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2013年01月23日
カテゴリ：カテゴリ未分類
IPS細胞技術については皆様ご周知の通りかもしれませんが、体細胞に遺伝子を打ち込んで、全能性のある（どんな細胞にもなることができる）細胞に変化させる技術です。IPS細胞から、理論的には、卵子、精子を作り出すことも可能であり、将来的には、不妊治療への応用も期待されています。この細胞の安全性については、いま、どの国でも必死に検討中です。今後に期待しましょう。
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はじめまして。現在体外受精をしており、いろいろ検索しているなかでこちらのブログにたどりつきました。このテーマとは
関係ない突然の質問で申し訳ないのですが、お聞きしてもよろしいでしょうか。 １１月から完全自然周期・スタンダード法（ふりかけ） で治療しています。 １回目は排卵済み ２回目は１つ成熟卵が取れ、多精子受精。 ３回目（一昨日）は１つ成熟卵が取れ、受精せず。 という経過です。 どうも、受精に課題があるように思えますが、次回は初めから 顕微授精でお願いしたほうがよいのかどうか、それとも、刺激周期に切り替え、卵子の数を増やしてスタンダードと顕微を半々でおねがいして全体の確立をあげたほうがよいのか、迷っています。 毎月排卵は規則正しく来るほうなので、刺激周期にすることで かえってホルモンバランスが崩れてしまうのではないかという不安もあります。 スタンダード法か顕微か、 それともそもそも自然周期から刺激周期へ切り替えるか、 素人ですのでなかなか判断できずにいます。 これだけの情報でご判断いただくのは難しいとは思うのですが、もし可能でしたらご意見をうかがえたらうれしいです。 ちなみに現在３５歳。結婚して２年間子どもができず、不妊治療に通い始めて１年半です。ひととおり検査をしましたが、とくにこれといった原因は特定できていないので、原因不明の不妊ということになるかと思います。 よろしくお願いいたします。 (2013年01月25日 11時51分34秒)
ピクルスさんへ
私は医師ではありませんので、ご了承ください。 以下、一培養士の個人見解としてお答えします。 Q1.どうも、受精に課題があるように思えますが、次回は初めから顕微授精でお願いしたほうがよいのかどうか。 A1.私が勤務するクリニックでは、この状況ですと、顕微授精をお勧めすると思います。 Q2.刺激周期に切り替え、卵子の数を増やしてスタンダードと顕微を半々でおねがいして全体の確立をあげたほうがよいのか、迷っています。毎月排卵は規則正しく来るほうなので、刺激周期にすることでかえってホルモンバランスが崩れてしまうのではないかという不安もあります。 A2.私の勤務するクリニックでは、この状況ですと、無理に自然周期を勧めず、刺激周期をお勧めするかもしれませんね。もちろん、ホルモンバランスを一時的に崩す方もいるのかも知れませんが、みなさんそうなるわけではないですからね。ただ、自然周期中心のクリニックでは、刺激周期をしないところもあるので、よく医師とお話しいただいた方が良いですよ。 (2013年01月27日 08時30分42秒)
あきら8321さんへ
さっそく、ご丁寧なお返事をありがとうございます。 培養士さんというお立場の一つの貴重なご意見として 参考にしていただきます。 わたしの通っているクリニックでは、体外受精の方法 はすべて自分で判断するということになっていて、 お医者さんとじっくり相談できるという雰囲気では ありません。ですので、それこそ素人判断で考えなくては ならず、１回１回多額の治療費をかけた判断にもなるため、 毎回悩んでしまっています。 あきらさんにご相談できて、気持ちが落ち着きました。 本当にありがとうございます。 お返事をいただき、刺激周期に一度トライしてみても いいのかもと感じました（通っている病院は、刺激周期 のほうが一般的で、自然周期でお願いする人はむしろ とても少ないくらいなんです）。 もう１つうかがってもよろしいでしょうか。 移植に関してなんですが、病院では受精後に移植するのを ２日目か５日目かを選択します。 移植できたか、できなかったかで、料金は２５万円くらい 差がでます。 病院が勧めるのは２日目なのですが、「なぜですか？」 と聞いてみたところ、「５日目だと移植ができない場合も ありますので、、、」という話でした。 もし、早めに体内に戻したほうが卵のためにいいという ことであれば納得できるんですが、「移植できないかも しれないから」という理由だと、それって病院側の都合 ではないかなと感じてしまったりもします。 また、自分の受精卵がちゃんと育つ力があるかどうかを ある程度見極めてから体に戻したほうがいいのでは…？ と思ったりもします。 ほかの病院では、移植のタイミングはどのように患者さんに お話されているでしょうか？ あきらさんのお勤めの病院の場合はどのように考えて いらっしゃるか、可能な範囲で教えていただけたら うれしいです。 何度もすみません…！ (2013年01月28日 11時10分21秒)
ピクルスさんへ
一般に、胚盤胞の到達率は、受精卵の1/3から1/2程度ですので、受精卵の数が少なかったり、あるいは、あまり質の良くない胚の場合は、移植そのものがなくなってしまい、その時点で妊娠の可能性はゼロになってしまいます。 胚盤胞移植を予定して、胚移植がなくなるのが非常にストレスになる方ももちろんいらっしゃいますので、そのような方には、2-3日目の初期胚移植するのが良いと思います。また、現時点では、体外培養の環境が体内の環境を上回るとは言えないので、受精卵が1個で1個の胚移植を予定するという状況のように、胚を厳選する必要がない場合には、長期培養せずに、初期胚移植を実施することも多いでしょう。 ただ、ピクルスさんのおっしゃるように、胚の状態が良いかきちんと見極めてから移植したいというのであれば、受精卵の個数や胚の状態などは関係なく、胚盤胞移植すればよいと思います。 私の勤務するクリニックでは、原則、すべての患者様に胚盤胞移植を予定して、胚盤胞移植がキャンセルになった場合などに、次回、初期胚移植も考慮するといったところでしょうか。 ＞あきら8321さんへ ＞ ＞さっそく、ご丁寧なお返事をありがとうございます。 ＞培養士さんというお立場の一つの貴重なご意見として ＞参考にしていただきます。 ＞ ＞わたしの通っているクリニックでは、体外受精の方法 ＞はすべて自分で判断するということになっていて、 ＞お医者さんとじっくり相談できるという雰囲気では ＞ありません。ですので、それこそ素人判断で考えなくては ＞ならず、１回１回多額の治療費をかけた判断にもなるため、 ＞毎回悩んでしまっています。 ＞ ＞あきらさんにご相談できて、気持ちが落ち着きました。 ＞本当にありがとうございます。 ＞お返事をいただき、刺激周期に一度トライしてみても ＞いいのかもと感じました（通っている病院は、刺激周期 ＞のほうが一般的で、自然周期でお願いする人はむしろ ＞とても少ないくらいなんです）。 ＞ ＞もう１つうかがってもよろしいでしょうか。 ＞ ＞移植に関してなんですが、病院では受精後に移植するのを ＞２日目か５日目かを選択します。 ＞移植できたか、できなかったかで、料金は２５万円くらい ＞差がでます。 ＞病院が勧めるのは２日目なのですが、「なぜですか？」 ＞と聞いてみたところ、「５日目だと移植ができない場合も ＞ありますので、、、」という話でした。 ＞ ＞もし、早めに体内に戻したほうが卵のためにいいという ＞ことであれば納得できるんですが、「移植できないかも ＞しれないから」という理由だと、それって病院側の都合 ＞ではないかなと感じてしまったりもします。 ＞また、自分の受精卵がちゃんと育つ力があるかどうかを ＞ある程度見極めてから体に戻したほうがいいのでは…？ ＞と思ったりもします。 ＞ ＞ほかの病院では、移植のタイミングはどのように患者さんに ＞お話されているでしょうか？ ＞あきらさんのお勤めの病院の場合はどのように考えて ＞いらっしゃるか、可能な範囲で教えていただけたら ＞うれしいです。 ＞ ＞何度もすみません…！ ----- (2013年01月28日 16時40分56秒)
いつもブログを拝見し、勉強させていただいております。
今週に採卵をし、うまく卵が育てば、5日目に新鮮胚と凍結胚盤胞の同時移植する予定なのですが、(3つ凍結していまして、そのうちの1個) でも、新鮮胚と凍結胚盤胞の同時移植にするか、2段階移植にするか、凍結胚を2個戻すか、悩んでいます。 最近の2段階移植の考え方、どの方法が、望ましいかお考えを教えて下さい。よろしくお願いいたします (2013年01月29日 18時07分33秒)
あきら8321さんへ
お忙しい中、いつもご丁寧にお返事をありがとうございます。 「体外培養の環境が体内の環境を上回るとは言えないので」 というお言葉に、納得いたしました。 だから、きっと私が今通っている病院でも２日目の移植を 勧めてくださったのでしょうね。 なかなか相談できる人もおらず、 ステップアップしたつもりの体外受精で 移植にまでたどり着かなかったことで 落ち込み気味で、もうわたしは子どもを望め ないのかなと思ってしまってましたので、 ここで相談させていただけたこと、 とてもありがたかったです。 また、前向きに頑張ってみようと思います。 今後も、こちらのブログを参考にさせていただきますね！ きっと、一人で悩みを抱えている女性たちにとって、 このような場所は、貴重でありがたい存在だと思います。 これからもよろしくお願いいたします。 (2013年01月30日 00時00分24秒)
カノンママさんへ
最近では、原則として1個の胚移植が推奨されていますので、2段階胚移植というのはあまり行われなくなりました。 また、「2段階胚移植というのは、最初に移植した1個の“初期胚”が次に移植する胚盤胞のために子宮環境を整えるため、妊娠率が初期胚1個＋胚盤胞1個の理論上の妊娠率よりも上昇する」というものですが、この考えに賛同している施設も今では少なくなっているかも知れません。 私見を述べますと、2段階胚移植については、初期胚1個の妊娠率＋胚盤胞1個の妊娠率を単純に足したものにすぎず、それ以上の＋αの効果はないと考えています。 あくまで、1周期での胚移植で最大限妊娠率を高めたいのであれば、胚盤胞を2個同時に移植するほうが初期胚1個と胚盤胞1個の2個よりも妊娠率は高いかも知れませんね。 ただし、この方法は多胎の可能性もかなりアップするので、あまり推奨はできません。 なお、胚盤胞を2個移植するなら、理論的には、凍結した胚盤胞を2個移植するのと、新鮮胚盤胞1個＋凍結胚盤胞1個でも大差はないでしょう。 リスクと妊娠率を十分お考えの上、お決めいただくと良いでしょう。 ＞いつもブログを拝見し、勉強させていただいております。 ＞今週に採卵をし、うまく卵が育てば、5日目に新鮮胚と凍結胚盤胞の同時移植する予定なのですが、(3つ凍結していまして、そのうちの1個) ＞でも、新鮮胚と凍結胚盤胞の同時移植にするか、2段階移植にするか、凍結胚を2個戻すか、悩んでいます。 ＞最近の2段階移植の考え方、どの方法が、望ましいかお考えを教えて下さい。よろしくお願いいたします ----- (2013年01月31日 08時49分58秒)
あまり落ち込まないでください。前を向いて一緒に頑張っていきましょう。また何かありましたらご相談ください。 ＞あきら8321さんへ ＞ ＞お忙しい中、いつもご丁寧にお返事をありがとうございます。 ＞「体外培養の環境が体内の環境を上回るとは言えないので」 ＞というお言葉に、納得いたしました。 ＞だから、きっと私が今通っている病院でも２日目の移植を ＞勧めてくださったのでしょうね。 ＞ ＞なかなか相談できる人もおらず、 ＞ステップアップしたつもりの体外受精で ＞移植にまでたどり着かなかったことで ＞落ち込み気味で、もうわたしは子どもを望め ＞ないのかなと思ってしまってましたので、 ＞ここで相談させていただけたこと、 ＞とてもありがたかったです。 ＞ ＞また、前向きに頑張ってみようと思います。 ＞ ＞今後も、こちらのブログを参考にさせていただきますね！ ＞ ＞きっと、一人で悩みを抱えている女性たちにとって、 ＞このような場所は、貴重でありがたい存在だと思います。 ＞ ＞これからもよろしくお願いいたします。 ----- (2013年01月31日 08時54分24秒) |
