|
カテゴリ:仕事(越冬)
こんにちは。 愛煙家の方にはかわいそうですが、 国内では、「たばこ」を吸える所がなくなってきていますね。 ここ、南極の昭和基地でも同じです。 先日基地内に、喫煙室を作りました。 今後、基地主要部内では全室(館)禁煙で、バーや設営事務室も禁煙になり、 「たばこ」を吸える場所は、ここ喫煙室だけになってしまいます。 製作の様子です。
本当は、パネルで作りたかったのですが、既存の建物内に作ったので、 どのくらい高さや大きさ取れるかが解らず、南極に来てから組立て場所を見ながら、 図面を書き直して、柱・梁1本1本 部材加工して組立てをしなければなりませんでした。 喫煙所の場所は、倉庫棟の2階。 我々設営系の事務所がある前に作りました。 大きさは:幅:1.82m×奥行:3.185m×高さ:2.2mの畳3枚半ぐらいの大きさです。 越冬隊の建築は一人なので、一人で作らなければなりません。
構造体が仕上がりました。 今回喫煙室を作るにあたり、今までの昭和基地に無い空間を作ってみようと 思い、畳の部屋を作りました。(奥の小上がり部) 日本の基地なのに畳の部屋が無いって以外でしょ。 ドアを取り付けて 畳では無いところはフローリングにしました。(上写真) また、壁と天井は、もし火災になっても、すぐに燃え広がらないように 石膏ボードという防火材の壁にしています。 その石膏ボードの上に、壁の仕上げをしています。 実はこの貼っている仕上げ材、壁用でなく、床の仕上げ材です。 (下写真) 本来、壁はクロスという壁の仕上げ材を使います。 私も用意して南極に持って来たのですが、いざ使用しようと思い開けて見ると、 糊が乾燥していて、使えない状態になっていました。 南極の乾燥にやられてしまったようです。 霧吹きで水を掛けたりして、復元を願ったのですが・・・
そんな、こんなで出来上がった喫煙室の内部です。 51次隊で作った事が解るように、壁には「51」のロゴを作りました。
私は、南極に来るにあたり、「たばこ」を止めました。 禁煙して既に10ヶ月が経ちました。 「たばこ」を買って南極に持って来てないし、当然どこにも売っていないので 今後も吸うことは無いと思います。 ということは、喫煙室を作っても、私は使うことがありません。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[仕事(越冬)] カテゴリの最新記事
|