憂きも一時
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小烏丸の”てる”
「憂きも一時、嬉しきも思ひ覚ませば夢候よ。」(『閑吟集』193) ブログ開設から3年、やっとサイトのタイトル付けました。 衰えと無常を感じ始めた今日この頃のいろいろ
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私の住む街は、 夏は気温が上がれば上がる程、 湿気が多く、 濃い霧が海からたちこめてきます。 近くの建物、遠くの活火山、道の行く先、川の流れ着く先。 普段見えていたものは、 それが本当にあったかどうかもわからないくらいに、 端の見えていたものは、 ほんの少し先から、うすぼんやりとあいまいに、 色が消えて行き、 重く、どんよりした 白に塗りこめられていきます。 髪も、肌も、 気が付けば、じっとりと湿っています。 日は、もちろん差しません。 (お肌にはいいかも) 夏だというのに、時折、 ざわざわと、腰の辺りから背中へ、両腕へと、 寒気が上ってきます。 (血行不良?) なかなか幻想的なところは好きなのだけれど、 昼間だというのに垂れ込めた白い煙幕から 突然2筋、丸い光が現れ、 ヘッドライトを灯けた車が飛び出してきます。 こっちは歩道にいるけれど、ギクッとしてしまう。 霧は遅くとも10月には晴れるでしょう。 晴れたらこちらは、翌年の春までは、それは素晴らしい気候です。 晴天がつづき、冬も雪の少ない穏やかな日々が多いのです。 今の私。 履歴書は返送され、面接では落とされ。 こちらはひたすら現実的です。 いったい霧はいつ晴れる? と誰に問うところで、誰もわかりはしませんね。 それでも、力になってくれる人、励ましてくれる人。 私には、感謝することの出来る人が、現れてくれました。 だから、 私の居場所は、必ずあるのだと。 霧の中を、湿気と寒気に悩まされ、 霧の中から突然飛び出してくる車に驚きながら、 自分の足で、 霧の中を歩き続けよう、 と、 今は健気に思う私だった。(えへへ)