昭和23年を記憶してしまいました。帝銀事件があった年、
この小説の最初の主人公が警官になった年です。
まさか昭和23年が 大量警察官採用の年だったなんて、と驚きました。
そのほかの背景など 戦後のすべてがちゃらになったあとからの
スタート、その自由 と活力 そして
なりふり構っていられない雰囲気 貧しく本当の自由
があったんやなと思いました。
本田宗一郎さんも松下幸之助さんも この時代に0から再スタート
してるんやと思いながら、この主人公の警察官としての人生
に読みはまっていきました。
第2章が また 一層面白さが加速しました。
父親と同じ警察官 特に駐在警察官をめざす息子
23年組の父親の親友3人のおやじがわりの警察官の
この息子への関わりが なんだかあったかく涙を誘ってしまいました。
でもその中にも 少しの疑惑ももちつつ。
警察官になりますが 優秀がゆえに 意に反して 公安警察へ
左翼学生運動への潜入 と 続き あちこちでてくる親父さんの同期
の親父さん代わりの3人。
抜群の面白さで 上巻のラストまでいきます。
今、下巻をわくわくして 読んでいます。