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カテゴリ:女子映画部
行って来ましたオーサカ。
当日、寒波は過ぎ去ったようでしっかり晴れていました。 アタクシと藤紫さま、晴れ女でございます。 さて今回の演目は、 第一部 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 寿連理の松(ことぶきれんりのまつ) 日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら) 第二部 二人禿(ににんかむろ) 彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち) 壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)←これは終電リミットにて却下。 詳しいあらすじは藤紫さまのレポートでご確認いただくとして・・・(アタクシは今回も手抜き) その日、世間ではセンター試験なるものが行われていて、若者が必死に勉強しているまさにその時、アタクシたちは人形劇を観て笑ったり突っ込みを入れたりしていました。あぁ大人ってサイコー しかも会場はほぼ満員御礼状態でした。 年々文楽の観客(どちらかというと若い人)が増えているような気がするのはアタクシだけでしょうか? 「伽羅先代萩」 登場人物がほぼオンナコドモ。 にも関わらず、類を見ないほどの残酷シーン満載で、新年早々げっそりしました。 幼い若様を守る乳母政岡とその息子千松の話。 食べ物に何を盛られるか知ったものではない状況下、政岡が作ったものしか食べさせないように徹底させているのですが、若様鶴喜代は幼い子どもなので「おなかは空いても、ひもじくはない」と強がっているものの、飼っている鳥や犬が餌を食べているのを羨ましそうにしております。 政岡よ。動物の餌よりも先に子ども達にご飯を出してやってはどうかね? 山盛りのワンコの餌を見ていたら、アタクシまで腹が減ってきて、若様同様「実はひもじい」状態に。 その後、さまざまな陰謀に巻き込まれた結果「若様の毒見係」として育ててきた実の息子千松を殺されてしまう。 その殺し方が、残酷すぎて恐ろしかったです。 馬乗りになって、刀でもってざくざく、ぐりぐり・・・(゚◇゚;) 何か見てはいけないシーンを見てしまったような。 最終的に政岡は死んだ息子の亡骸を抱えて、敵討ち。 もう、ホラーの世界です。っていうか、その執拗さにかけてはジェイソンを上回る恐ろしさ。 コワイコワイ・・・ 「寿連理の松」 相変わらず腰抜けな若造があっちこっちでオンナを作ったことによって引き起こした金銭問題をどうしようか?というお話。 それにしても養女だとか嫁だとか、そう簡単に身売りさせちゃっていいのですかっ? 嫁を売る前に、腰抜けの息子をガンガン働かせるとか、家の土地を売るとか、他に方法はないものか?(どうも親がバカ息子に甘すぎるような気がしてならない) 話自体は「めでたしめでたし」ということらしいけれど、結局妾扱いになったお梅ちゃんの気持ちを思うと浮かれている男どもの頭を小突いてやりたくなります。 「日高川入相花王」 清姫が安珍を追って川を渡ろうとするけれど、船頭に阻まれて・・・どうしたかというと。 大蛇に変身して川を見事渡りきってしまいます(爆) すごい体力。振袖着ているのに・・・(見どころは赤い振袖から白い大蛇へと衣装の早変わり) アタクシなら、安珍一行が渡したよりも少し大目の金を積んで、船頭を買収します。で、川の途中で船頭を突き落として金を回収・・・おっと。 最後、「彦山権現誓助剣」 まず剣豪六助が何もせずに、母の墓守だけをして暮らしていた。という時点で、「いい加減、立ち直って暮らしを立て直したほうが・・・」と思うのです。どんだけマザ・・・(以下、自粛) そんな母の墓の前で山賊に殺された老人が連れていた(孤児となってしまった)子どもを引き取って、細々と生活をしていたら、いきなり旅の老婆がやってきて「親子になろう」と持ちかけられるわ、虚無僧姿の怪しい女までやってきたかと思ったら斬りつけられそうになるわ。 実はここに集まった人全てが「非業の死を遂げた恩師の家族」だった。というオチなんだけど~ つまり 老婆=恩師の妻 子ども=恩師の孫 女(お園)=恩師の娘 ちなみに子どもはお園の姉妹の子どもなので、お園は「二十歳にもなるのにいまだ独り者を全うしている(←そう自分で言っていた)」正真正銘の独身女です。 お園さん、甥を連れ去った敵だと思っていた六助が実は自分の許婚だったと知るや否や、台所に入ってご飯の支度なぞこれ見よがしにやりだす。 火吹き竹と(虚無僧コスで使っていた)尺八を間違えちゃって「やだ~っ!」なんてやけにルンルンしているのだ。 わけも分からずあっけにとられている六助に「お前は誰だ?」と聞かれてから、「実は~アタシは師匠の娘であり、アナタの許婚なのよ♪身内もいなくなって一人ぽっちだと思っていたのに、結婚相手に会えるなんて~。ルンルン。」と自己紹介。 どうやら六助には選択の余地はないらしく、そういうことなら・・・と、娘、婆様、子ども全部まとめて引き受け、師匠の仇討ちを決意したのでした。 ・・・とんだ押しかけ家族だよっ! ていうか、それくらい押しが強くないと、二十歳過ぎの行き後れ女(←江戸時代基準)は結婚できないのかもしれません。 お園さん、虚無僧コスをしながらも一人で十分逞しく生きていたんだけどね。 教訓「女はけっこうたくましい。そしてコワイ。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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