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超特撮英雄伝

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2013.02.13
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第5章 最後の戦い

 

最後の勝者となった蓮は神崎に連れられ、戦いの場に着いた。そこは神崎邸であった。

屋敷の窓に映るオーディンの姿。

蓮はコートからデッキを取り出した、友のカードも入っているカードデッキを。

「俺の手で戦いを終わらせる」

窓硝子にデッキを映し、Vバックルを装着する。

「変身!!!」

ポーズを取り、仮面ライダーナイトに変身した蓮はオーディンと決着をつける為にミラーワールドに入った。

ミラーワールドではオーディンが既に待ち構えていた。

「一体、お前は何人いるんだ」

ナイトがそう言うと窓硝子に神崎の姿が映った。

「前にも言った筈だ、オーディンは実体のない俺の代わりだとな」

そう言うと神崎は姿を消した。

「掛かって来るがよい」

オーディンはデッキからカードを取り出し、ゴルトバイザーにセットした。

「ソードベント」

オーディンの手に握られるゴルトセイバー。その刃はどんなものをも斬り裂く強力な武器なのだ。

 ナイトもオーディンと戦う為にデッキからサバイブ-疾風-のカードを取り出した。

戦いの場に吹きすさぶ風・・・ナイトの召喚機・翼召剣ダークバイザーがダークバイザーツヴァイへと進化する。

ダークバイザーツヴァイもカードスロットが二つあり、シールド部に当たるスロットにサバイブのカードを装填した。

「真司・・・俺達でこの戦いを終わらせるぞ」

ナイトは更にデッキからカードを取り出した。そのカードは死んだ友が蓮に託したカードだった。

「ほう・・・もう1枚のサバイブか」

ナイトがサバイブ-烈火-のカードを取り出すと、辺りに炎が渦巻いていた。

ナイトはそのサバイブのカードをブレードとなるスロットに装填した。

「サバイブ」

「行くぞ・・・真司!!」

ナイトはナイトサバイブへ進化し、オーディンに最後の戦いを挑む。

「烈火と疾風の力を持ってしても私は倒せんぞ」

元々、サバイブのカードはオーディンの持つカードであり、実は三枚存在するのだ、左翼の疾風をナイトが持ち、右翼の烈火を龍騎が持っていた。

そして、オーディンが持つサバイブのカードはその翼の胴体となるカード・・・無限を司るサバイブのカードである。

無限の力を持つオーディンにナイトサバイブは勝てるのだろうか・・・。

「俺は絶対にお前を倒さねばならん!それが死んだ友との約束てもある!!」

ナイトサバイブはデッキから取り出したカードを召喚機にセットした。

「ソードベント」

「行くぞーっ!!」

引き抜いたダークブレードの刃を炎が包んだ。これも真司からもらった烈火のサバイブのカードの能力を使ったからである。

「ハアッ!!」

ナイトサバイブは炎の刃をオーディンに振り下ろしたが、オーディンは瞬間移動でナイトの背後に回り込み、ゴルトセイバーで斬りつけた。

「うわっ!!」

「そんな動きでは私を倒すことは出来んぞ」

「黙れ!!」

ナイトサバイブは新たなるカードを装填した。

「シュートベント」

「ハアッ!!」

ダークボーガンを放つナイトサバイブ。一発目は光の矢、二発目は炎の矢が発射されたが、全てかわされてしまう。

これ程までにかけ離れた戦闘力・・・だが、ナイトサバイブは諦めるわけにはいかなかった。

死んだ友の為に・・・愛する者の為に・・・ナイトサバイブは倒れても何度も立ち上がった。

しかし、立ち上がる度にオーディンにナイトサバイブに打ちのめされてしまう・・・。

「そろそろとどめを刺してやろう」

オーディンはデッキからカードを取り出し、ゴルトバイザーに装填した。

「ファイナルベント」

その音声と共に幻のモンスターと呼ばれているゴルトフェニックスが出現した。オーディンの最強の必殺エターナルカオスがナイトサバイブに炸裂した。

屋敷中で神崎は鏡を通して2人の戦いを見ていた。

「優衣・・・もう直ぐでお前を・・・」

そう呟く神崎の脳裏に昨日の優衣の姿がフラッシュバックした。

「こんな事をしても・・・あいつは・・・あいつは喜ばない・・・!!」

頭を抱え、膝をつく神崎。神崎がいる部屋はいつの間にか・・・黒い羽根で覆われていた。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!!!!!」

神崎は気付いた・・・自分のしてきた過ちに。妹の為と思ってやって来ていた事は全て・・・妹を傷つけてきたものだと知った時、神崎は悔恨の叫びを上げ、消滅していった。

その頃、外ではエターナルカオスを受けたナイトであったが、何とか持ちこたえていた。しかし、その強力な一撃はナイトからサバイブの力を奪い、もはや立つ力さえも奪っていたのだ。

「終わりだ」

ナイトは死を覚悟したその時だった。目の前のにいるオーディンにも異変が起きた。

「うおっ!!」

「何だ・・・?」

神崎の消滅に伴い、神崎の分身でもるオーディンは実体を保てなくなっていた。

「最後の勝者は・・・お前だ・・・」

神崎の消滅と共に消えたオーディン。ナイトの前に現れた光の球体・・・・これこそ最後の勝者の願いを叶えてくれるものなのだ。

その光に手を伸ばすナイト・・・その心に願うものは・・・。

神崎の消滅と共にミラーワールドも崩壊した・・・それはまるで割れた鏡の破片が飛び散るように崩れ去って行った。

崩れ去った世界・・・真っ白の無の空間に神崎は居た。その神崎の前に優衣が現れた。

「お兄ちゃん」

「ごめんな・・・優衣」

「・・・・・」

「もっと早く・・・お前の気持ちに気付いてやれれば・・・」

「もういいよ」

優衣は笑顔を浮かべ、士郎の手を握った。

 「今度は2人で、みんなが幸せになれる世界を作ろ・・・・」

「ああ・・・」

そして、2人は消えて行った・・・。

その頃、現実の世界に戻っていた蓮は病院に来ていた。蓮が訪れてた病院は恋人の小川恵理が入院している病院だった。

蓮が戦いを始めたのは眠りから覚めない恋人を目覚めさせる為・・・・最後の勝者となった蓮が願ったのは・・・愛する人を目覚めさせる事だった。

戦いのダメージが激痛となって蓮を襲う・・・だが、蓮は恋人の為にその痛みに耐え、恋人が眠る病室までの階段を登って行った。

病院のベッドで眠り続ける恵理、蓮はその眠り続ける恋人の病室に辿り着いた。

「恵理・・・」

愛する人の頬に触れ、微笑む蓮。彼女の指に自分がネックレスとして加工していてた指輪をはめた。

数分後・・・ベッドで眠っていた恵理はゆっくりと目を開けた。静かに起き上がった視線の先に蓮が壁にもたれ眠っている。

「蓮、そんなとこで寝てたら風邪ひくよ」

優しく話しかける恵理だが、蓮は応えなかった・・・いや、応えたくても応えれなかった。

オーディンの攻撃を受け続けた蓮の身体は既に限界だった・・・もう一度だけ愛する人の顔が見たい。

その強い想いが蓮をここまで突き動かした。

蓮に後悔はなかったかもしれない・・・愛する人の顔を最後に一目見れ、自分の願いを叶え、友の頼みを成し遂げることができたから・・・。

仮面ライダーナイト・秋山 蓮・・・死亡。

 

 

 

 

 

 

 






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最終更新日  2015.01.05 23:27:23
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