれ以前のアメリカ宣教師の影響を強く受ける日本では、これらの妙な原理主義が未だに横行しているのが実情だと言えよう。

1900年代にアメリカ・カンザスで始まった聖霊運動に根を置くペンテゴステ派により十一献金は劇的な復活を遂げる。特にこのペンテゴステは異言や聖霊治療などを仄めかす迷信的・帰福信仰的宗派で、徹底的に十一献金やその他の献金を強要している。よく”十一献金(or一般献金)を捧げないのは神様のモノを盗む行為である”というメッセージを飛ばす牧師も見受けられる。
ペンテゴステに限った事ではないが、これらの宗派は迷信的な聖霊運動を非常に強調し、現世的な帰福信仰(祈れば神様が満たして下さるetc)をしきりに強調する特徴がある。これらの話がどれほどおかしくて危険なのかは明白だが、欲に目が眩んだ牧師は我先に十一献金を採択している。さらには無根拠な聖霊運動なるものまでをも採択し、信者の目を曇らせ、洗脳に勤しんでいる…としか言えないような牧師が非常に多いのが現状である。



mixiは一発で書けたのに、やっぱこっちだと字数制限かかるんですね…w
その2へ続きます。





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Last updated  Aug 6, 2013 09:02:34 AM
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