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テーマ:ブラジル生活(499)
カテゴリ:サンパウロの生活
先日の日記で書いたように、義妹が妊娠した!
そして私はというと、すっごくムカついているのである。 ま、はっきり言って、彼女リオに住んでいるし、別に金銭的には結構稼ぐのだから私達には何の迷惑もかからない。 私にはなーんの関係もないのだけど、このもやもやとしたどす黒い胸のムカつきはなんだろう。 彼女、とっても情緒不安定な人。 仕事面では押しの強さと、知ったかぶりブリと、異常なほどの自信で、かなりの地位にいる。 しかし、恋愛面においては恋愛に興味を持ち始めたばかりの少女並みの不安定さである。 好きになると、「おい、同一人物かよ!!」とたまたま通りがかった私のあごが外れそうなほどびっくりさせる猫なで声で連日の電話。 お出かけの約束を取り付けると、大喜びで周りに吹聴してまわり、「このお洋服がいいかしら、ねえそれともこれ?」と、太った体に大してかわりばえのしない洋服を次々と身につけて、即席ファッションショー。(お願いだから、私の目の前で着がえて、トドのようなヌードを私に披露するのはやめて欲しい・・・) そして、帰宅後は家族の誰かをひっ捕まえて、べらべらとことの始終を話し、辛らつな悪口コメントもかなり飛び出し、家族で大爆笑。ねえ、猛烈に惚れてたんじゃあないの??首を傾げてしまう瞬間。 付き合うことになると、人前で「私最高に幸せ!」なんてのたまうくせに、友人の彼より劣っているということを悟ると、さっと熱が冷める。 それでも一人になる勇気がないから、だらだらとつきあい、付き合っている最中に他の男性を引っかけ、こっそりとデート。 でも、もう美女じゃないから、逆に遊ばれてジ・エンド。 「私にはやっぱり彼が一番。」と、都合よく彼に戻る・・・いつもこういったパターン。彼女の恋愛。 今回の妊娠も「結婚はもう諦めた!でも、子どもは欲しい。」と言って、勝手に妊娠した。 元々、酷い子宮筋腫もあり、高血圧で、問題ありなのは分かっていたのに、思い込みで妊娠した。 覚悟をしているのだろうと思っていると、いきなり情緒不安定になって、連日遠くに住む母親に涙声で電話。「寂しい寂しい。」とのたまう。 私が猛烈にムカつく理由は、だいたい分かっている。 大抵の人は「苦手な人」だとか、「嫌いな人」「ムカつく人」がいると思う。人によって、ムカつくポイントが違うのだ。 それは大抵、自分が信じていて、頑張っていることだとか、自分の中で絶対のタブーであることを 平気な顔でしている人がいて、そんな人がそうすることで平和に幸せに暮らしていること、さらには成功していること、認められていること、プラスの結果が得られていることが、猛烈に癪に障るのだと思う。 例えば、ドラえもんのジャイアンがいい例である。 彼の堅気な親は 厳しくジャイアンをしつけてきた。 男なら強く生きろ、泣き言は言うな、常に責任を持て!と。 それを信じ、従い、彼は近所でも誰もが認めるリーダー格になった。 そんな彼が猛烈にムカつく奴、それはのび太である。 弱く、泣き虫、何か問題があるとずるく逃げようとする。男の風上にも置けん奴である。なのに、憧れの静香ちゃんとも意外に仲がよく、ドラえもんという強力な助っ人に恵まれ、のほほーんとうまく生きている。 ジャイアンの信条は彼によって危うくなり、覆されようとしている。 その危機感と焦りからも、のび太がムカついてムカついて仕方がないのだと思う。 私の場合も然り、である。 私は子供の頃から、「他人に迷惑をかけてはいけない」と教え込まれていた。他人に泣き言を言うだなんてもってのほかだと。 自分の弱い部分は自分で努力して消化してしまうべきで、他人に頼ってはいけない。 他人に迷惑をかけてはいけない、他人を振り回してはいけないと。 私はずっとそう信じ、少しぐらい辛くても、ぐっと飲み込み、我慢してきた。他に私なんかよりずっと大変な環境で苦労し、その苦労のグチを他人に漏らさず、頑張って生きている人をすごいと思い、尊敬した。 そして、自分に甘く、いつも他人に甘えてばかりの他力本願の人を見て、「まだまだ修行が足りん。」なんてえらそうに思っていた。(笑) そーんな私は 寂しいときや心細いときにワンワン泣き喚き、自分の寂しさを埋めてくれる誰かを求めてだれかれとも電話しまくり、その中の誰かに癒してもらうことを求める義妹に かなり違和感を感じた。 特に母親・・・私にとってタブーである・・・に泣きつき、心配させることはタブー中のタブーである。 結局姑は大いに心配し、なけなしの金をはたいて、隣の州へ娘に会いに旅立って行ったのだった。 「一人っきりで身ごもっているし・・・。」・・・自分が覚悟して、望んだんでしょ?? 「高血圧だし・・・」・・・私は低血圧だよーこのやろう。(関係ないけど) 「仕事までも辞めたいといっているの・・・」・・・一人で育てて行こうって思っているのに、仕事辞めたらだれが援助するんじゃ??ま・さ・か、私達?? 今は彼女のそばには泣きつかれた彼女の母親がいるはず。 な・の・に、私や子どもがネットに入る度に、MSNメッセンジャーがリンリンと鳴る! 「なにやってんのー?」 と。 あんたこそなにやっとんネン?? 母親もてなしてあげてよ、遠くからはるばるやってきたんだからさ。 彼女を慰めるために母親がやってきたというのに、まだ物足りず、嫌われているとわかっている私にでさえ見境なく助けを求める始末。 そして、悲しみを周りに振りまいた結果、皆マジで心配して、腫れ物触るように何か彼女を喜ばそうと考えているのです。 わが旦那までも。 あんたらおかしいんじゃないの? 彼女の我侭や泣き言は毎回のこと。 旦那なんて、彼女を喜ばせるために、私にプレゼントを買ってやってきてくれなんて頼むんっすよ。やつに渡す金があれば、私に買ってくれ!! なんといっても、一番癪に障るのは、周りが心配してくれても、さほど感謝せず、当然だと思っていること。その感覚が一番ふに落ちないんです。 寂しくても、黙って涙をこらえる私は心配されず、ああいう情緒不安定でワンワン泣いた次の瞬間にはけろっと泣いたことさえも忘れているような非情な義妹のほうが優遇されているようで、もーのすごくムカつく今日この頃なのでした。あーあ、感情のコントロールってむずかしいっすね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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