カテゴリ:天文
1.PixInsightの沼にすっぽり
ブログの更新がしばらく空いてしまいました。理由は、PixInsightにはまり込んでしまったからです。今年の目標に挙げたひとつが、画像処理スキルのアップでした。BlurXterminatorは凄いと言ったニュースも駆け巡った勢いにも影響され、ついにPixInsightに手を染めてしまいました。以前よりPixInsightのYouTubeは観てはいましたが、チンプンカンプン状態でしたが、実際に処理してみてYouTubeも理解できるようになりました。一番役に立ったのが、丹羽氏のYouTube「PixInsightの超基本! いつでも使う全体処理フロー」でした。親切、丁寧に解説されています。 今回の記事は、トールの兜星雲:Sh2-298です。2024年1月8日にQuattro150Pで、1月11日にTSA-120にて撮影したものです。いずれも ZWO Duo Band Filterで撮影しました。PixInsightでの画像処理はまだ道半ばで公開もはばかれますが、これまでの画像処理との違いを見ていただければと思いまして公開します。 2.トールの兜星雲のライブスタックと画像処理動画 TSA-120を使ってライブスタックした様子と画像処理の動画を下にアップしています。 トールのカブト星雲のライブスタックと画像処理【画像をクリックして動画へ】 3.Quattro150Pで撮影したトールの兜星雲 使用したQuattro150P 従来の画像処理法で処理した結果が下の写真です。 Quattro150で撮影、DSS, FlatAidePro処理のトールの兜星雲 撮影日:2024/1/8。撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:Quattro150P ( f=600mm)+レデューサー(最終 f=530mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MC Pro (Gain: 200、冷却:-10℃)。ガイド鏡:EVOGuide 50ED(f=240mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ ZWO Duo Band Filter。300秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて20回ライブスタック。画像処理:自動保存された20コマのライトFitsファイルをDSSにてフラット、ダーク、バイアス補正後スタック、FlatAideProにてレベル調整後、Topaz DeNoiseAIにてデノイズ処理。 同じ撮影データをPixInsight処理した画像が下の写真。上の写真とは色合いも違います。 Quattro150で撮影、PixInsight処理のトールの兜星雲 撮影日:2024/1/8。撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:Quattro150P ( f=600mm)+レデューサー(最終 f=530mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MC Pro (Gain: 200、冷却:-10℃)。ガイド鏡:EVOGuide 50ED(f=240mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ ZWO Duo Band Filter。300秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて20回ライブスタック。画像処理:自動保存された20コマのライトFitsファイルをPixInsightのWBPPにてフラット、ダーク、バイアス補正スタック、PCCにて色合わせ、ストレッチ後、NXTにてデノイズ処理。 4.TSA-120で撮影したトールの兜星雲 Quattro150では星雲の迫力が感じられなかったので、焦点距離900mmのTSA-120を使って撮影してみました。 使用したTSA-120 TSA-120で撮影した兜星雲の写真が下の写真です。画像処理は、従来のDSSにてスタック、現像はFlatAideProを使っています。 TSA-120で撮影、DSS, FlatAidePro処理のトールの兜星雲 撮影日:2024/1/11。撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:TSA-120 ( f=900mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MC Pro (Gain: 250、冷却:-10℃)。ガイド鏡:EVOGuide 50ED(f=240mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ ZWO Duo Band Filter。300秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて30回ライブスタック。画像処理:自動保存された30コマのライトFitsファイルをDSSにてフラット、ダーク、バイアス補正後スタック、FlatAideProにてレベル調整後、Topaz DeNoiseAIにてデノイズ処理。 PixInsightで画像処理した写真が下の写真です。DSSスタックとは異なる色合いです。 TSA-120で撮影、PixInsight処理のトールの兜星雲 撮影日:2024/1/11。撮影地:南関東、自宅庭。鏡筒:TSA-120 ( f=900mm)。マウント:ZWO AM5。カメラ:ASi294MC Pro (Gain: 250、冷却:-10℃)。ガイド鏡:EVOGuide 50ED(f=240mm)。ガイドカメラ:ASi120MM Mini。オートガイド、ライブスタック共にASiair Plus。フィルター:2インチ ZWO Duo Band Filter。300秒露光で、フラット、ダーク、バイアスありでASiairにて30回ライブスタック。画像処理:自動保存された30コマのライトFitsファイルをPixInsightのWBPPにてフラット、ダーク、バイアス補正スタック、SPCCにて色合わせ、ストレッチ後、NXTにてデノイズ処理。 5.あとがき ・トールの兜星雲をはじめて撮影しました。思ったより美しい星雲でした。バブル星雲と同じような青白いフワフワが見れました。PixInsight処理で白っぽくなるのは、PCCやSPCCによる色合わせが効いていることが考えられますが、色合わせ前から白っぽくなっていましたので不思議です。 ・ADSLが廃止となるということで我が家も光になりました。上り速度も200M/sと早くなりましたが、肝心のアップすべくYouTube動画もPixInsightに時間を盗られてしまい作成できない状況になっています。 ・最近、電視観望ということで天文ショップでお勧めの機材などが紹介されていますが、いずれも10万円の大台をはるかに超える価格に唖然としています。何とか5万円以下くらいの予算で質の高い電視観望ができる機材はないのでしょうか。初心者が10万円を超える機材を揃えるのは、高い障壁になると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 15, 2024 10:16:50 PM
コメント(0) | コメントを書く
[天文] カテゴリの最新記事
|