親の介護、老化、家族、それぞれの人生
なんともクールに、醒めた感傷で淡々と描かれていく物語に思いました。
同年代の抱える日々
こういう系統の小説は、だいたいなんだか押し付けがましく、道徳観で溢れていて
読んでていて現実感がなくつまらないのですが
この小説は さすが!桜木さん、違いました。
北海道の雰囲気も良い。殺伐とした感じ、その中での
老化が始まったそれぞれの家族の中の一人称。
どうすべきか など書いていない、それぞれの人生がなんとなく痛くも苦しくも
わずかに暖かく それでいて利己的でありながらも せつなく、
過去があったり、僅かな未来にどれでも懸命に生きていく。
非常に良かった と思いました。