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第2章 ミラーワールドの真実
神崎が告げたタイムリミットから一夜明けた翌朝、真司はある場所へと向かっていた。 そこに行けば何か分かるかもしれないと思い、バイクを走らせていた。 「きっと昔、神崎と優衣ちゃんが住んでいた家にならミラーワールドや神崎の事について何か分かるかもしれない」 そう思い、真司は旧神崎邸へと急いでいた。 一方、北岡も吾郎が淹れてくれた珈琲を飲みながらある事を決意していた。 「ねぇ・・・吾郎ちゃん」 「はい?」 「浅倉とはやっぱり・・・ちゃんと決着をつけなきゃいけないと思ってるんだよね・・・」 「でも先生、身体の方が・・・」 「分かってるよ。でも・・・あいつがライダーになったの半分、俺の所為でもあるんだよね」 「先生・・・」 吾郎は北岡の中の決意に何も言うことが出来なかった。 確かに北岡の身体の事は気がかりではあるが、北岡が浅倉との決着を望むならばその決心を彼に止めることは出来なかった。 「それにさ・・・なんかライダー同士の戦いとか、永遠の命とか・・・虚しくなってきたんだよね」 北岡は飲んでた珈琲のカップを机の上に置き、窓から空を見上げた・・・。 その頃、真司は神崎邸に辿り着いた。 「神崎!!どこだーっ!!」 屋敷の敷地内に入った真司は神崎の名を叫んだ。 そうしていると神崎が姿を現すかもしれないと思っていた。 真司は庭を歩きながら、神崎の名を呼び続けていると窓硝子に神崎の姿が現れた。 「神崎!!」 「帰れ。今は戦う時ではない、お前はライダー同士の戦いに専念していればいい」 「そういう訳にはいかないんだよ!!俺はお前にどうしても聞きたい事があるんだ!!」 「お前に話すことはない」 「おい!待てよ!!」 神崎の姿は窓硝子から消えた。ここで引くわけにはいかない真司は上着のポケットからカードデッキを取り出し、前の窓硝子にデッキを映した。 「変身!!」 龍騎に変身した真司はミラーワールドに突入した。 すると龍騎の前に13人目の仮面ライダーオーディンが姿を見せた。 「帰れ。今はまだ私と戦う時ではない」 「そうは行かない!お前を倒してでも俺は神崎に会って話しを聞く!!」 「愚かな・・・お前が私に敵うとでも思っているのか?」 「やってみなきゃ分からないさ!!」 龍騎はベントホルダーのデッキからカードを取り出した、龍騎が手にしていたの自身の力を強化するサバイブ-烈火-のカードだった。 サバイブのカードを取り出すと龍騎の召喚機がドラグバイザーツヴァイへとパワーアップした。ドラグランザーの顔を模したドラグバイザーツヴァイにはカードリーダーが2つあり、前方の口に当たる個所を開き、そこにサバイブのカードをセットし、再び閉じた。 「サバイブ」 そのドラグバイザーの音声と共に龍騎は龍騎サバイブへと進化した。戦意を見せる龍騎サバイブにオーディンも戦う姿勢を見せ、専用の召喚機ゴルドバイザーにカードを装填した。 「ソードベント」 その音声と共にオーディンの両手にゴルドセイバーが握られた。龍騎サバイブもゴルトセイバーに対抗すべく、ソードベントのカードを装填した。 「ソードベント」 ドラグバイザーツヴァイの先端から刃が出現した。 「ハアッ!!」 「無駄だ」 オーディンはドラグブレードの斬撃を右のセイバーで受け止めた。 「くっ!」 力任せにブレードを押すが、オーディンはビクともしない。 「無駄だと言っているだろう」 「うわっ!!」 左手に持っていたセイバーでオーディンは龍騎サバイブを切り裂いた。 たった一撃とはいえ、その斬撃は龍騎サバイブに大きなダメージを与えた。 「うっ・・・!!」 「死ね」 オーディンがゴルトセイバーを振りかざした時、遠方から光の矢が飛んできた。 その矢を放ったのはナイトサバイブだった。 「蓮!!」 「勘違いするな、お前を助けに来たわけじゃない。俺もミラーワールドの事が知りたくなってな」 「そうか!」 ナイトサバイブが駆け付け、立ち上がる龍騎サバイブ。 2人のライダーはベルトから同じカードを取り出し、それぞれの召喚機にベントインした。 「ファイナルベント」 ドラグバイザーツヴァイとダークバイザーツヴァイからその音声が響くと共に2人の契約モンスターである烈火龍ドラグランザーと疾風の翼ダークウイングが現れ、2人がモンスターに飛び乗るとそれぞれモンスター形態からバイクモードへと変形した。 2人の必殺技であるドラゴンファイヤーストームと疾風断がオーディンに炸裂した。 2人のファイナルベントによってオーディンは倒され、ミラーワールドから戻った真司と蓮は屋敷の中に入って行った。 真司は手塚と共に以前、神崎の屋敷の中に入った事がある。その時と全く変わらず部屋の窓硝子、鏡は新聞紙で覆われていた。その所為で陽が照っている晴れの日でもこの屋敷の中は暗かった。 2人は屋敷内の部屋の一室の扉を開けた、するとそこに神崎の姿があった。 「やっと見つけたぞ、神崎」 「オーディンは倒したぞ!!」 真司がそう言うと神崎は黙って鏡を覆っていた新聞紙を破いた。 「!?」 2人は驚きを隠せなかった・・・・鏡の中には先ほど、倒した筈のオーディンの姿があった。 「な、何で!?」 「オーディンは実体のない俺の代わりだ、俺がいる限りオーディンは死なん」 神崎は鏡を再び新聞紙で覆った。 真司が神崎に問い質した。 「どうしてライダー同士の戦いにタイムリミットがあるんだよ?そのタイムリミットを過ぎると、どうなるんだよ?」 神崎は真司の質問に重い口を開いた。
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最終更新日
2015.12.18 22:27:53
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