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超特撮英雄伝

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2013.02.13
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第4章 最後の1日 

北岡と浅倉の戦いが終わって数分後・・・街には大量のレイドラグーンが出現し、人間達を襲っていた。

真司と蓮はモンスターを始末する為にレイドラグーンが暴れまわっている現場に到着していた。

「なんて数だ・・・」

「神崎の仕業だろう。早く最後の1人を決めたいらしいな」

蓮はコートからデッキを取り出した。

「変身!!」

ナイトに変身した蓮はミラーワールドへ向かって行った。

「俺も早く変身しなきゃ!!」

真司もミラーワールドに向かう為に変身しようとした時、1人の少女の泣き声が聞こえた。

「ママ~っ!!」

親とはぐれた少女がモンスター達の群れの中に取り残されていた。

泣き叫ぶ少女の声に気付いた1匹のレイドラグーンが少女に向かって来た。

「危ない!!」

真司はレイドラグーンから少女を守る為にその身を挺した。

「グサッ・・・」

何かが真司の背中を突き刺した・・・レイドラグーンの巨大の針が真司の背中を刺した。

「うあっ・・・!!」

激痛に襲われる真司・・・だが彼はその痛みを必死で堪え、笑顔を見せ、泣いていた少女の頭に優しく手を乗せた。

「さあ・・・早く逃げて」

「 う、うん・・・!」

少女は心配そうな表情で真司を見つめていた。真司は少女を心配させてはいけないと思い、ずっと笑顔で少女が安全な場所まで避難する姿を見守っていた。

「がはっ!!」

少女が逃げ切ったのを見届けた真司は吐血した。

先ほどのレイドラグーンの一撃は真司に確実に致命傷を与えていた。

しかし、真司はその場から離れようとしなかった。

ミラーワールドで大量のレイドラグーンと戦う友と一緒に戦う為にデッキを停車されていた車のサイドミラーに映した。

「変・・・身!!」

龍騎に姿を変えた真司はミラーワールドに突入した。ミラーワールドでナイトが既に多くのレイドラグーンを始末していた。

ミラーワールドで戦う龍騎だが、先ほど負った傷の痛みが思うように身体を動かさなかった。

「くっ!」

手に持っていたドラグセイバーで数体のレイドラグーンを倒した龍騎だが、自身もその場に倒れ込んでしまった。

その倒れている龍騎に1匹のレイドラグーンが攻撃しようとした時、ナイトがウイングランサーがそのレイドラグーンを突き刺し、龍騎を救った。

「おい、城戸!何をしている!!」

「ごめん、こめん・・・ちょっと寝不足かな?」

ナイトの声に反応し、龍騎は立ち上がったが、仮面の下の真司の表情は激痛に歪んでいた。

しかし、蓮に余計な心配をかけたくない真司は平静を装っていた。

「城戸、一気に決めるぞ!!」

「おう!!」

2人はデッキからサバイブのカードを取り出し、それぞれの召喚機に装填した。

「サバイブ」

龍騎サバイブ、ナイトサバイブに進化した2人は更にデッキからカードを取り出し、装填した。

「ファイナルベント」

龍騎サバイブとナイトサバイブのドラゴンファイヤーストームと疾風断が全てのレイドラグーンを葬り去り、街の危険は去った。

ミラーワールドから出た蓮は真司の姿を探した。

さっきまで共に戦っていた真司は別の鏡からミラーワールドに出たので蓮の近くには居なかったが、直ぐに蓮は真司の姿を発見した。

「城戸・・・!」

蓮が真司の方に目をやった時、真司は車を背もたれにし、座り込んでいた。

その車のドアに真司のものであろう・・・赤い血がべっとりつとついていた。

蓮が目の当たりにした真司の姿、蓮は急いで真司の許に駆け寄った。

「城戸!!」

「俺さぁ・・・優衣ちゃんが消えた時からずっと考えてたんだ・・・。やっぱり・・・ミラーワールドを閉じたい・・・こんな戦い・・・終わらせたいって・・・」

「・・・・」

「やっぱり間違ってる・・・誰かを犠牲にして自分の願いを・・・叶えるなんてさ・・・」

「・・・・」

「蓮・・・お前は・・・お前は・・・絶対に死ぬなよ・・・生きろよ・・・」

そう言うと真司は蓮の手を握った。

「城戸!!」

蓮もその真司の手を強く握り返した。

「お前こそ死ぬな!!生きてその願いを叶えろ!!だから死ぬな・・・真司!!」

「お前が・・・俺の名前・・・呼んでくれるなんて・・・」

真司は嬉しそうに微笑んで。握られている自分の手に蓮の涙が伝っていることも分かってたいた。

「蓮・・・これ・・・お前にやるよ・・・」

真司は自分のサバイブのカードを取り出した。

「これは・・・」

「お前に・・・使ってほしいんだ・・・」

「ああ」

蓮は真司からサバイブのカードを受け取った。

「死ぬなよ・・・・蓮・・・」

そう言うと真司の手から一気に力が抜けた。

「真司・・・起きろよ・・・。真司!!!」

蓮の両目から零れる涙は真司の手を濡らしていく・・・。蓮は初めて出来た友の死にその心を傷つけた。

蓮は力が抜けた真司の手を強く握りしめていた。

悲しみに暮れる蓮の前に神崎が姿を見せた。

「お前が最後の1人だ。来い、オーディンと決着をつけさせてやる」

蓮は握っていた真司の手を静かに離し、立ち上がった。

「行ってくる、真司」

二度と応えぬ友に言葉を残し、蓮は最後の戦いへと向かってた行く。

仮面ライダー龍騎・城戸真司・・・死亡。

 

 






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最終更新日  2015.01.05 23:22:32
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