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2023.05.14
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カテゴリ:文芸
​ 2020年に『流浪の月』で第17回本屋大賞を受賞し、
 2023年にも『汝、星のごとく』で第20回本屋大賞を受賞した凪良ゆうさん。
 私は、まだその作品を一度も手にしたことがなかったのですが、
 今回、2020年に第11回山田風太郎賞候補となった本作を読むことに。

   ***

「わたしの美しい庭Ⅰ」は、小学5年生の百音(10歳)視点のお話。
百音が住むマンションの屋上にある『御建神社』の神職で翻訳家の統理が、
元妻とその再婚相手との間に生まれた百音を、2人が事故死したため5歳で引き取った経緯や、
二人と朝食を共にする屋台バーのマスター・路有との暮らしの一コマが描かれます。

「あの稲妻」では、総合病院の医療事務として十数年働いてきた高田桃子(39歳)が、
母親から勧められてお見合いに出かけるも、翌月、先に相手から断りの返事が入ります。
職場でも、医療事務の指導リーダーとして難しい立ち振る舞いを求められる桃子でしたが、
高校生の時に作った浴衣を着て、百音、統理、路有と一緒に屋上で線香花火を楽しみます。
そこで交通事故で亡くなった坂口創と過ごした日々を振り返り、新たな見合い話を断るのでした。

「ロンダリング」では、別れた元カレ・藤森忠志からのハガキを受け取った路有が、
人生ワースト3のとき、いつも手を差し伸べてくれた統理のことを思い出しつつ、
忠志の家まで車を走らせると、忠志から一緒に逃げてくれと頼まれます。
路有は忠志が『逃げ癖』と書いた形代を統理に渡し、お祓いをしてもらうのでした。

「兄の恋人」では、10年務めた準大手ゼネコンをうつで退職した坂口基(33歳)が、
2週間に1度通うメンタルクリニックで、先週から勤務し始めた兄の元カノ・桃子に出会います。
再就職や交際中の真由との関係に焦る基でしたが、兄の命日に墓参り行くと、
そこで出会った桃子から、兄との思い出や結婚観、労働観等について話を聞くのでした。
その後、基は真由から別れを告げられ、路有のバーで酔いつぶれてしまいますが、
翌日、路有や百音、統理、桃子と過ごす中で、改めて自分自身を見つめ直すのでした。

「わたしの美しい庭Ⅱ」では、百音が、道徳の授業で習った「おもいやり」について
統理と路有に訊ね、統理に引き取られた日のことを振り返ります。
「ぼくの美しい庭」は、統理が朝ご飯を炊くのを忘れたエピソード。
祠に向かって手を合わせ、「ぼくに中庸をお与えください」と一心に祈りを捧げるのでした。

   ***

登場するキャラクターは、それぞれに難しい状況を抱えた人たちばかり。
その中で、懸命に生きていく姿に心打たれます。
個人的には、「兄の恋人」が最も考えさせられるところが大きかったです。
基の気持ちだけでなく、真由の気持ちもよく分かりますが、それでも基は辛いですよね……





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Last updated  2023.05.14 17:22:40
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