ゴルフゲームの起源については、オランダ、イギリス、フランス、イタリア説など 様々な説があるが 定説はない。ゴルフ (ホッケーのようにも見える) をしていたのではないかと思われるような古い絵画がヨーロッパの各地にある。しかし、中でも 最も信憑性があるのは オランダが発祥地で それがスコットランドに後日渡り 多くの人によってプレーされるようになったと言う説だ。当初オランダで 1300年代に行われていた時には 各ホールの距離が 1000ヤードある 4ホールのコースでプレーをしていたという記録があるようだ。当時は羽毛を中に詰めた皮製のボールを使ってプレーをしたが、そのゲームを spel metten kolve と呼んでいたそうで、その後、それが kolf と呼ばれるようになったと言う。そして、さらに そのゲームが スコットランドに渡って golfe/golf と呼ばれるようになったという説である。
1452年にスコットランドでゴルフボール 10個が 10シリングで売られていたという記録があり、また、1457年に スコットランド政府が国民にゴルフ禁止令を出したものの、国民はそれを無視してゲームに興じたという話は有名だ。とは言っても 1850年に英国にあったゴルフクラブの数は 僅か 24 に過ぎない。それが、その後の 50年の技術革新 (道具を大量生産する技術と鉄道網の発達) と共に大きく変貌した。1900年までには 1850年の 50倍を越す 1200 以上ものゴルフクラブが出来ていたそうだ。 この間に コースも大きく変化した。第 1回全英オープンが、1860年に行われたが、この時は 12ホールのコースを 3日間、合計 36ホールで争っている。昔のゴルフコースは その距離、大きさ、ホールの数などが まちまちだったが、ホール数が少なく、距離の短いものが多かった。
世界各地にゴルフが普及し始めたのも 1800年代の後半からのことだ。アメリカには 1887年に最初のゴルフコースが作られたが 3ホールのコースで、それがその後 6ホールのコースに広げられた。また、最初のゴルフクラブは St. Andrew's Golf Club of Yonkers というクラブで、1888年に設立されている。 一方、日本にゴルフコースが出来たのは それからさほど月日の経っていない 1901年で、神戸の六甲に 4ホールのコースがオープンし、それが 1903年には 9ホールのコースとなり、同時に 日本初のゴルフクラブ 「神戸ゴルフ倶楽部」 が結成された。
なお、近代ゴルフのベースを作った全英ゴルフ協会の歴史は、その前身である Saint Andrews Society of Golfers (創立 1754年) にまで遡るが、1834年に Royal and Ancient Golf Club of Saint Andrews という現在の名称に変更され、現在に至っている。