オトシブミについての研究メモ・2022
博物館の建物の周りにおけるオトシブミの見られる状況をマップにまとめました。 この中で、従来、一番よく見られてきたのは、ポイントA、すなわち博物館の前庭(駐車スペース)の中ほどにある大きなケヤキの木でありました。これに加え、南側の谷筋にあるフサザクラの木、ここをポイントBとしましたが、この2か所でした。 今日、以下に紹介する資料から、さらに広がりはないかと、博物館の建物まわりをグルッと見回した中で、ポイントCとDが追加されたのでした。いずれもケヤキの木によるものとみられました。 今日の発見の注目点ですが、ポイントBのフサザクラの下で、普通の形のオトシブミの揺籃にまじって、こんなのが見つかりました。左上隅のところが、もうしわけていどに丸まっているものでした。 向きを変えてみると、丸まっていたところは、外側に開いていて、のぞき込むと黄色っぽい色の小さな卵が産み付けられているのが認められたのです。 これは、丸め初めて産卵をしたばかりの段階で、何らかの手違いにより、完全な揺り籠になる前に、切り落とされてしまったもののようです。 これを見た後、他の場所のことが気になり、グルッと見回してみた、ということでした。見回した結果は、先に紹介した最初のマップのとおりでしたが、今まで遅れていたポイントAでは、ようやく数個が確認されました。 こちらがポイントAの本日の状況です。最終的に10個ほどが確認できました。昨年までと同様に、丁寧なつくりで、大きなものから小さめのものまで、落ちていました。 こうしたケヤキの木におけるオトシブミに比べ、ポイントBのフサザクラでは、かなり大まかな作りになっていましたが、おそらく葉の種類の違いによるものと思われますが、或いはオトシブミのなかの異なった種の存在ということもありそうです。