テーマ:鉄道(21847)
カテゴリ:桜木町事故
一ヶ月ぶりの更新になりますが、今回も信号掛の職員と中澤工手長の証言に関して相違が有ることについて、審問が行われていますが、双方の証言が真逆の部分が多々あり、どこまでが真実なのか一寸kの長所だけではわかりにくいかもしれません。
食い違う双方の主張 今回も信号所の高原証人の証言ですが、どうにも中澤工手長の主張と所々異なることがあり、その辺も委員は指摘しています。 以下のように、高原証人は、中澤工手長を探してはいないとしています。 ○内藤(隆)委員 さいぜん田淵委員からも詳細に前の証人に聞いておったのですけれども、その信号所へ中澤工手長が来たときに、そういうなまぬるい話だったのですか。なまぬるいというと語弊があるが、そういう簡単な事故であるとあなたが受取る程度の言葉ですか。事故発生に際して信号掛は救助活動等に動かなかったのか? 中澤工手長は、事故後行方をくらまして、事故が発生したのちかなり時間が経過してから、現れたと以下のように証言しています。 ○高原証人 中澤さんとその後会いましたのは、多分信号所だろうと思います。中澤工手長は、不可抗力だったことにしようと提案? ここでは、中澤工手長が信号掛の責任になるかもしれないから、マル(いわゆる責任を回避するための方向で話を纏めること、簡単に言えば事故を無かったことにすること)を言ったような発言をしたと以下のように、証言しています。 ○高原証人 私と寺山さんのどつちに言つたのか私は知らないけれども、中澤さんが言つた全部はわかりませんでしたが、耳にはさんだのは、君らにも責任がかかるかもしれないから、電車が入つたと同時に架線を切って火を吐いちやつたというようにしようじやないか、そうすればおれの方も旗を出さないで済むからとか何とか、聞えたようでした。 この発言は非常に重要ですが、当然のことながら、中澤工手長が本当にこうした発言をしたのか否かと言う点が気になるところですが、委員の方でもその点を非常に注目して、より厳しい質問が行われることになります。 中澤証言では、信号掛がなかったことにしてくれと発言したとしているわけですから、全く真逆の証言をしていることになります。 ○内藤(隆)委員 そうすると、さいぜんの証人と今のあなたの陳述とはたいへんな食い違いがある。食い違いどころではない。私は唖然として言うところを知らないほどの気持になりますが、そういう大惨事を見ながら、あなた方両者は、何とかしてこれを双方とも責任のないような立場をつくるために会合したのですか。 信号掛、工手長いずれかが虚偽の証言をしている? ここでの、発言は非常に重要なのですが、信号掛は工手長に嘆願したことはないと発言しています、事実は今となってはもう少し資料を集めないと難しいですが、さらに、中澤工手長とのやりとりでは、上り電車の出発を待ってくれと言われたとされていますが、それにたいして具体的な理由を答えなかったと証言しています。 以下のように証言していますが。 > ○高原証人 何をやつちやつたのかわからないから、何かやつたのと私は聞いたのです。 > ○内藤(隆)委員 そうしたら。 > ○高原証人 そうしたら上りの電車を出すのをちょっと待つてくれと言いました。 > ○内藤(隆)委員 そうすると、上りの電車をとめることがやつちやつたことですか。 > ○高原証人 あるいは何かわかりませんけれども、私が何かあつたのかつて聞いたら、上りの電車を出すのをちょっと待つてくれと言いました。 > ○内藤(隆)委員 しかし上りの電車を出すことを待つてくれと言うほどの大きな事故があつたとすれば、やつちやつたと聞いた途中で何をやつちやつたのかと反問するのではありませんか。 > ○高原証人 だからその場合数回どうしたんだい、どうしたんだいと聞いたのですが、それに答えなかつた。 > ○内藤(隆)委員 なぜ答えない。 > ○高原証人 それはわからない。中澤さんの気持ですから。 工手長としては、スパナを落下させてそれが原因で、電線を切ったとは言いにくい、さりとてそのままでは危ないと言うことだけは判るからと言う葛藤かと思いますが、いずれもどちらかが虚偽の証言をしていることのように見受けられます。 ○内藤(隆)委員 百何十名という死傷者を出すというのはまことに大きな問題です。単にあなた方の責任を追究する、そういう問題ではない。もつと国鉄そのものに関するもので、それは基本的なものであると考えておるわけです。だからここでほんとうにないということをあなたりつぱに証言できますな。委員も証言しているとおり、この双方の証言には大きな食い違いがあります、この事故以後事故発生時の指揮命令系統などは整理されますが、この当時はそうした整備が出来ていなかったことが浮き彫りにされています。 ○内藤(隆)委員 まるつきりその点は食い違つている。これはまことに重要な証言の食い違いです。 ○高原証人 私は決してそれをつくろつたとか、うそを言つたとかいうことは少しもありません。 ○内藤(隆)委員 双方の証人はそういう立場をとりますね。しかしわれわれ常識で考えても、その工手長があなたの信号所までかけつけるということ、そのことがすでにあなたの印象に深く刻まれなかつたのですか。 ○高原証人 中澤さんが来たのは信号所に来て初めて知つたわけです。どんなふうにかけて来たのか、普通に少いて来たのかわからなかつたのです。 にほんブログ村 にほんブログ村 ******************************************************** 取材・記事の執筆等、お問い合わせはお気軽に blackcat.kat@gmail.comにメール またはメッセージ、コメントにて お待ちしております。 国鉄があった時代 JNR-era ******************************************************** ***********************以下は、国会審問議事録本文です************************* ○内藤(隆)委員 さいぜん田淵委員からも詳細に前の証人に聞いておったのですけれども、その信号所へ中澤工手長が来たときに、そういうなまぬるい話だったのですか。なまぬるいというと語弊があるが、そういう簡単な事故であるとあなたが受取る程度の言葉ですか。 ○高原証人 私は何かあつたのかいと聞いたのです。 ○内藤(隆)委員 中澤君の語気はどうですか。 ○高原証人 中澤君の語気は普通とかわらないと思いました。 ○内藤(隆)委員 その点は今田淵委員からも聞かれたから、私は多く触れません。それからもう一つ、さいぜんの証人から聞くと、いよいよあの大悲惨事が起ったとき、あなたはしきりに中澤さんを探しておったのですね。 ○高原証人 探しておりません。 ○内藤(隆)委員 そうすると、その大事故が起ったときに、今電車が盛んに燃えつつあるわけですが、中澤君とどの辺で会いましたか。 ○高原証人 会いません。 ○内藤(隆)委員 事件が起つて死骸なりその他を収集しても会わなかつたのですか。 ○高原証人 中澤さんとその後会いましたのは、多分信号所だろうと思います。 ○内藤(隆)委員 信号所は最初に会つたでしよう。中澤君が飛び込んで来たでしよう。 ○高原証人 そうですが、その後事件後に来ました。 ○内藤(隆)委員 事件後何時間くらいたってからですか。 ○高原証人 何でも火が燃えちやつたあとだろうと思いますが、中澤さんが見えました。 ○内藤(隆)委員 中澤さんの方から足を運んで信号所に来たわけですね。 ○高原証人 そうです。 ○内藤(隆)委員 そのとき何と言っておりましたか。 ○高原証人 私と寺山さんのどつちに言つたのか私は知らないけれども、中澤さんが言つた全部はわかりませんでしたが、耳にはさんだのは、君らにも責任がかかるかもしれないから、電車が入つたと同時に架線を切って火を吐いちやつたというようにしようじやないか、そうすればおれの方も旗を出さないで済むからとか何とか、聞えたようでした。 ○内藤(隆)委員 そうすると、さいぜんの証人と今のあなたの陳述とはたいへんな食い違いがある。食い違いどころではない。私は唖然として言うところを知らないほどの気持になりますが、そういう大惨事を見ながら、あなた方両者は、何とかしてこれを双方とも責任のないような立場をつくるために会合したのですか。 ○高原証人 私らは絶対にそんなことは言いません。 ○内藤(隆)委員 中澤君と会つた場所は聞かなかつたが、あなた方は探して歩いた……。 ○高原証人 探しません。 ○内藤(隆)委員 そうして何と言つたかというと、あなた方は中澤君に、これは知らないことにしておいてくれということを哀訴嘆願しておった……。 ○高原証人 そういうことは絶対にありません。 ○内藤(隆)委員 私らはここで犯罪をつくるのじやないですよ。ここは要するに裁判所じやないのです。ここはもつと大きな心から事件の真相を調べて行くところなのですから……。 ○高原証人 中澤さんに嘆願するとか頼むとかいうことは絶対にありません。 ○内藤(隆)委員 ということは、中澤君が信号所へ飛び込んで来て、大声で列車の入らぬように信号を出してくれと言つたというのですな。 ○高原証人 そんなことも言いません。 ○内藤(隆)委員 ところがあなたの方でその信号を出しておればこの惨事はない。 ○高原証人 絶対にそういうことは聞きません。 ○内藤(隆)委員 信号を出さなかつたがためにこういうことになって悲惨事を起した。だから出さなかつたという責任を感じて、あなた方はこの中澤君に会つて、どうか知らないことにしてくれと頼んだ……。 ○高原証人 そういうことはありません。絶対にありません。それは断言します。 ○内藤(隆)委員 百何十名という死傷者を出すというのはまことに大きな問題です。単にあなた方の責任を追究する、そういう問題ではない。もつと国鉄そのものに関するもので、それは基本的なものであると考えておるわけです。だからここでほんとうにないということをあなたりつぱに証言できますな。 ○高原証人 証言できます。 ○内藤(隆)委員 それからやつちやつたということは、何をやつちやつたと思われましたか。 ○高原証人 何をやつちやつたのかわからないから、何かやつたのと私は聞いたのです。 ○内藤(隆)委員 そうしたら。 ○高原証人 そうしたら上りの電車を出すのをちょっと待つてくれと言いました。 ○内藤(隆)委員 そうすると、上りの電車をとめることがやつちやつたことですか。 ○高原証人 あるいは何かわかりませんけれども、私が何かあつたのかつて聞いたら、上りの電車を出すのをちょっと待つてくれと言いました。 ○内藤(隆)委員 しかし上りの電車を出すことを待つてくれと言うほどの大きな事故があつたとすれば、やつちやつたと聞いた途中で何をやつちやつたのかと反問するのではありませんか。 ○高原証人 だからその場合数回どうしたんだい、どうしたんだいと聞いたのですが、それに答えなかつた。 ○内藤(隆)委員 なぜ答えない。 ○高原証人 それはわからない。中澤さんの気持ですから。 ○内藤(隆)委員 まるつきりその点は食い違つている。これはまことに重要な証言の食い違いです。 ○高原証人 私は決してそれをつくろつたとか、うそを言つたとかいうことは少しもありません。 ○内藤(隆)委員 双方の証人はそういう立場をとりますね。しかしわれわれ常識で考えても、その工手長があなたの信号所までかけつけるということ、そのことがすでにあなたの印象に深く刻まれなかつたのですか。 ○高原証人 中澤さんが来たのは信号所に来て初めて知つたわけです。どんなふうにかけて来たのか、普通に少いて来たのかわからなかつたのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.10.04 00:31:44
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