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テーマ:家を建てたい!(9820)
カテゴリ:仕事(住宅の設計)
下駄箱と階段の手摺に色を塗りたいのでペンキ屋さんに色見本を作ってもらったところ↓
一概に色を塗る、と言っても元々ある木の素材との相性が大事になります。 木部の塗装には大きく分けて「浸透」タイプと「被膜」タイプがあります。 上の写真で見ると・・左側の茶色の見本が「浸透」タイプ。 本来持っている木の木目を生かしながら塗料を浸透させて色をつけるものです。 このタイプは後で修正がききませんの一発勝負。それだけに色決めは慎重になります。 また、木の目の部分によって、塗料の吸い込み具合が違うので 同じ色を塗っても、仕上がりの色に違いが出できます。 この違いを色ムラと勘違いしてしまうお客さまも多いので、 事前に色見本を作ってもらい、どこの部分の色が濃く出るか、薄く出るか説明します。 上記の二点をじっくり説明することで、お客さまの色への関心がぐっと深まります。 後は、全体の色の感じ。一概に茶色といっても、黄色系、赤系、いろいろあります。 少し赤みのある焦げ茶を選択。 今回、木目がとてもきれいに出ている材料が使われていたので 顔料を薄めにしてもらい、木目を最大限生かすことに決定。 一方、写真右の緑色の見本。こちらは、被膜タイプの塗り方です。 こちらはべた塗りなので、下地の木目は出ません。 ですので、材料もそれなりにお安いものでOK。 何度でも塗り直しがきくのも特徴。汚れや水にも強いですね。 階段の手摺の一部に、深緑色を塗りましょう!ということで色出し。 緑色は茶色以上に色巾が大きく・・・ 「もうちょっと黄色入れて」「もう少し黒足して」「ん・・ちょっと違うわね・・」 と、何度もペンキ屋さんに微調整をお願いします。 で、イメージに近い色が出来上がり 色は最終的な部屋のイメージを大きく左右しますので、 楽しくもあり、神経を使う作業でもあります。 下駄箱など既製品を使ってしまえばこんな苦労もないのですが・・ やっぱり、オリジナルで作って、デザインも色もお客さまのイメージに合わせたい・・。 まったくもって、設計者とはわざわざ面倒なことを選ぶ、変な人種です 本日はメールマガジン第57号配信日です。 『家づくりのイロハ』の『ツ』坪庭 ☆☆☆~☆ アトリエ3C+U建築設計事務所 代表 岡部千里 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.29 10:02:27
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