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第3章 最後の1日・・・ゾルダVS王蛇(2) ゾルダの必殺エンド・オブ・ワールドは契約モンスターであるマグナギガが強力な武器となり、その一斉射撃は辺りを焼け野原にするほどの威力を持っている。 これをまともに喰らっては流石の王蛇も生存は不可能であろう・・・。 ゾルダの目の前は炎に包まれていた・・・戦いは終わった、浅倉も死んだ。 そう思ったゾルダがミラーワールドから出ようとした時、爆煙の中から王蛇が飛び出してきた。 「北岡ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!!」 「うぐっ!!」 飛び出した王蛇は凄さまじい握力でゾルダの首を締めあげた。 エンド・オブ・ワールドで契約モンスターを倒された王蛇の姿はプランク体であったが、浅倉個人のスキルもあり、未契約の状態でも戦闘力は高かった。 「生き残るのは俺だ!!」 「楽になれよ・・・・浅倉・・・・」 ゾルダはマグナバイザーの銃口を王蛇のデッキに向けて、発砲した。 「!?」 デッキを撃たれた衝撃でゾルダの首から手を離し、吹っ飛んだ王蛇の目の前に砕かれた自分のデッキが目に入った。 王蛇のデッキを破壊したゾルダはミラーワールドから脱出した。 ミラーワールドに残された王蛇はデッキが砕かれたことにより、浅倉の姿に戻った。 普通の人間はミラーワールドで生きることは不可能・・・3分を過ぎると消滅する運命にある。 デッキを破壊された今、浅倉はミラーワールドから元の世界に戻る手段を失くした。 「はは・・・・はっはははははははは~っ!!」 狂気の笑い声と共に・・・浅倉はミラーワールドでその姿を消滅させた。 仮面ライダー王蛇・浅倉 威・・・死亡。 ミラーワールドから出た北岡は鏡越し浅倉の最期を見届けた。 「あいつの最後もロクなもんじゃないな」 北岡は廃工場に落ちていた金槌を手にし、ドラム缶の上に自分のデッキを置いた。 「俺も後始末しなきゃね!」 そう言うと北岡は金槌で自分のデッキを粉々に破壊した。 「これでいい・・・」 その瞬間、北岡は全身の力が抜け、その場に倒れそうになった時・・・背後から北岡を支える者が現れた。 「先生・・・大丈夫ですか?」 北岡を支えたのは吾郎だった。 「その声は・・・吾郎ちゃん?来てくれたんだ・・・」 吾郎は北岡が言った「その声」という意味に勘づいた。 「おかしいなぁ・・・急に目の前かせ暗くなっちゃったよ・・・・曇ってきたのかな?」 「先生・・・まさか・・・目が・・・」 北岡は現代医療では治せない病に身体を蝕まれていてた・・・限られた命、いつ死ぬか分からない身体・・・だからこそ北岡は「永遠の命」を求め、ライダーになった。 そして、その不治の病は今・・・北岡の両目から光と風景を奪った。 「吾郎ちゃん・・・限られた命ってのも悪くないね・・・あいつらのお陰で気付けたのかな?」 「城戸さんと・・・秋山さんですね」 「そうかもね・・・何だかすごく疲れたよ、吾郎ちゃん」 「先生・・・」 「令子さんとのデート・・・何処でしようか考えなきゃ・・・」 「素敵なレストラン・・・探しますね!」 「早く帰って・・・吾郎ちゃんの料理が食べたいよ・・・」 そう言うと北岡は静かに目を閉じた。吾郎は握っていた北岡の手から力が抜けて行くのを感じると同時に冷たくなっていくのも感じた。 「先生・・・・先生!!」 吾郎は北岡に呼びかけた・・・だが北岡は応えなかった。 既に北岡の心臓から鼓動が聞こえなかった・・・。 「帰りましょう・・・先生」 吾郎は永遠の眠りについた北岡を抱きかかえ、静かに歩き始めた。 仮面ライダーゾルダ・北岡秀一・・・・死亡。 これで残されたライダーは龍騎とナイトだけになった。 戦いは終幕へ向けて動き始めていた。
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最終更新日
2015.01.05 23:14:57
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