カテゴリ:認識の歩み
![]() 日本の文化史における 急激な転換や変化は、 西欧の体験におとらず激烈で、 またそれが急激にやってくるという点では その上を行っていたと言えます。 しかし、両者間には類似点だけでなく、 ちがいもありました。 西欧の変化は、 自分自身の中に生まれた 矛盾や機会に反応して行われたのですが、 日本の大きな変化は 外部の変化した環境に対応しておこったものでした。 大洋が開かれて通商ができるようになると、 それまでは文明世界から遠く離れて 孤立した極限の地が、 あらゆる種類の外国からの海路の影響に対し、 戦略上門戸を開くことになります。 西欧と日本の歴史が、 近年になって安定を示したのも、 このような海洋貿易の開始に伴う 地理的転換が大いにものを言ったのです。 また、このふたつの文明には、 深い根を持った矛盾があり、 内部的に緊張と対決が結果的に存在したことも、 歴史的現象を説明する助けとなります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年05月08日 05時00分07秒
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